2018年6月29日金曜日

2018年 プラム終了

今日、最後のプラムの収穫を行い、短い収穫時期を終えた。
この1週間で多くのお客様にお届けでき、喜んでいただけたようだ。
生食で旬の味覚を楽しんだという方も、ジャムにして少しずつ味わって楽しんでいるという方もいらっしゃる。皆さまが美味しいと言ってくださり、生産者としては嬉しい限り。また来年も楽しみにしているよ、というご声援もたくさん頂戴している。
でも出来不出来は自然任せ。プラムの樹に聞いてみないと・・。
なにしろ過去3年間は収穫ゼロだから。難しいものだ。
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プラムの枝や実に、小さなカタツムリがいくつもついているのを発見。

1.5センチほどしかない。
小さな殻が薄く透けているので孵化して間もないベイビーなのだろう。カタツムリって今が誕生の時期らしい、知らなかった。
しばし見とれてしまった。

それにしても、まあなんてカワイイのだ、このカタツムリは。
 Eh bien, comme c'est joli petit escargot

この生まれたてのカタツムリでも、殻の中に悲しみがいっぱい詰まっているのだろうか。
しばらく眺めた後、そっと紫陽花の葉に置いてやった。

2018年6月26日火曜日

もぬけのから

作りかけで放棄されたニホンミツバチの巣。

同じ大きさの6角形の部屋が整然と並んでいる。
なんと見事なフォルムなのだろう。ミツバチたちの造形能力にはつくづく感心させられる。
◆ ◆ ◆ ◆
今年は『巣枠式巣箱』での飼育に挑戦した。
先月、捕獲した分蜂群を『カ式』をまねて作った巣枠式巣箱に強制的に入れてみた。かなりの強群(一万匹ほどの大規模な群れ)で、2日間ほど巣箱にいて巣を作り始めたものの、何かが気に入らなかったようだ。3日目にきれいに逃げ去ってしまった。
後に残されたのがこの長さ7センチほどのまっ白できれいに整った巣。
巣枠の上部から垂れて作られている。


この巣枠一面に巣が張られ、ミツバチたちが群がっている姿を楽しみにしていたのだが残念な結果に終わった。
巣を放棄して逃げ去ることはニホンミツバチ飼育ではよくあること。気を取り直してまた来年の春に挑戦である。

他の重箱タイプの巣箱のハチたちは元気で、順調に巣が大きくなっている。この夏には何箱も採蜜することになりそうだ。

2018年6月21日木曜日

2018年 プラム収穫・販売開始

プラムの収穫が始まった。


一気に色づいてきて、木々の葉の間に赤い色が目立つようになった。
やや小粒ながら香りも味も十分に自信をもってお勧めできるものになっている。

今年はJR水郡線・玉川村駅近くにあるガソリンスタンド『海老根石油店』さまの店先の一角をお借りしてワゴン販売することにした。
明日(6/22)から開始。

爽やかな初夏の味覚をお楽しみいただければ幸いだ。

※このプラムは樹全体の実が短期間で一気に熟すため、販売は1週間程度となる見込み。

2018年6月20日水曜日

下大賀遺跡にて

下大賀遺跡で古墳が発見されたとのニュース報道を得て、今日、近くを通りかかった際に車を停めて、雨の降る中ではあったが、見学してきた。
左の道路が旧道

   場所はここ ➡ 下大賀遺跡の古墳(google map)

瓜連の街中を通る旧道のすぐ脇。というか、古墳の上に旧道がかかっている(通っている)状態なので良く観察できる。
想像していたよりずっと大きい古墳だ。
石棺部分にブルーシートが掛けられているものの、周溝の幅と深さ、円墳部分の丸さと大きさかよくわかる。ちょっとした感動ものだ。
玉川で産出されたであろう瑪瑙製の勾玉、鉄剣や人骨も出たとのこと。すばらしいの一言だ。古代遺跡というのは、いろんな想像ができて楽しい。
 ◆ ◆ ◆ ◆
このような古代遺跡の発掘現場に来ると、いつもワクワクしてしまう。
そして、遺跡発掘に情熱を傾けていた、かつて若かりし頃の記憶がよみがえってくる。
いま遺跡発掘に携わっている若い人たちに、かつての自分を重ね、心の中で声援を送っている。

随分前のことで小生が大学生の時。
春休みも夏休みも冬休みも、休みという休みはほぼ全て発掘現場(主に縄文中期の集落遺跡)に通っていて、土まみれになっていた。考古学専攻でないにもかかわらずだ。

日中は現場で土を掘りつつ、時にしゃがみこんでは出土物を図面に記録する、気が遠くなるような緻密な作業を続けた。夜は事務所にて出土した土器片の水洗い、土器復元作業である。これまたチマチマした根気のいる手作業で、気が遠くなるものだ。
つまりは昼も夜もどっぷりと発掘にのめり込んだ生活だった。まさに寝食を忘れていた。それぐらい楽しく充実していた。
発掘のメインは野外での作業。夏は炎天下でどれだけ暑かろうとも、冬は吹き曝しの中で刺すほどの寒さだろうが、熱中していたので楽しくて仕方なく、不思議とまったく苦にならなかった。
このように、一時でも何かに夢中になれたということは本当に大事な経験であり心底良かったと思う。この歳になってしみじみと感じている。間違いなく一生の財産だ。

2018年6月19日火曜日

万緑の中の水郡線

万緑の玉川里山の中を進む水郡線(キハE130系車輌)。
JR水郡線玉川村駅近くの東側山頂からの眺めだ。

正面は照田・長田・長沢地区の山並。
さらに冬になるとこの正面奥には、雪を頂いた日光男体山の姿も確認できるようになる。

なんともいい眺めだ。
この里山は(人間を含めて)ここに生息する数限りない生き物たちの楽園だ。

2018年6月18日月曜日

プラム あと少しお待ちください

プラムがここ数日でだいぶ赤味を帯びてきた。
彩りがなんとも美しく、美味しそう。
あと少しで収穫開始。

2018年6月14日木曜日

古代ハス 蕾をたくさんつける

県道沿いの田んぼに植えてある古代ハス(縄文ハス/大賀ハス)。

今年も蕾がたくさん付いて、はっきりと確認できるようになった。
約30個ほどある。
例年は7月末頃から順次開花してゆき、一番の見ごろは8月上旬なのだが、今年は半月ほど早まっている。いずれにしても今までで最多の開花数となる見込み。
これだけのピンクの大輪が咲き揃うと壮観に違いない。

道路のすぐ脇の田んぼで、車の運転席からも良く見えるはずだから、見とれてわき見事故を起こさぬように注意だ。

2018年6月11日月曜日

有害鳥獣被害防止対策設備 イノシシのワナ

近年、イノシシが増加していて田んぼ畑どころか人家の庭まで出没し、土をほじくり返したり、作物を荒らしている。頭が痛い。

自治体としても看過できず、「常陸大宮市有害鳥獣捕獲隊」なる組織を作って捕獲を進めている。あるいはまた狩猟免許取得に当たって助成金を出しハンターを増やす努力や、有害鳥獣被害防止対策設備を購入する際の補助金を出したりもしている。
このような各種対策を講じてはいるが、なかなか追い付かないのが実状だ。

そりゃそうだろう、なんたって生息エリアの山林は広大すぎるし、どんな藪だろうと急斜面の山だろうと楽に、自由に走り回るヤツラである。
昔のような手入れが行き届いた山ではなくなっているので、餌も豊富にあり天敵もいない「楽園」に違いない。
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先日、常陸大宮市が設置したイノシシ捕獲檻を見た。
場所は山方地区西野内の道路脇。
すぐ近くには特別養護老人ホームがあり人家も多く車の往来も頻繁な場所だ。こんな場所でもイノシシの獣道になっているのだろう。


檻の奥のほうには誘き寄せる餌として、しなびたり半分腐っていたり、芽が出ているようないしこいジャガイモが大量に置いてある。
誘き寄せる為の餌のジャガイモがたくさん置かれている
捕獲できると良い。

このタイプの大型獣用箱わなは10万円ほどするようだ。̪市からの補助金は上限3万であるので実質7万円。個人で設置するには大きな出費だ。捕獲できてしまった後の処分のこともある。やっぱり手が出せない。

2018年6月10日日曜日

茨城弁古語「いしこい」

久しぶりに茨城弁固有の言葉を紹介したい。今回は『いしこい』(形容詞)。あるいはやや崩れて『いしけぇー』。
標準語でピッタリすることばがみつからないが、ニュアンスは「(状態の)良くない、粗悪な」さまを表す言葉である。不細工であったり醜い、かっこ悪い、貧相、あるいは機能的に悪い、などのさまを表す。
比べられる同種類の良いもの(niceやgoodやbeautifulやprettyなもの)が一方に存在して、それと比較したうえで「いしこい」と使う(ように思う)。劣りはするがまだ価値は残っている状態である。No good=「価値無し」ではなく、Not Good=「品質が低い」という微妙な感覚の違いがある。
いずれにしてもあまり良い意味で使われる言葉ではない。
根拠などないのだが、古い時代(奈良時代の常陸風土記が編纂された頃だろうか)のこのあたり東国で使われていた「卑(いや)し」という語が長い間に転じて、訛って固定化した言葉のように考えている。さてどうだろうか。
◆ ◆ ◆ ◆
先日、ある同年代の知人と話をしていた際に、彼がごく自然に「いしこい」を口にしたので、まだ生きてた言葉なんだなあ、とちょっと驚き嬉しくなった。小生も当然ながら昔は使っていたし、今でも使おうと思えば正しく使える。だが、周囲で聞かれなくなったし、小生自身もここしばらくは他の言葉を使うことが多くなってきていただけに新鮮だった。
ただ、「いしこい」を違和感なく使用する・できるのは五十代以上の茨城北部の男性に限られよう。けっして女性言葉ではない。我々世代でもこの語の使用頻度は確実に減っているので、いずれ近いうちに死語となる運命だ。

他地方の皆さまにとっては、間違いなく茨城弁の言語変化など理解できないことだろうし、まったく興味ないことだろう。ここ20~30年ほどでアクセントも含めて茨城言葉も変化は激しく、ネイティブスピーカーの小生にとってはとても寂しい事態だ。
だがこれも仕方あんめ(=仕方あるまい)。

2018年6月8日金曜日

プラム予報

今思えばあの年が異常だったのかもしれない。
2014年の6月、我が家のプラムの木には実がびっしりと付いた。いや、付き過ぎた。
2014/7の大豊作の状況はこのとおり
枝が実の重みで撓んで、まさに折れんばかりだった。
しかも短期間のうちに収穫時期を迎えるため、毎朝収穫しては販売に回した忙しい年だった。
毎朝こんなに採れたのだから忙しかった
あの時買い求めてくださった方々には、その印象が強く残っているのだろう。
『今年のプラムはどう?』と尋ねられる機会が多かった。
そのたびに今年もダメでしたと答えること3年、やっと今年は収穫できそうな気配である。といっても2014年の20~30%程度であるのだが。でもウレシイ。やっと「今年はまた販売できそうですよ」と言える。
2018/6の状況
4年前に比べるとわずかで寂しい結実状況だが
樹全体で見るとまずまずの収穫はできそうだ。
このままあと半月、何事もなく過ぎて欲しいと念じる毎日だ。
楽しみにしてくれる方が意外に多い。収穫し甲斐もあろうというもの。
生食でもジャムにしても、いける。

初夏の爽やかな酸っぱさまであと半月。

2018年6月6日水曜日

梅雨入り

我が家の田んぼに生えている『古代ハス(縄文ハス・大賀ハス)』は、毎年ピンクの花を付けて道行く人の目を楽しませてくれている。田んぼ脇に造成した専用池の中は、大きな葉っぱで埋まっている。きっと今年もお浄土を思わせる鮮やかなピンクの花弁がいくつも見られることだろう。楽しみだ。
◆ ◆ ◆ ◆
ここしばらくの晴天続きでカラカラになっていた大地。
今日梅雨入り判断となった降雨のおかげで、しっとりと湿り気を帯びた。
水不足気味の田んぼも、畑の夏野菜も少しは息をついたか。

古代ハスの葉っぱの上に水の粒。梅雨時の風景。
湿った風の向こう側には夏。

ハスの葉の撥水

2018年6月5日火曜日

鮎釣人

所用で大子町へ。
町の中央・池田橋を通過した際、鮎を釣る幾人もの姿が目に入った。

初夏の日差しが川面に眩しく輝いている。川面を渡る風も爽やかだろう。
奥久慈の緑成す山々を背景にして、いい風景だなあとしばし見入った。
◆ ◆ ◆ ◆
ウィークデーの日中にこうやって鮎釣りに興じる人たちは、解禁を心待ちにし(初めて知ったのだが、川によって、つまりは漁業組合によって鮎釣り解禁時間が異なる。久慈川は6/1の午前5時。茨城県の那珂川・緒川は6/1の午前0時。)、解禁と同時に川に繰り出した人たちだろう。5日経ってもこうやってウィークデーの日中もなお釣り糸を垂らしているのだから、そうとう好きなのだろう。

彼らの気持ちを想像するに、ここぞという自分なりの深い読みでもって本日の鮎釣りの場を決めて来ているのだろうし、彼らは釣れても釣れなくても糸を垂らすことが楽しくてたまらない人たちなのだろう。
釣り糸の先の一点に集中するときは、おそらく雑念がよぎることがない。それはそれは至福のひとときに違いない。奥が深いものがあるはずで、他人はなかなか理解できないことが多い。

これはまたミツバチ捕獲および飼育に熱をいれる我が身とさして変わりない。家人に呆れられて、他人の目には異様に映っているであろうことは同じだ。

誰に何と言われようと、公序良俗に反しておらず人を不幸にするようなものでない限り、このような【没頭できる何か】を手にしたひとは、幸いであると思う。

2018年6月4日月曜日

不僥不屈のタケノコ

『不撓不屈(ふとうふくつ)』とは、強い意志をもってどんな苦労や困難にもくじけないさま。
先日見かけた不遇なタケノコは、まさにこの精神で伸び続けていた。
あっぱれではあるが、でもやはり不遇だ。
どう考えてもタケノコにとっては不本意であろう。

ヘタレな小生などにはとてもまねできない。

2018年6月3日日曜日

ウメモドキの花

ウメモドキは秋になると赤い実を付ける植物。初冬に葉っぱが落ちたあとも赤い実は枝についたままなので目立つし、絵になる。なので庭木にしたり盆栽にしたりと人々に好まれている。この赤い実の木のイメージが強いだろう。
一般的なウメモドキノ認識はたぶんこんなものではないか。

だがミツバチ愛好家にとっては、いまの花の時期も無視できないとても大切な木だ。ミツバチが大好きな花なのである。どうやら半端なく好きらしくて、驚くほど群がり寄る。木の近くに立つとその羽音にびっくりさせられるのである。今日のウメモドキもミツバチで大賑わいである。

ちょっとその様子を聞いてみて欲しい。⇒ Youtube ウメモドキの花に群がるミツバチ

このようなミツバチの好む花が咲く木が、野山に多数自生しているうえ、田舎の多くの家の庭にもごく普通に植わっている。
4月の多種多様な花の最盛期を過ぎてなお、これだけの樹木の花がミツバチを誘うのである。年間を通じて、花の量の多寡・増減はあるにしても完全に花が途切れることはない。
ミツバチ生息地としてはこれほどの適地はあるまいに。

2018年6月2日土曜日

♪「夏は来ぬ」♪ホトトギスと卯の花

卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ ♪ 
初夏を彩る風物を巧みに織り込んだ佐々木信綱作詞の名曲「夏は来ぬ」だ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
この時期はホトトギスは「キョッキョ キョキョキョキョ」とうるさく一日中鳴いている。朝もまだやや暗いうちからだし、夕方も薄暗くなってもだ。
忍音(=その年に初めて聞くホトトギスの鳴き声のことをいう)は随分前のことだが、毎日聞いていても、爽やかな青空に鳴き声が響く様は、夏が近づいていることを実感させてくれる。清々しい気分になり、なんとなくウレシイ。

中国の故事にちなんでホトトギスは不如帰という当て字である。「鳴いて血を吐くホトトギス(不如帰)」といわれるが、この望帝杜宇の故事よる。

今日もまた望帝杜宇の化身・ホトトギスは血を吐くように鳴きながら飛んでいる。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ここでいう「卯の花」はウツギの花である。
卯の花(ウツギ)
我が家周辺ではよく見られるウツギ。落葉の低木である。花が咲く今の時期でないと存在感がほとんど無いような地味な木だ。結構生命力は強い木で、強く刈りこんでも図太く枝を再生しては樹勢を立て直す。我が家近くでは田んぼ脇の土手などにたくさん生えている。

清楚で白い小さな花がたくさん付く。ただ匂いはほとんど無いようだ。
もしかしたら歌詞にあるように、匂っているのかも知れぬが、匂い・臭いにやや鈍感なわが身では「卯の花の匂う」が実感できない。ちょっと悲しい。

茎は中空、つまり空洞になっている。なのでウツギとは「空木」の意だそう。
下の写真のようにストローのような感じだ。

花は長く咲いているので花蜜を好む昆虫たちには大人気だ。
卯の花に訪花したキタテハ
当然ミツバチの蜜源としても理想的。我が家のミツバチたちも多数訪れているに違いない。周囲にこのような花が有り触れている。いいよね、里山。

2018年6月1日金曜日

Cotton 発芽

先週種を撒いた綿が発芽した。

ここしばらくの高い気温と先日の雨の湿り気が、綿の発芽スイッチを押したのだろう。
双葉の小さな芽がきれいに畝に並んでくれている。
発芽率は良いようでひとまず安心。花が楽しみだ。