2022年7月31日日曜日

逃去群れがすぐ隣の丸洞に入居した

前日まで盛んに巣箱を出入りしていた元気なミツバチの群れが突然いなくなるケースは毎年何回もある。この時期に特に多い。想像するに、過酷なこの暑さのせいなのかもしれない。実際のところはミツバチのみしるところであり、われわれはあれこれ想像するだけだ。

昨日、ある巣箱の一群が逃げだした。偶然そのタイミングに立ち会い一部始終を見届けた。逃げたし始めた群れはもはやどうしようもなく、眺めるだけでしかない。幸いなことにすぐ前にある木の幹に固まり蜂球を作ったのだが、手の届かない高い場所であったため、強制捕獲はあきらめざるをえなかった。一晩、木の幹で過ごしたようだ。

近くの木の高い場所に固まったため手出しできず

ところが今日、その群れがなんとすぐ隣に設置してある杉丸太で作った洞型巣箱に自然入居してくれた。この場面も見届けることができた。なんと逃げだした元の巣箱から2メートル横にある巣箱だ。

巣門が縦型で狭いため入り口が密状態になった

赤からオレンジへ転居
(左の巣箱は営巣中)

こんなこともあるものだなぁ、とひとまず安堵した次第。今回は極めてラッキーなケースだった。

 youtube => 丸洞巣箱に自然入居

2022年7月26日火曜日

出穂

先日まで田んぼの水不足が懸念されたが、適度な降雨がありとりあえず安堵している。引き続き気温も高い状態にあり、日照も確保できているため、稲にとっては好ましい状況が続いている。その稲は今がちょうど出穂(しゅっすい)の時期だ。

やがて稲穂となる部分がツンとまっすぐ上向きに伸びてきている。この粒粒ごとに花が開いて受粉する。

稲は風によって受粉する仕組みの植物だから、一斉に花が開く。そして花が開いている時間はとても短い時間だ。この期間に天候不良だったり、水が不足して十分に生長できなかったりすると不作の年になる。

見たことはないのだが、この短期間の開花→受粉にミツバチも一役買うことがあるらしい。花粉を求めてミツバチがやってくるということだ。

ただこの時期は害虫駆除のための農薬散布がこの付近でも広く行われるため、散布対象の田んぼの近隣にいるミツバチたちは少なからず影響を受けているのではないかと思う。我が家でも、毎年夏場に居なくなるのが急増するのも稲への業務的な農薬散布、あるいは一般家庭においての安易に散布する除草剤の影響ではないのかと密かに思っている。だが断定するだけの証拠もなく証明できないし否定もできないので、毎年モヤモヤが続く時期だ。

この田んぼでは、このように葉の間にクモが巣を張っているのが良く目につく。ここの自然の多様性の証だ
(稲穂のカタチになりつつある出穂間もない稲の花。
細く小さい白っぽい部分が花だ)

2022年7月17日日曜日

オナジマイマイ

紫陽花が鮮やかな時季だ。
戻り梅雨のような雨が降ったあと、紫陽花に小さなカタツムリ。

紫陽花にカタツムリの組み合わせは、恥ずかしくなるほどベタな気がするが、いままで実際に見かけたことはない。
しかしながら、この全長2センチにも満たない小さなカタツムリはここ数年大量発生していて、そこらじゅうにいるためこのようなアングルでの撮影ができた。とにかく気持ち悪いほど発生している。
画像検索すると「オナジマイマイ」と言うカタツムリに姿形、特徴が一致するが正確なことは分からない。
一見可愛らしくも思えるが、これだけウヨウヨ居ると気持ち悪い。おそらく此奴による野菜の被害もある。
なにはともあれ、過ぎたるは・・・である。
  youtube=>紫陽花に蝸牛

2022年7月16日土曜日

逃去巣箱の蜜

今シーズン捕獲したニホンミツバチの一群が逃去した。わりと蜂数が多く元気な群れで、秋の採蜜を楽しみにしていただけに実に悔しい。

巣箱を逆さまにした状態

内部を見るときれいな7枚の巣板が並び、ずっしりとした重みもある。蜜がしっかりたまったままだ。よほど突発的な事態が発生し急いで逃げ去ったのだろう。

巣を開くと美しく輝く蜜が詰まっている。糖度を計ってみると75.1。ハチミツとして必要な最低糖度78度まであと少し。まさに最終の仕上げの段階だったようだ。



糖度が足りないこの状態では自家消費するのなら問題ないが、商品としては不適格。今回は他のミツバチたちへ餌として還元してやることにした。多くのスズメバチも蟻たちもまた寄ってくるが、慈悲の心で施しをする。
この状態で巣箱近くに置いておくと
ミツバチが群がり蜜をキレイに食べ尽くしてくれる

もったいないほどのきれいな蜜。少しだけ舐めてみた。

口中に広がる爽やかな甘さとともに、巣箱が置いてあった場所から見える景色、草花の揺らぎ、鳥の鳴き声、風の音が脳内をよぎった。

2022年7月9日土曜日

大文字・左大文字

山の斜面にソーラーLED灯をハートの形に並べて4か月経った。来月はお盆の月でもあることから、京都五山の送り火を真似て「大」に変えてみた。


左大文字

「大」の文字を左右に配置。「左大文字」と「大文字」のつもりだ。本来の京都・大文字の意味は、お盆に帰ってきた死者の魂を現世からふたたびあの世へと送り出すためのものだが、まあそれは拘るまい。

暗闇にくっきりと浮かび上がる「大」もまた良い。



2022年7月7日木曜日

カワセミの生息地


対岸の葦にとまっていることが多い

最近、近くにあるこのため池でしばしばカワセミの姿を見かける。見ようと思って見れたことは全然なく、偶然遭遇して目にしたことばかりだ。たいていはこちらの姿に驚いて飛び去って、ああ来てたんだと気づくことばかり(したがって写真撮影ができたことはない)。

以前、この近くの急な山肌(ほぼ絶壁の土の斜面)にカワセミの丸い巣穴を確認したことがある。その後、巣穴が崩れていることから別な営巣場所に移ったのであろうと考えられるが、間違いなくこの近くに巣があるはずだ。

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カワセミは好んで止まる枝を決めていると聞く。観察し易いように止まり木を池の中に立ててみようと思う。(もし気に入ってくれたならば、)この止まり木を重点的に注視すればよい。すると、もしかしたら写真撮影もできるかもしれぬ。

ここはカワセミも普通に生息している里山。

2022年7月5日火曜日

石木花さん

この地で当たり前に目にしている雑木林などの自然が、視点を変えると宝の山だなと感じることが多々ある。
宝の山とは、ここに当たり前に存在している無価値と思えるものでも、ちょっと手を加えて新しい価値を付加することで「オシャレ」で「カッコイイ」ものに変わり宝=価値あるものとなりうるということ。

以前、池袋のLOFTで「石木花(せきぼっか)」という会社が展示しているミニ盆栽コーナーに立ち寄ってひどく驚いた。ありふれた普通の小さな樹々が可愛いミニ器に植えられ、木の根元は美しい苔で覆われている。見事なアートに昇華している。素晴らしいの一言であり、しばし見とれてしまった。
よく卒業式で壇上に飾られるような、どっしりとしていて枝ぶりも良く、古色蒼然とした樹が独特の形式美を持ち、伝統的・重厚さを売りにする「盆栽」とは別物だ。「どーだ、すごがっぺ?(=すごいだろォ?)」といった威圧感や存在感の強烈な主張は全くしない。
そもそも志向しているものが真逆であり、全く違うものだ。つまりもっとライトな感覚で「和のテイスト」・「カワイイ」・「小さな大自然」を「気楽に楽しめる」ものだろう。
    石木花(せきぼっか)さんのHPは こちら

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LOFTでの衝撃的な出会いから、試してみたい心に火が着いた。
あのミニ盆栽に使われている植物の大半と苔は、この里山に自生しているものばかりだ(ちゃんとした姿かどうかは別だが)。山道を歩くたびに手ごろな樹の苗を見つけては小鉢に植えて、苔を回してきた。あの時見たミニ盆栽の完全な真似事である。
やはり一番多いのはモミジ。下の写真のようにホソバオキナゴケ(※)を根元に張ると十分に鑑賞に堪えるミニ盆栽になる。ここまでの過程がえらく楽しい。
そこそこの出来栄えにいたく満足しており、この素晴らしさを理解し価値を共有してくれる方にお分けして、楽しんでもらっている。
(※)我が家の山でもホソバオキナゴケの自生地は限られていて貴重な苔となっている。なのでこの苔を手元の管理下で増やそうと試み中だ。不思議が多くてこれまた楽しい。

以下が、ある程度カタチになった鉢だ。




だがこれはあくまで石木花さんの真似事であり、個人的な趣味止まり。とても石木花さんのようなレベルは無理だ。
素材は容易に大量にタダで手に入るとしても、あのようにセンス良く仕上げることは難しい。そして事業として行うには、永続的に維持管理が要だし、(PRし販路拡大に努め)収益を上げないといけない。とても無理だ。
ちょっと真似して、うっとりしているだけで十分満足な小市民である。(・・・うわぁ、これじゃあ庭先で年代物の五葉松の大型盆栽にハサミを入れて悦に入っているご老人と同じではないか・・)

2022年7月2日土曜日

トックリ型のコガタスズメバチの巣

ミツバチ同様、スズメバチの仲間も巣作りに懸命な季節だ。

軒下で「トックリ(徳利)型」の巣を見つけたことがあるひとはきっと多いだろう。とても特徴的な形なのですぐにわかる。これはコガタスズメバチの巣だ。我が家の軒下にも作られているのを見つけ、さっそく棒で叩き壊して駆除した。

コガタスズメバチという名前でも、特別小さくもないスズメバチだ。当然ミツバチの巣箱にも盛んに押し寄せてはミツバチを捕食する憎い存在である。

巣作り初期の時期はこのようなトックリ型だが、次第にこの下側の細い管状部分がかじり落されて、やがてはあのスズメバチ特有の縞模様の丸い巣になる。そのころには内部ではスズメバチたちが盛んに子育てをしている。巣が大きくなるまで放置したことがないので知らなかったが、直径25cm程度まで大きくなるそうだ。

いずれにしても、スズメバチは春から初夏の時期には、まだ女王バチしかいないので、スズメバチトラップを仕掛けて活動中の女王バチを捉えてしまうことで、後の大繁殖を防げるし、事故にあうリスクも、そして恐怖心も低減させることができる。長年、それぞれ一番廉価な酢と日本酒を使用し、適当に混ぜた液体をペットボトルに入れて数多くぶら下げている。

いまそのトラップ内には、蝶や蛾、カエル、コガネムシ、ハエなど多数浮いている。数が多すぎてどれくらいスズメバチが捕獲できているかよく確認できないが、あの色彩と模様が一部見られることから、間違いなく効果はある。この先行した涙ぐましい努力の成果は、9月上旬のスズメバチ来襲ピーク時に出る。