2011年10月17日月曜日

カマキリの産卵に立ち会う

田に残されたオダの片付けを行う。
刈田に残されたオダ
澄み渡った青空に赤トンボが舞う。
心地よい秋風が額の汗をヒンヤリと心地よく乾かす。
身体を動かしていても、暑くてたまらないということがなくなった10月中旬である。
今日は鱗雲だ
それに、この作業は田植え、稲刈り、脱穀などのような、天候に左右されたり時間に追われたりする作業では無い。
いつまでに必ず片付けなければいけないという時間的制約があるものでない、というのが良い。
ノンビリとゆっくりと片付けを進める。

         

今の時期は、カマキリの場合は産卵の季節にあたる。
今日、まさに片付けようとしたオダ木で身重のカマキリが産卵中であったのに出くわした。その場所は後回しにしようと決めた。
農作業においては、カマキリの産卵などには特別な配慮は必要ないのであるが、気付いてしまった以上は、邪魔をしたり追い払ったりするのは、殺生というものであろう。
産卵が終わるくらいの時間を待つ精神的な余裕も時間も持ち合わせている。

互いにこの土地に生きる仲間である。
相手は何ら抵抗すべき術を持たない、小昆虫である。
慈悲の気持ちくらいは多少はある。

         

せっかくの機会であるから、産卵の様子を観察した。


約1時間後に確認すると、このような形になっていた。
産卵したあとの形
球体状ではない、カマボコ型であった。

産卵を終えた彼女は、既に何処かに立ち去ったかと思いきや、傍らに佇んでいた。
不思議と、我が子を心配する母親の顔に見えた(・・ひょうきんな顔立ちだが)。
安心しろよ、卵は傷つけずに片付けるから
         

刈取り後の田んぼは、いまこのようになっている。
刈り取った稲の株からは、青い新芽が伸びている。
落ちた稲穂で水に浸かっているものはほとんどが発芽している。
程よい水温と気温なのだろう。


だが、この新しい命は、やがて来る寒さの前にあえなく枯れ絶えてしまう。
が、一生懸命に伸びようとしてる。
この姿もまた愛おしい。

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