2013年6月28日金曜日

今年で最後になるかもしれない・・・のひとり農業

金スマ・ひとり農業は、放送日や内容は直前まで公表されない。
放送終了直前に次回内容が触りで流されるくらいだ。
ほとんどの人は、金曜朝刊のテレビ番組表を見て『おやおや、今夜やるのか』ということではないかと思う。

今朝(6/28)の朝刊のテレビ番組表、金スマの欄は期待させるような文言が踊っている。
『00字 中居正広の金スマ
     今年で最後になるかも
     しれない・・ひとり農業
     茨城に金スマメンバー
     がやってきた・・田植え
     で事件勃発・・絶対に
     許せないことってある・・
     採れたての新鮮野菜で
     巨大パエリア・・・バーベ
     キューでおいしい田舎
     料理を作る・・旬の恵み
 10:48天◇字ハシワタシ  』

兼ねての予想通りの田植えを中心とする2時間スペシャルとなっている。
今年で最後・・のフリや、今回はどなたが来られて田植え騒ぎをしたのだろうか・・ということはあまり関心はない。
が、あの妙な石組の建造物の正体と、またまた紹介されるだろう育てた各種野菜とその調理内容に興味はある。今夜も面白そうだ。

毎回視聴してしまっているのは、ドタバタが繰り広げられているひとり農業の場所が同じ市内で良く知っているところ、というだけでではない。
渡辺ヘルムート直道氏の奮闘している環境が我が家と同じようなもの(あのとおり山に囲まれた農地だったり、暑さ寒さもほぼ同じ)だから、珍しい野菜なりその作り方を我が家でも試しにやってみようかな、という点が大きい。
この点、月刊『現代農業』に紹介されているいろんな人のやり方を参考にしているのと似ている。
なかなか保守的でチャレンジできないのが農業(よほど精神的にも余裕がないとチャレンジャーになれない。何しろ結果ダメでしたとなれば、チャンスはまた来年にしかない。経済的にも依存度が高すぎたりするとダメだ)。
そういう点でも興味は尽きない。

(★番組後の追記★ 22:57)
とても我々個人レベルでは真似できない栽培野菜の数々と、料理のオンパレードだった。
だが期待を裏切らない見応えあった2時間スペシャルではなかったか。
(あのような姿は必ずしも農業の全てではなく、そう言う意味で企画番組であり正確ではないが)田舎暮らしの素晴らしさだけは十分に伝えてくれている。

やる気があれば田舎での生活は斯様に素晴らしいものとなるのである。
これこそが真の豊かさではないかと思うがいかかであろうか。
願望はあってもなかなかきっかけも、チャンスも、ツテもないとなると難しいだろうとは思う。普段の生活の場を離れて田舎で長時間時間を費やすことは無理なことは我々も十分に理解している。

そんな方々のために、ひとり農業のレベルまでは無理だが、同じような雰囲気は味わえる『体験学習・里山ライフ』の場、プチ体験できる場を、わがファームでは目指している。
近いうちに、自然に近い形で摘み取ってもらう『ブルーベリー園』もまたスタートする。
ご連絡頂ければ、この素晴らしさを共有できるのである。
ためらっている方々にきっかけを与えられる場になれれば嬉しい。
    まずは  hitachi-satoyama-farm@live.jp  まで  

2013年6月26日水曜日

青梅から梅干しの時季へ

梅雨時は青梅の時季だ。
6月の初めには鮮やかな緑がみずみずしく香りも爽やかな青梅だが、中旬以降になると黄色みを帯びてきて、『梅干し』や『梅酒』の漬け頃となる。
だが、梅干しは昔ほど消費することもなくなり、手間がかかるため自家製造している家も少なくなったのではないか。
たしか子供のころの日常の食卓や弁当には必ず梅干しがあった気がする。
一方の梅酒は漬けこむだけで比較的作り易いので、作っておられる方も多いだろう。

              

幕末から明治にかけて日本にコレラが流行った時には薬とされ、戦争がはじまると兵隊の必需品であった梅干しである。幾多の命が梅干しによって救われたことか。
『梅は三毒を消す』と言われる。三毒とは、食の毒・血の毒・水の毒のことだ。
おにぎりや弁当には梅干しをごく自然に入れるのも、皆がその効用を実感していることからだろう。
梅干しに含まれるクエン酸には抗菌・整腸・解毒作用があり、ピクリン酸には肝機能を高め血液をサラサラにし、ミネラル分は余分なナトリウムを除去する働きがある(という。・・当然この知識は受け売りだが)。

              

先日、我が家でも梅の収穫をした。
 
かつての先代の時分ほどの消費もしないので、大粒で良いものだけを選んで使うことにした。
見事な大粒の梅がたくさん集まった。
豊饒な大地に感謝だ。
4つで掌が埋まるくらい大きい粒だ

                 

『梅』と言えば菅原道真の『飛梅』伝説が有名だろう。
菅原道真が大宰府に左遷される時に、慣れ親しんできた梅に『東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春なわすれそ』と詠いかけた。
主(道真)を慕った梅は、道真が太宰府に着くと、一夜のうちに大宰府の道真の元へ飛んで来たといわれている。
なんとも素晴らしい話だ。
だがこの伝説、梅ばかりが妙に有名になっているが、道真が詠いかけたのは梅だけではない。
実は、梅の木桜の木松の木にも語りかけている。

都から道真を追って大宰府に向けて飛び立ったのは梅の木松の木だ。
残念ながら桜の木は主が遠いところに行ってしまうことを知ってから、その悲しみのあまり枯れてしまったため、飛んではいない。
松の木は、梅の木とともに大宰府目指して飛行を始めたものの、力尽きて途中摂津国八部郡板宿(→今の神戸市須磨区板宿)に落下してしまい、その地に根おろした。
これを『飛松伝説』と言う。
この『飛松伝説』の話、(梅や松が空を飛んだということは作り話だろうが)伝説として実在するのである。嘘ではない。
   → 板宿八幡神社 板宿の飛松

                  

話としては以上だが、ヘタレな小生としては『松の木』の方がなんとも人間くさくてシンパシーを感じてしまう。
みんなそこまで完ぺきじゃないよなぁ・・・やっばり。
年代物の梅酒をちびちびやりながら、程よく漬けこまれた梅の実を齧り、そんなことをふと想った。

2013年6月25日火曜日

鼬と出くわす

この地でまともに顔をあわせたのは初めてだ。
鼬、なかなか読めないが『イタチ』である。

体色は褐色がかった黄土色。鼻先がとがった顔に丸く小さな耳。額中央部から鼻先に濃褐色の斑紋。イタチの特徴そのものが見て取れる。

ブログトップ写真にも写っている溜め池の脇の草むらで偶然遭遇した。
本来は夜行性であるらしいので、昼間に目にするのはやはり珍しいのだろう。

近くまで寄って目と目があっても逃げず、見事に写真に納まってくれたが、このあとすぐに逃げ去った。
イタチの主食はネズミ類、カエルや昆虫、鳥の卵・雛など基本的には動物性のものを好むという。従って、イタチは植え付けたヤマイモを掘って盗んだり、ブルーベリーの幼木を根元から掘り起こしたり、夏のトウモロコシシーズンに悪戯をしたりはしない。

一般にはイタチの被害として、天井裏に住み着いて騒いだり、糞尿被害等があるらしいが、農作物にはどうやら興味がないようで、その点でイノシシやハクビシンなどとは一線を画している。

幸いに我が家ではイタチ被害は今のところないので、逃げ去っても悔しい思いは、ない。
まだ『豊かな自然の証拠』などと言っていられる余裕があるが。
さてさて、いつまでそんなことを言っていられるだろうか。
里山ライフは・・いいものだが、悩みも多い。

2013年6月23日日曜日

玉川の支流・照田川の珪化木とメノウ

我が家の近くを流れる小川は、玉川の支流で『照田川(てるだがわ)』という。
この地から約4キロ程の北にある長沢地区に源を発している小川だ。
玉川とは東野の鎮守である地殿神社付近で合流する。
この照田川の周辺においてもメノウがたくさん見つかる。

先日、水嵩が低くくなった照田川の河床を歩いてみた。
昔から馴染んだ遊び場でもあるし、深みもないので危険はない。
照田川もご多分にもれず、大部分は改修工事がなされてしまい、流れが直線的になったり、両岸はコンクリートブロック壁だったりに姿を変えているが、この歩いた部分の約300mほどだけは以前のままの姿でほとんど手つかずの状態で残っている。

両岸から覆う藪と木々の枝で鬱蒼とした雰囲気だ。薄暗い。
急峻な崖が露わな部分もある。地層の変化を見て歩くだけでも十分に楽しめるスポットである。
ちょっとしたアドベンチャー気分も味わえる。

河床は岩。周囲の土手も途中までが岩で、その上に礫混じりの土が堆積し、さらにその上が表土までの黒い土だ。
これらの場所を良く観察すると大変面白い。

         

まず一つ目。
河床の岩の中に珪化木(けいかぼく)が露出している箇所が多いことに改めて驚く。100m足らずの間を歩いただけで10か所は確認できた。
岩に突き刺さったような状態で露出している
これなどは長さ50cm、径30cmほどある大きなものだ。
珪化木の小片も両岸の土中にたくさん含まれており、随所に見られる。
ごくわずかだがメノウ片も見つけられる。

         

ふたつめの面白い点。
どのような成分が含まれるのかは知らぬが、萌葱色あるいは花緑青、あるいは翡翠色をした砂質の岩が露出している場所がある。
(これらの色についてはここを参照 → 和色大辞典)

青(碧)い地層が続く河床脇。
すぐ上には礫混じりの黒色・暗褐色の地層がある。
容易に削り取れる岩。粒は小さく、揃っている。ザラザラの砂である。
とにかくあたりの地層とは明らかに異なる色で、大変目につく。
毒々しい程のシアン系の色だ。
青い土というのも大変珍しいのではないか。初めて目にする人はきっと驚くに違いない。
この地層はかなり広い幅で確認できる。
あたり一帯は、県北にある男体山の火山活動の影響を受け、噴出物の堆積があったり、海底からの隆起・沈降を繰り返し、地殻変動を激しく受けた場所だ。それらの何かが関係しているのだろう。

専門的なことなどは分からないままでよい。
ちょっと歩くだけでいろんなものに遭遇できる場所。魅力は尽きない。

         

そうそう、岸の土中で比較的大きなメノウも見つけたのも今日の収穫だった。
真紅・赤・橙・白の縞模様が美しい
色・模様・大きさともになかなかのものだろう。
ではあるが、我が家の軒下コレクションに追加されるだけの存在でしかない。

2013年6月20日木曜日

平成25年度シイタケ原木 林の中へ

仮伏せしていたシイタケの原木を、林の中に並べた。
昨年作った分と合わせて、この杉林の下には70本ほどになった。
一昨年春に作ったもの(ふた夏経過したもの)で、既に収穫ができるようになっている原木は、屋敷に近い場所に作った通称『シイタケハウス』の中に50本ほど並べてある。

この杉林は屋敷に続く山の裾にあり、かつてかまどでの煮炊きや薪風呂の生活が当たり前であった頃に、杉の枯れ落ち葉を拾い集めた場所。まさに当時の生活を支えた山だ。
その当時のまま(正確には一度荒れ果てたものをまた手入れしなおして今の姿がある)、杉木立が残っている。
この場所にシイタケの原木が並べてあった子供のころの記憶も僅かにある。
屋敷にほど近い山の麓のこの一角だけ杉木立を残してある。
風通し良く、日陰が確保できる場所だ。
梅雨空が戻ってきて、湿度も高くなってきた。
ここでじっくりと来年秋の収穫開始を待つ。

2013年6月19日水曜日

里山の共存・共栄関係 そして御縁

ほぼ週に一度の割合で、ミツバチの巣箱の底板を引き出し、内部を確認するため写真撮影をしている。
箱内部は暗いので下から直接覗き込んでも、鏡で写しても見えない。
なのでデジカメを使い、フラッシュ撮影して確認している。
底から上を見上げた写真
ハチたちが固まっているのがわかる。
と同時に底板に溜まった巣クズを掃除するのを習慣にしている。
活動が活発な時期だけにマメに掃除しておかないと、底板は巣クズでいっぱいになる。
大切なミツバチたちだ。良い環境で暮らしてほしい。

落ちているのは巣クズだけではなく、巣片が落ちていることもあれば、ミツバチの死骸もときどきある。
これらを除去し、また底板を巣箱にセットする。

巣箱から出されたこれらの巣クズ等は、アリたちの格好の食糧になっている。
そりゃあ栄養豊富で、きっと甘いだろう。
ミツバチの死骸もまた貴重な食糧だ。死骸のある日は大収穫に違いない。

ここは定期的に巣クズや死骸がばらまかれる場所、ときている。
極めて効率的に食べ物を集められるベストポジションだ。
不思議とアリたちは巣箱内部には近寄らないでいる。アリも賢い生き物だ。
 
         

巣クズを落とした場所には見事にアリたちが群がり、きれいに運び去る。
巣クズをアリが次々と持ち去る。さぞや御馳走だろう。
こうやって自然界では無駄のない食物循環が行われている。
けして目立たないが、アリは大切な自然のバランス機能の一部を担っている訳だ。

         

ちなみに、ハチたちが集めたハチミツは人間が大部分を頂くことになっている。
ちょっと後ろめたくもあるが、これも広義での循環と言えるだろう。共存関係だ。
ハチに感謝しながら、頂戴することにする。

昨年は5月の入居開始で、4か月後の9月上旬に採蜜作業をした。
今年は・・だが、思っていたほどミツバチの数が増えていないこともあり、巣の下への伸び方も今一つ勢いがない。去年はひと月で一段(14cm)くらい伸びたのだが。
こんな状況からすれば、採蜜のタイミングは9月下旬頃になるだろうか。
毎日巣箱の前に立ち、ミツバチ達の出入りを眺めながら、あれこれと思案している。

昨年、配布した『玉川ハチミツ』は親類の評判も上々で、今年もの希望も強い。
さて今年はどれだけの量が取れて、どれだけの方々に配れることやら。

小分けにして配布数を増やし、できるだけ多くの方に堪能してもらいたいと考えている。
こうやってミツバチが取り持つ御縁が、少しずつだが広がってきている。
ミツバチを飼い始めたことで良かったことの一つは
疎遠になりがちな親類とのコミュニケーションが増えたことがある。
そして環境問題や里山ライフに関心を持つ人たちとの交流も次第に増えてきたことだ。

2013年6月17日月曜日

ジャガイモの実をご存知か?

露地栽培での春作ジャガイモは6月の後半が収穫時期だ。
2月末頃から3月上旬に種芋を植え付けたものだ。
料理レシピには『新ジャガ・・・皮付きで・・・美味しい・・』という文字が踊る。

ジャガイモにも花が咲く。
品種によって色に違いがあるが、ほとんどが白や紫だ。
ちょっと枯れかかっているが、これがジャガイモの花だ
そして、花が咲いた後に実がなる場合がある。

一般にジャガイモは根菜類でも塊茎を食べるものなので、ジャガイモの『実』と聞くと『???』となる場合が多いだろう。
余り目にしないが、実が付くのである。
ちょうど今頃に、未だ収穫していないジャガイモの葉っぱの蔭に、こっそり実が付いているのを見つけられる。
(実が付く・付かないは、いろいろ条件があるようだ。なので全てにあると言う訳ではない)
ジャガイモの実
さすがトマトと同じ『ナス科』の植物である。
まるで『まだ青いミニトマト』といった感じだ
中は(齧ってみたのでちょっと分かり難いが)このような状態。

ちゃんと種子が入っている。

ネットで調べるとやはり詳しく解説してくれているところがある。
  ☞ 『ジャガイモの実
品種改良を仕事として行っている人にとっては、種子が何よりも重要であり、大切なジャガイモの実だろうが、我々にとっては単に興味の対象でしかない。
この実を齧ってみたが、何の味もしなかった。

あとで調べて分かったことだが、この実には『アルカロイド』が含まれ、一般的に他生物に対しては有害であるケースが多いとのこと。スイセンの葉をニラと間違えて食べると激しく嘔吐・下痢をするのもこの『アルカロイド』のせいだそうだ。
(アルカロイドという単一の物質はなく、動物に対して特異な、しかも強い生理作用を持つ塩基性窒素を含んだ有機化合物の総称である・・・と、解説もあったがなにやら難しい。
要は、植物に含まれるあまり人間にとっては好ましからざるもの=有害なものをまとめてこう呼ぶらしいということだ。)

さらに厚生労働省のHPにも、食べるのはやめときなさいという旨の記載がある
  ☞ 自然毒のリスクプロファイル・ジャガイモ
どうやらわざわざ食するものではないようだ。
またひとつ勉強になった。

2013年6月16日日曜日

常陸大宮市に大雨洪水警報発令

待望のまとまった雨が昨夜(6/15)から降り出した。
常陸大宮市に大雨洪水警報が出されたほど(6/15 22:34発令⇨6/16 1:36 注意報に切り替え)。

田んぼの乾きもこれで解消した。今朝見てみると、たっぷりと水をたたえている。

水位が減少していた溜め池も脇の排水路から勢い良く水が流れ出ている。
まずは一安心だが、あとは降りすぎなければ良いが、と心配もある。

去年、ちょうどこの時期に大雨が降り、この溜め池の堤を超えて水が流れた。
朝、目にした光景は土手の法面が崩れ落ちている光景だった。
この1年をかけてなんとか改修し、耕作できるところまできた。
だが、あの改修作業は余計な作業だったし、もう二度とやりたくない。

静かにシトシトと適度に降る雨が、おだやかで(精神的にも)いい。

2013年6月15日土曜日

ポポーの実が成長中

ポポーの実。
かつて金スマひとり農業で紹介されためずらしい果実だ。
我が家の敷地にあるポポーの木では、昨年初めて実が付き、食せた。
今年も、未だ青くて小さいが、たくさんの実が確認できる。
まだ小さく青いポポーの実
何本もの指のようになっているが、1本だけのものもある
熟して食べられる頃のポポーの実はキウィほどの大きさになる。
昨年生まれてはじめて食してみたのだが、(個人的な感想だが)一個は到底食べきれない味・シロモノだった。
超超・濃厚な味、超超・芳醇な香りで、小生にはちょっとクドすぎた。あわない。

小生はもう二度と口にしたいとは思わない。
だが、世の中にはポポーが大好きな方がおられるやも知れぬ。
それに、金スマでの紹介もあり、一口だけでも味わってみたいと言う御仁も、きっとおいでだろうと思う。話のタネになることは請け合いだ。

そのような方々のために、この実が食べられるように熟した頃、当ブログで【ポポー大食味会】なるものをご案内しようと思っている。

なにしろ熟したものは、収穫してからの消費期限は極めて短い(☞収穫翌日には、完熟を通り越し、熟し過ぎてコバエが周囲を飛び回るようになる。それだけ匂いも味も濃く、虫も好むと言うことだ。
ぜひ味わってみたい方は、当ブログをお見逃し無く。チャンスはおそらく数回・数日しかない。

2013年6月14日金曜日

常陸【夏】蕎麦の花が盛り

昨年、常陸秋そばを栽培した畑では、今がちょうど蕎麦の花の盛りである。
収穫の際に落果したものが勝手に生えてきたのだが、結構な本数が成長してちょっとした花畑になっている。
これはこれでなかなかの見応えだ。
こぼれた種だけでこのように生えてくる。
畑全面がこの状態になったが大半を引き抜いて処分した。
夏野菜を育てるためだ。
疎らに種が散らばったのが幸いしてだろうか、どの茎もしっかりと太く逞しく育っている。
昨年秋そばを栽培した時には、固まって芽が出た場所では生えた茎は皆細くヒョロヒョロだった。
手で種を摘んで播くとどうしても密になる部分が多くなってしまう。

結論。。蕎麦の種はやっぱり疎らに播くに限る。
今年の夏に播種する【秋そば】の種は、かなり思い切って薄く播こうと思う。

今咲いている蕎麦の花からの収穫は期待しないので、これはあくまで観賞用だ。
そして、ミツバチの活動の場の確保だ。
一心不乱に蜜を吸うミツバチ
蕎麦の花の雄しべはピンクだ
そして蕎麦の花に集まるのはミツバチだけではない。
モンシロチョウも
これらは夏過ぎには僅かだが実は収穫できそうだ。
だが、味は【秋そば】には及ぶまい。

2013年6月12日水曜日

ほのかにうち光りて行くもをかし

かの清少納言は言った。
『夏は夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。螢の多く飛び違ひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。』

今宵も、我が家近くの田んぼに続く草むらでは、たくさんの蛍がうち光りて、飛び交っている。
清少納言の琴線に触れたと同じ『をかし』がある常陸大宮市東野の今宵である。

そっと手にとっても点滅は続く。慈しむべき蛍だ。

このようなものが、ごく普通に愛でられる生活は、いいなあとつくづく思う。
現代においては最高の贅沢の部類にはいるだろう。

蛙の鳴く音を聞きつつ、葉蔭の光の点滅を見つめ、空を舞う点滅する光を追う。
なんと風流であることか。

今年は例年になく蛍が多く飛び交っている。年々その数が増えてきているような気がしている。
かけがえのない環境だ。
かつて農薬散布がごく普通に行われていた時代には、このような光景はあり得なかった。
小昆虫であるが故に、僅かな環境の変化も彼らにとっては脅威的な変化のはずだ。
蛍が棲息できる環境は、人間にとっても安心できる素晴らしい環境に違いない。
ここまで回復してきた良き環境である。今後もずっと大切にしたい。
われわれの役割も大きい。

台風3号は八大竜王 恵みの雨だ

台風3号が日本に接近している。(6/12 14:00現在)

午前中から、けっして十分な量ではないがシトシトと降り出している。
今度ばかりは台風の接近も望ましくある。

カラカラの大地には恵みの雨だ。
まだまだ足りないが、渇きった大地の植物・生き物・・万物にとって慈雨。
我が家の谷津田の干涸びた田んぼにも、お湿りの雨が降っている。
八大竜王が願いを聞いてくれたのかもしれない。

明日には熱帯低気圧になるらしいが、土砂災害やら河川の氾濫などで人的・物的被害を与えずに通過・消滅してくれそうでなによりだ。

適度な雨は最高。
八大竜王様、今後もよろしくお願いします。

2013年6月11日火曜日

セミの幼虫

庭木の移植を行っていたら、土の中から蝉の幼虫が出てきた。
掘り出してしまったというのが正しい。

不自然な形で地表に出てしまったようだ。
あと少し待てば本来の、自ら穴から這い出てくる時期であるのに。
7年もの間、この時を待っていたのだからあまりにかわいそうだ。
そっとまた土中に戻してやった。

ニイニイゼミの初見は(水戸地方気象台の観測によれば)、7月の中頃。
 
    ・水戸地方気象台 生物季節観測

あと少しで彼らの生命が輝く季節。
また暑い夏が来る。

2013年6月10日月曜日

6月のブルーベリー

菜の花やレンゲは、既に種子の収穫ができる段階だが、同じような時期に花が咲いたブルーベリーはちょうど今が実が成熟を進めている状態にある。
今年もしっかりと実が付いている。
これもミツバチたちの活躍のおかげだ。
あとひと月半ほどかけて、実が紫色になり、順次熟してゆく。
花弁は茶色く枯れて落ち、緑の小さな実が露わになった。
これらがバラバラに紫色に変化してゆく
 ブルーベリーの花はすべて下向きに咲く(下の写真)が、受粉してからは膨らみながら次第に上向きになる。なんとも不思議である。
開化直前のブルーベリーの花(5月始め)
わがブルーベリー園のほとんどの株は同一種で(ひと株から、順次挿し木で増やしていったものだ)、7月下旬ごろから8月中ごろまでが収穫の時期となっている。
一昨年から、収穫時期を前後にも広げるため早生品種と晩成の品種苗を植えて、園内を充実し始めた。
(植えた幼木の一部が、先日イノシシに根こそぎ穿られてしまって枯れてしまったのは残念なことだった)

それらの苗株はまだ幼木であるため、まだ実を付けさせずに、樹高や枝を大きくすることに専念させている。本格的に収穫できるようになるまであと4~5年はかけたい。あと4、5年も先だ。
これらのブルーベリーの樹が実をたわわにつける日が待ち遠しい。
         

証券取引の世界では、コンピューターによる株式のシステム売買が行われ、売買をはミリ秒(=1/1000秒)を争って行われている。
そのような世界がある一方で、この田舎のようにのんびり過ぎるくらいのゆったりとした時間が流れている世界もある。
まるで時間の概念が異なるようだ。
自然相手の仕事は、齷齪しても始まらない。すべて気の長い話ばかりだ。

ミリ秒の凌ぎ合いの中に身を置き日々神経をすり減らしておられる方々は、それがシアワセを実感する瞬間の連続なのだろうが、この田舎生活にどっぷりと浸かっていると、まるで別世界の話で(小生の頭が悪いのもあるが)良さなど到底理解できぬ。
貧弱な頭で想像するに、いつも何かに急きたてられ、追いかけられているのではないのかな。そして常時未充足感を抱いているのではないかな、とも。
そんな毎日、精神は疲れてしまわないのだろうか? 何年も続けられるものなのだろうか? などど余計な心配をしてしまう。

樹の成長や実の成熟をじっと待つ愉しみと心の余裕。。。。。
ゆっくりとした時間が醸し出す自然の恵みを堪能する、この上ない贅沢。
何かに急きたてられることもない、なんと人間らしい姿であろうか。

ここの、この生活が好きだ。

2013年6月9日日曜日

渡辺さんちの田植えは来週かもしれない

正確な記憶はないのだが、子供の頃の昔(昭和40年代)の田植えは、昨今よりは半月以上遅かった気がする。5月末から6月上旬に行っていたのではないかと想う。
なにしろ、今のようにビニールハウス内で温度を保ちながら苗を育てる訳ではなかった。
特定の田んぼに『苗代』を作り、種を播き保温のための油紙の覆いを掛けて、全くの自然の気温で苗を育てていた。
その苗が程よく成長した時分になってから田植えと相成った。
要は外気温が上がって安定して暖かい日が続かないと、そもそも屋外の苗代では苗が育たないのである。
だから、連休中の田植えなどはこの地では無理だったのだと思う。
(それにそんなに焦って早めに田植えする必要性もなかったはずだ)

時期的にも入梅となり降水量も増え田んぼには水量が十分に確保できたのだろう。
(田植えの日は早朝から家族総出で苗代にて苗束造りを行った記憶がある。機械植えではそんな作業も不要となり、単にビニールハウス内からトレイを運び出すだけになった。良い思い出である)

いまや4月末〜5月初頭の連休中に田植えするのがすっかり一般的になってしまった常陸大宮市・当地域である。
なので、いまこれから田植えを行う田んぼというのは結構目立つ。
昔ながらの苗の生育法を実践している訳ではないのだろうが、これから田植えをする田んぼがあった。

         

昨日(6/8)、車で通り過ぎた市内某所の山に囲まれた場所の田んぼは、これから田植えをするらしく、そこだけが取り残されていた。
代かきが済み、田んぼ面のトロトロの土がきれいに均された状態である。
田んぼの隅には、植えるのであろう苗が準備されてきちんと並べ置かれていた。
手前の田んぼは既に半月以上前に田植えが済んでいるが、
その奥のL字型に曲がった形の田はこれからだ。
(2013/06/08撮影)
田植機で苗を植えるには水の量が少なすぎる気もするが、手で植える場合に目印の筋を泥面に付けることから、この程度が望ましいのかもしれない。
毎年ここの田んぼは、何人もが田んぼに入り、手で苗を植えるのを知っている。

そう、この田んぼこそが、かのTBS『金スマ ひとり農業』渡辺ヘルムート氏の田んぼだ。
この整った準備状況からすると、田植えは来週に違いない。
安住アナ(駒田アナ)、中居氏、ベッキー氏、大竹しのぶ氏、ベッキー氏、室井氏、假屋崎氏・・さて今年は誰が常陸大宮市においでになるのやら。
来週も連続して晴れるようなので、良い田植え日和になることだろう。

         

先週の金スマひとり農業の番組中でサワリを紹介された『建築物』は、やはり3月に見たあの場所にある建物だった。レンコン畑の上の山の部分にはっきりとTVで映った窯のような姿を確認できた。
その建物の場所に続く立派な路までもがきれいに作られている。
さて、あれは何でしょうかね。
田植えが中心となるだろう『ひとり農業スペシャル』番組を楽しみに待ちましょう。

そして居宅の屋根に張った芝もしっかり根付いたようで・・というか他の雑草のほうが目立つくらい生い茂っている。容易に草刈りが出来ない場所だけに、これからどうするのかと余計な心配もするのだが。
この建物も、いまやすっかり風景に馴染んできている感じだ。

どうやら静かな山里の田に、田植えの賑やかな声がこだまする日が近いようだ。

2013年6月8日土曜日

そろそろ野に出そう

シイタケの原木栽培を試みて3年経つ。
毎冬、屋敷続きの里山の整備を兼ねて木を切り出しており、その中からシイタケの原木に適した栗や山桜、コナラ等を使って、毎年50本程度ずつ増やしてきている。

今年は春先に40本ほど、シイタケの菌を植え付けた。(1本あたりの菌を多くして密植したため例年より少なめになった)
いまはまだ原木をシートで包み湿度と温度を保ち、原木内部に菌を繁殖させている仮伏せの最中だ。
時折、確認を兼ねてシートをめくり水をたっぷりとかける。
原木間に敷いた保水のための藁にたっぷりと水を浸みこませる。
程よく原木の周りに白いカビ状の菌が廻っているようだ。

今年は説明書よりも密に菌を打ち込んだ。原木の切り口面にも入れてみた。
この方が菌の廻りが早いはずだ(という計算によるのだが、結果は来年秋に出る)。
高温に弱いシイタケ菌。シート内の気温が上がり過ぎてもダメで、菌が繁殖できない。これ以上シートに包んでいるのはあまり望ましくない。

梅雨だと言うのに大気湿度が期待しているほど高くないのが気になるが、これから高くなるだろうから、そろそろ外に出そうと思う。
近くの杉林の木陰中に原木を並べる予定だ。
並べる場所の準備も終えた。
・・と言っても、原木を斜めに傾けて並べるための棒を渡しただけだが。。

         

今回並べる原木は、ふた夏経過した来年秋から収穫ができる見込みだ。
一昨年の原木からは、昨年秋と今春~先月の発生シーズンにかなりの量を収穫できた。生シイタケを無人野菜販売所に並べると、付近のオバチャンたちの人気商品でもあってすぐに売り切れる。

半端モノを集めて作っている乾燥シイタケもそれはそれで料理に重宝している。
無駄がないシイタケだ。
手間と言えば、原木の切り出しと菌植えだけと言ってよい。
あとは日陰に並べ、時間はかかるが勝手に生えてくるのを待つだけ。
程よい姿形のものがたくさん生えているのを見つけた時の、あの高揚感は何とも言えない。

食べて美味し、健康に良し、(成長度合いを)見回って楽し。
生えるまでの一年半を待つのも心のゆとりだ。
毎年の、毎日の作業に張り合いがある。

2013年6月7日金曜日

八大竜王雨降らせ給え の一方でホタルが飛び始まった

雨が降らない。
今夕の気象予報で示された週間予報では、あと一週間は降りそうもない見込みだ。

既に谷津にある田んぼは干上がる直前。
土にヒビワレが出来はじまって、ごく一部だが、稲が茶色く枯れてしまった部分もでてきた。
なす術無く・・・
まずい事態だが、どうしようもない。なす術がない。
ここの谷津の田んぼ一枚の1/3ほどで、紫黒米を栽培している。
この状態が続くようだと、収穫に影響が出そうだ。
まさに天に祈るかない。

         

昔(といってもずいぶん昔の鎌倉時代の話だが)、『時により過ぐれば民の嘆きなり 八大竜王 雨止め給え』(金槐集)と源実朝は詠んだ。
梅雨が明けず降り続く雨を止ませてくれるよう、水を司る神様の八大竜王に時の権力者であり歌人でもあった実朝が頼んだものだ。
降り止まない雨も困りものだが、降って欲しい雨もある。
まさに神頼み。なんとかしてよ、お願いだから、の切なる祈りは同じだ。要は雨乞いだ。
『八大竜王 雨降らせ給え』。。。。

         

一方、ホタルが水路脇の草むらやその近くの田んぼの中で飛び始まった。
また始まった仄かな光の競演。
去年よりは点滅する個体数が多いように思う。
これではなんだか分からないが・・・
フラッシュを発光させて写すと、淡い光を点滅させていたホタルが稲の茎にとまってる
空梅雨を心配しつつも、ホタルの飛び交う風情ある初夏の夕べを楽しんでいる。

夏は来ぬ』(佐佐木信綱作詞・小山作之助作曲)の世界がここにはある。
なんともいいもんだ。