2014年8月29日金曜日

little forest

「little forest 夏・秋」なる映画が明日8月30日に公開されるという。

都会で自分の居場所を見つけることのできなかった橋本愛演じる主人公“いち子”が、故郷の山村・小森に帰り、様々な恵みを与える一方で厳しさも見せる大自然の中、自給自足の生活をしながら、生きる力を充電していく物語、とある。
生きるために食べる。そして食べるために自分で作る。”がテーマだそうだ。

HPにある予告編を見ただけだが、単なる田舎暮らしバンザイ!だったり、季節の美しい自然風景の中でのありきたりの話ではなく、「農」や「食」や「生」をテーマにした強いメッセージを発しているような映画と見受ける。テーマから推察して、なかなか良さそうな感じがする。
たまには映画も見てみたいと思うのだが、この映画は茨城県ではつくばの映画館でしか上映しない。残念だが見る機会は恐らくないだろう。
         
昨今、テレビを見ていてもお笑いタレントやら俳優やらが田舎に出かけて、地元の名物を食べては、はしゃぎながら「美味し~い❤」とか「うまい!」としか言わない(言えない)ような、ツマラナイ番組が多い。都会の人が見てキレイだと思う視点でしか自然の風景は撮影しない。
企画番組であるので仕方ないとは思うが、自然や田舎そのもの、そこに住み生活している人たちが妙に誤解されかねないような番組映像や編集があまりに多い。
TBSテレビの金スマ・ひとり農業のような域になると、生々しい厳しさもありのままに紹介されてはいるが、それでも地元民からすると不満が無い訳ではない。

もしかしたらきっとこの『little forest』にもそんな部分があるのかもしれないが、あまりチャラチャラした内容ではなさそうだ。
         
誰が何と言ったって、生きるために食べるのである。食べるために自分で作るのである。これは真理だ。
小難しい哲学やら深い思索は、残念ながら、いらないのである。

2014年8月26日火曜日

『 玉川はちみつ』改め『 玉川里山はちみつ』

2年前に初めてハチミツを採集して瓶詰めした。
お遊びで付けた名称が『玉川はちみつ』である。ただしこれは由緒正しき(常陸風土記にその名が見られる、歴史ある)当地を流れる小川の名をとって付けたものだ。そして瓶ラベルも手作りし親戚に配ったりして、趣味の域で養蜂(もどき)を楽しんできた。
         
だが実は、この「玉川はちみつ」という名は東京・町田市にある玉川大学(学園)が、ミツバチ研究の一環として採れたハチミツを販売しているその商標名と同音なのである。玉川大学のそれは「たまがわはちみつ」と全てひらがなではあるが。
当初からこの事実を把握はしていたが、当方は小規模で、かつ親戚などよく知っている人にしか配布しない非売品・プライベートハチミツであることだし、このハチミツを手にしたひとが玉川大学のような大組織が取り扱うブランド商品と混同するとは到底考えられないことから、問題はあるまいと考えていた。
しかしながら、今年のハチミツからは強く希望される方に対しては販売することにしたため、前提が変わってきた。当方が想定していない人の手に渡るということが現実的になったのである。そして嬉しいことに予想以上に希望者が多いのである。

こうなってくると、やはり類似商標を継続して使用するのは不適切である。コンプライアンスの観点からも適切な対応をしておいた方が良いと考えた次第である。
将来のハチミツ事業展開(・・そんなことが果してあるのかどうかは分からぬが)においてネックになるかもしれない。悪い芽は早期の段階から摘んでおいた方が良い。

という訳で、「玉川はちみつ」の名称を変更することにした。
新ブランド名は『玉川里山はちみつ』。
(英語表記:TAMAGAWA SATOYAMA HONEY )
同時に、容器の瓶も、瓶ラベルのデザインも一新することにした。
         
今回のこういったブランディングの方向性やラベルデザインは、とあるデザイナーに正式にお願いしたものである。
(新進気鋭の若手グラフィックデザイナーである彼女は、商業デザインが専門でグローバルに活躍中だ。ほんの少しの縁あっての知り合いであるが、相談したところこのような当方の訳の分からぬ依頼を快諾してくれた。正直驚いている。きっと彼女にしてみれば容易いレベルのものだったのだろう。。)
         
コンセプトは、ちょっと高級感のある洒落たハチミツ。
狙いはともかく、写真から伝わるイメージは如何であろうか。
透明シールに色は黒だけでシンプルなロゴ
瓶は内容量140mlの小型のキューブ型で、手にすっぽりと収まるサイズ。厚手のガラス製だ。蓋はGold。
このタイプに統一した。
みなさまに届けられる日も近いだろう。
出来上がったラベル

2014年8月23日土曜日

 広島の自然災害

いったい何がどうしてしまったのだろう、日本は。
広島市でとんでもない大雨により大災害が起こった。8月一か月に降る量の雨が一晩で降ったとか。
連日報道されている災害現場の映像は目を覆いたくなる。
我々の住む日本も、地球全体も、なんだか変になっている。
最近は、雨が降ると「記録的」とか「観測史上初」とか「過去経験したことの無い」などと必ず言う。過去にも滅多に起こらなかった異常な気象現象がここ数年に立て続けに起こっているということだ。
それに竜巻の発生も珍しくなくなった。日本で竜巻など考えられなかったのだが、今や当たり前の様に各地で発生して、猛威を振るっている。
先日東京三鷹市に局地的に降った膨大な雹も記憶に新しい。あの積もった雹の映像には小生も驚いた。何かが今までと違う、おかしくなっている、と感じるのは小生だけではないだろう。
       
これらはみな地球温暖化の影響と言われている。
かつて北海道では稲作はごく限られた地域でしかできなかったが、いまではほぼ全体が可能地域で、いまやブランド米を産出する立派な米どころになった。本州では最高気温が40℃を超える日が当たり前になる日も近いのかもしれない。やがては日本全体が亜熱帯化してしまうのか。日本は表情豊かな四季を失ってしまうのだろうか。
この環境変化によって、もっとも被害を受けるのは農業だ。農業が被害を受けると言うことは、食料危機に直に繋がるということ。
全世界的にこのような異常な気候が続くと、世界中で食料危機が起こる。
作物の不作が続き需給が逼迫する中で、自国の飢える民を差し置いてまで日本へ食料を輸出してくれる有難い国などないだろうに。

いまや食料は立派な戦略物質なのである。人口が極めて多い中国・インドあたりの大国が食料確保に一斉に動いた時、日本はすぐに飢えに直面する。
我国の食料自給率40%(カロリーベース)という統計の数字の正確さを問題視している向きもあるが、誰がどう見ても我が国の食料事情は国内農業生産だけでは国民の腹を満たすのはできないと言うことは明らかだろう。
         
これだけ異常気象やそれに伴う農作物不作のニュースが多くなっているのに、日本人はあまりに暢気すぎはしまいか。生きて行く上で一番大切な食べ物にあまりに関心が低い。空想的平和主義、能天気・根拠無き楽観主義とでも言うべきか。
いざとなったら何とかなる(する)・・・のであろうか。けっしてそんなものでは無い。真の飢えは人心を荒れさせ殺人まで起こすものだ。
いったん耕作を放棄して荒れた土地は、作物をすぐ栽培できるものではけっしてない。農地の現状回復とは時間と手間が掛かるもの。
まして作物は、種を播いてから収穫できるまで一定の期間が必要だし、必ずちゃんと穫れるという保証もない。米だって秋にしか穫れないのだ。だが毎日腹は空く。
             
田舎で食べ物はほぼ自給できる生活をしている故に、都市部生活者の有事の際の生活困難さを案じてしまう。
何も起こらない時は便利・快適な都市部生活だろうが、大災害など想定外の事象が発生したとき起こる日常機能マヒのリスクはあまりに大きい。特に食糧と住居。 
 かかるリスク管理の観点から、何かしら田舎とのリレーションを構築しておくことは、意味あることではないかと思う。生命を維持できる可能性が高まることになる。
災害発生直後の「とりあえずの避難所生活」の後には、必ず「生きて行かないといけない日々」が必ずやってくる。そんな時に、ちょっとでも頼れる先・当てにできる先を持っておくのである。少しは安心を担保できるだろう。保険みたいなものだ。

幸いに何も災害が発生しないとしても、時々田舎に行って、空気を吸うこと、土に触れること、汗を流すこと、できれば交流をもつことは、リタイア後の有り余る自由時間を生きて行く上でも、たいそう意味あるものだと思う。いろんな方向に人生の可能性が広がる。「人生の楽園」の生活などは勝手に向こうからやって来るものではない。

常陸大宮市でも東野地区あたりは、大きな自然災害とはほぼ無縁と言って良い。大きな川(久慈川・那珂川)からも離れており、大水害の危険性はゼロだ。急峻な山も無く、住居が土石流に流されるような場所もない。先の東日本大震災でも液状化した場所はない。
他所から来た人が定住するにはいろいろな意味でのハードルは高いかもしれないが、生活する場所としては、環境面では最高の地域と自負している。
 この里山の地は、これからの可能性を秘めている場所だ。心底そう思っている。

2014年8月20日水曜日

ハチミツ作りの工夫がタマラナイ

取り外した巣から最終的な瓶詰ハチミツを作る過程は、趣味でミツバチを飼っている人にとって一大イベントである。
あれこれ工夫する甲斐が存分にあり、とても奥が深く、少々腕に自信のある向きにはタマラナイであろう。
ミツバチ愛好家はいろんな試行錯誤を経て各自の方法にたどり着いているようで、飼育にハマる一つの大きな理由である。
         
我が家の規模では本格的な遠心分離機や濾過装置などのマシンはないので、代用品の組み合わせでその機能を代替させるのだが、その試行錯誤の過程がたいそう面白い。
今回で3回目となるが、回数を重ねるたびに道具の改善が進み、作業の時間・負担軽減に加え、無駄にする蜜を最小限に抑えるなど、かなり効率的な作業になってきている。
あくまで小生の規模での効率的・機能的と考える方法と手順であるが、ちょっと紹介したい。
         
今回投入した新しいものは、『木綿の手ぬぐいで作った袋(先を尖らせたもの)』、『針金製のハンガー』、『洗濯バサミ』、『木製吊るし台』、台所のシンクの排水溝で使う『ステンレス製ゴミ受けカゴ』、『ポリ製深鉢型タッパー』など。
巣箱からコンテナボックスに落ちた蜜。
ハチの死骸も、巣クズも多量に混ざっている
木製の濾過用専用台
コンテナボックスに垂れ落ちた不純物入り蜜や、巣クズを手ぬぐい袋に投入、第一次濾過。
敢えて手ぬぐいの表面積を広くとったので、周囲からどんどん滲み出てくる。
不織布(リードペーパータオル)で第二次の濾過
針金ハンガーで漏斗を支え、幅や高さ、上下左右位置を自在に調整できるようになっている。
手ぬぐい袋から垂れる蜜を漏斗に敷いたリードペーパータオルで受ける。
このとき漏斗とペーパータオルの間に隙間を作るのが肝要である。ペーパータオルが漏斗に密着すると、ハチミツの粘度が高いため極めて流れが悪くなる。密着しないよう(漏斗内に空間ができるよう)周囲を洗濯パサミでしっかりと固定しておく

この2段階の濾過で、肉眼で確認できる大きさの不純物は全て除去できる。
(もっと目が細かい濾紙で漉せばよりクリアーな蜜になるのだろうが、透明度はこの程度で十分だと小生は考える)
これで採集した巣からほぼ90%以上の蜜は取り出せる。
だが、手ぬぐい袋の下底部分には蜜が付いている。見ていると手でぎゅ〜っと絞りたいところだが、その衝動を抑えて、洗濯機を利用して最後の搾り取りをする。
(巣クズに強引に力を加え絞り出したりすると、ミツバチの死骸がつぶれて体内物がハチミツに混入するのではないかと思う。なので洗濯機の脱水機能のパワー程度で十分だろうというのが小生の考えだ)
         
巣クズの入った手ぬぐい袋を、まずは『ステンレス製ゴミ受けカゴ』に入れ、そのカゴを『ポリ製深鉢形タッパー』に入れる。そしてそのタッパーを洗濯機の脱水槽にの中央部に入れる。タッパーが偏らぬよう周囲にはバスタオルを詰める(今回はタオル以外に空きペットボトルも並べてみた)。これで高速回転させてもガタガタ言わない。
この洗濯機は全自動洗濯機で、一層式である。
ドラムが大きいためタッパーの回りの隙間を埋めるのにタオルが多数必要となる。
これで5分の脱水をかけると、見事に遠心分離され蜜が絞り出されて、タッパーに付着する。もう自然の垂れ落とし方式では採れないものだが、今回はこれで100gほど取れた。
今まで採り損なっていた蜜だ。もうけもの・・・。
ステンレス製ゴミ受けカゴの編み目から滲み出して、底に溜まっ蜜
以上の行程を経ると、カサカサの巣クズになる。

これでハチミツ採りは終わって、次の蜜蝋作りへと進むことになる。
蜜蝋作り専用の鍋にカサカサの巣クズを投入
火に掛けてゆっくり溶かす
今回の作業では、濾紙や容器に無駄に付いた蜜やこぼした蜜はほとんどない。
かなりの部分を取り出せたので大変満足している。何しろミツバチが精魂込めて集めた貴重な蜜であるから、ゆめゆめ疎かにできない。
         
というわけで、今回は合計で3,500g採れたのである。前回とほぼ同量である。
今年2回で、約7,000gほど収穫できた。
たいへん満足な結果に終わり、また幸せ度合いがアップした。

来年の作業に向けて、手順や装置の更なる機能アップ・改善を図るべく、はやくも頭の中ではグルグルと思考が始まっている。

2014年8月17日日曜日

2014年 第2回ニホンミツバチ採蜜会

8月16日午後、予定通り今年2回目のニホンミツバチの採蜜会を行った。

途中で雨が降り出す生憎の天気となったが、見学のために集まってくださった人数は8人。なんとも有難いことだ。
そしてなにより特筆すべきは、今回は東京の某私立W大の現役女子大生を含め、妙齢の(・・紛うことなき二十歳近辺の)女性が2人も参加してくれたこと。華やかな場となったのは容易に想像つくだろう。
そして、小生のようなオジサンとしては、なんとも嬉しくてたまらない採蜜会となったのは言うまでもない。

午前中に我が園内のブルーベリー摘みを楽しまれた、東京・千葉からのお客様5人(失礼ではあるが、上記のお嬢様たちの親ほどの年代・・・つまりは小生と同じような年代である)がそのまま午後の採蜜会も見学された(8人のうちの5人だ)。
まずは午前中にしっかりとブルーベリーを摘みとっていただいた
 参加の8人ともミツバチそのものをこのように間近で見たことはないとのこと。いわんや巣箱やその内部の様子を見ることも初めての経験である。
今回取り外した段もきれいな巣で、蜜がぎっしりだ
外した巣の最下部(巣上部に比べると時期的に新しい部分)の蜜を計測すると糖度は79.6度。
なので今回のハチミツの平均糖度はこの数値より僅かに高い80度ほどであろう。
巣から蜜を直接嘗めることなどは全くもって稀有な体験であり、驚きの連続であったようだ。主催者としても嬉しい限りだ。

                
このあと、さっそくボックスケースの中で蜜が垂れ始めた。一両日中にはほぼ垂らし終わり、瓶詰めを始められる予定だ。
今回は前回に比べやや少なく、2,500gほど採れるのではと予想している。
まったく愉しませてくれるミツバチたちである。

2014年8月15日金曜日

2014年 常陸秋そば播種

畑の準備の都合で数日遅れてしまったが、常陸秋そばの種を蒔いた。
本当ならお盆の前に作業したかったのだが、作業は天候次第の部分が多分にある。
作付は少しの面積でしかないのですぐに終わった。

秋の白い可憐な花も楽しみだが、刈り取り後の製粉・蕎麦打ち・・とこちらもまた待ち遠しい。
それに何といっても蕎麦はミツバチ達にとって秋の蜜源ともなる貴重な花だ。

栽培も比較的容易で良し、花咲いて良し、食べて良し。
蕎麦は良いこと尽し。

2014年8月13日水曜日

2014年 ブルーベリーも豊作

今年は果樹のすべてが大豊作のようだ。
先月のプラムも、プルーンも枝が折れんばかりに実を付けた。
実際にイチョウの木は銀杏の実が付き過ぎ、あまりの重さに耐えかねて枝が何度も折れている。夜中に響く落下音にはびっくりする。
折れて落下した枝
実がまさに鈴生りで、実に重たい
いま摘み取りの旬の時期を迎えているブルーベリーも、見事な実の付き具合だ。
何ともいえぬ良い濃紺色に染まってきている。
実はやや大きめのものが多い気がしている。今年の天候の影響だろうか。
樹の内部の方にも、これから色づく緑色の実がまだまだある
これなどは大粒の実だ
実表面に付いている白い粉状のブルームも素晴らしい
今度の週末(8/16)には、ハチミツ採集の観察会への参加も兼ねて、ブルーベリー摘みに多数のお客様が東京・千葉方面からお越しになる予定だ。

摘み取りつつ味わうには、ちょうど良い状態だろうと思う。
あとは天候に恵まれることを祈るばかりだ。

2014年8月12日火曜日

夏終盤の蝉

このバトルはごく当たり前に見られる自然の中の一風景。
カマキリに捕らわれ羽をばたつかせているアブラゼミ
実際に目の当たりにすると哀れも感じる。カマキリとしても逃すまいと必死である。
食い込んだ鋭いカマキリの口は外れることもない。
アブラゼミは鳴きながら羽根をばたつかせ精いっぱいの抵抗はしてはいるが、こうなったらもはや為す術はないだろう。
最後までは観察しなかったが、セミの命運尽きるのも時間の問題であったろう。
ジージーと思い切り鳴いて、生を享受した老セミならまだよいのだが、土中から抜け出て脱皮し、やっと羽根が乾いてピンとしたばかりの若セミであったなら、あまりに不憫だ。
だがこれもこのセミの運命に違いない。
何かしらの大きな力が支配している自然界の出来事だ。

セミの命は短い。
上のセミのように不慮の事故でその一生を終える命儚いセミもいるが、天寿を全うするセミも確かにいる。
いかにも大往生・・といったふうに大地に転がっている姿はちょっと微笑ましくもある。
こちらは天寿を全うして、地面に寝ころんでいたアブラゼミだ
傍の桔梗が紫色の花を付けている
酷暑も残暑と呼ばれる時期になった。
明日から3日間の盂蘭盆会が過ぎると、すぐに稲刈りの準備だ。
我々の営みも大自然界の中の一部。季節とともに生きている。

2014年8月10日日曜日

蓮三徳

古代ハスが次々と花を付けている。
先日確認した段階では25個であったが、さらに増えていて40に届こうとしている。
勢いが止まらない。
田の緑の中にあちこちにピンクのハスの花。まだしばらくは楽しめそうだ。

せっかくなので、田んぼ脇に説明板を立てててみた。

少しでも道行く人に関心を持ってもらえ、心なごんでもらえたら嬉しい。
仏教でいうところの『蓮の三徳』にあやかって。。

         

<< 蓮三徳 >>
蓮は仏教において尊ばれている花だが、それは蓮には他の花と違った3つの徳があるためである。
①汚泥不染(おでいふぜん)
  蓮は泥の中に生まれても、少しも泥に汚れることなく清らかである。
  葉・花弁に泥は全く付かない。
②種子不失(しゅしふしつ)
  蓮の種子は何年たっても腐らずに生き続け、発芽する条件が満たされた時には必ず花を咲かせる。
③華果同時(かかどうじ)
  花が散ってから実を結ぶ他の花と違い、蓮は開花するときに同時に実ができていること。

以上を「蓮の三徳」と言う。

         
仏の教え、なんとなくわかったようなわからぬような。。
ネットで検索しても愚者にはさっぱり分からぬ。
最初の徳は、泥が周囲の環境や自分自身の煩悩で、それに染まらない清らかな心を持とうということか。あるいは汚れた世界に生まれてもそれに染まることなく清らかな心を持てるということか。
そして次の徳は、今は迷いの中にあっても時が来れば必ず悟りの心を得るということか。あるいは人の心の奥に秘められた清らかな心・魂も蓮の種子のように永遠になくならないということか。
最後の徳こそ難解だ。物事を分かったつもり・理解したつもりになっただけではだめで、行動に移してこそということだろうか。正しく生きようと思いたったときに仏の境地を得ているということか。
         
仏教では、清らかな蓮の花は無言のうちにこのような徳を教えようとしてくれているのだが、それを感じとるべきわが身はまだ現世の煩悩の中で悶々としている。
悲しいものだ。
            三徳を わが身に賜へ 古代ハス 

2014年8月6日水曜日

玉川 古代ハス鑑蓮会(仮称)

今日(8/6)の朝のNHKニュースで、神奈川県にある三渓園の原始ハス(=古代ハス・大賀ハス)が紹介されていた。園内にあるハスがちょうど見ごろを迎えていて『早朝鑑蓮会』を開いているとのこと。 ⇒ おはよう日本 関東甲信越リポート(8/6放送分)

ここのハスは我が家の田んぼに咲いているのと同じもの。三渓園ほど密集して茂っていないので花の数も限られてはいるが、ピンクの大輪は見事だ。
                場所はここ ⇒ ハスの咲いている田んぼ

初めて咲いた昨年は二つだけだったが、今年は(既に咲き終わったもの)+(いま咲いているもの)+(確認できる蕾)を合計すると25にもなる。

稲の中に顔を出しているハスの葉もすこぶる元気が良い。
 
葉の下に隠れている蕾やこれから姿を現す蕾もまたまだあるだろう。
このままゆくと40、いや50ほどは咲くかもしれない。

ここまで咲いてくれると、環境を整備したらもっと繁茂する可能性が高いというもの。
来年のもっともっと多く咲き揃うイメージと、その実現に向けての作業計画が、頭のなかでさっそく始動し始めた。

このハスにカメラを向け写真に収める人の姿も見かけるようになった。
もっと絵になるハスの田、それは極楽浄土か、はたまた2000年前の縄文時代のハスの茂る湿原か、に姿を作り変え、『玉川 古代ハス鑑蓮会』を開ける名所としたい。これから先ものんびりしている暇がない。
夢は限りなく広がる一方田。

2014年8月5日火曜日

熱中症情報 暑さ指数 茨城県常陸大宮(8月5日 11時) 31.0

異常に暑い日が続いている。

我が携帯のメールにはYahooによる地震や大雨などの防災速報が入る設定なのだが、最近は『熱中症情報 暑さ指数』の注意喚起メールばかりだ。
(・・・悲しいかな、親しくメールをやり取りするような相手もいないので、普段の携帯メールの受信と言えば、Softbankのお父さんくじメール、Yahooトラベル、Yahooショッピングぐらいだ)

暑さ指数=31以上は『危険』域で、運動は原則禁止だそうだ。
暑さにはめっぽう強い小生であるが、昨日今日は外で草刈り作業をしていても目眩がするほど暑い。飲んだ水がすぐに体全体から噴き出し、滝のように流れ落ちる。
デトックスとしての爽快感はあるが、体力の消耗も激しいので適当なタイミングで引き上げる。
クダラヌ過信によるちょっとした不注意で、熱中症で屋外で倒れでもしたら周囲に迷惑をかける。
気をつけねばなるまい。

これが先ほど入ったメールだ。
*********************************************************************
熱中症情報 暑さ指数 茨城県常陸大宮(8月5日 11時)
 *****************様
Yahoo! JAPAN 防災速報
----------------------------------------------------------------------------
熱中症情報 暑さ指数 茨城県常陸大宮(8月5日 11時)
----------------------------------------------------------------------------
【発表時刻】
8月5日 11時00分 環境省発表
危険(★★★☆) 暑さ指数31.0
運動は原則中止
熱中症の危険性が高まっています。
外出はなるべく避け、涼しい室内に移動してください。
運動は原則中止し、乳幼児や高齢の方は水分を補給しましょう。
【観測地点】
茨城県常陸大宮
※当情報は、設定した地域から最も近い観測地点の暑さ指数をお届けしております。
【今後の熱中症指数予測】
12時 危険(★★★☆) 暑さ指数32
        運動は原則中止
15時 危険(★★★☆) 暑さ指数32
        運動は原則中止
18時 警戒(★☆☆☆) 暑さ指数27
        積極的に休息
21時 注意 暑さ指数23
        積極的に水分補給
24時 注意 暑さ指数23
        積極的に水分補給
今後の情報に注意してください。
関連情報
環境省熱中症予防情報
http://yahoo.jp/Z3ikrG
全国の熱中症情報と最新ニュースhttp://yahoo.jp/1AK3QP
熱中症の症状と対策ポイントhttp://yahoo.jp/lu8Y6f
▼詳細情報はこちらhttp://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/8/4010/8225.html
<参考:熱中症危険度の目安>
・危険    (暑さ指数31~) 外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。
・厳重警戒(暑さ指数28~) 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。
・警戒    (暑さ指数25~) 運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。

*******************************************************************

話は変わるが、次の写真は未入居のミツバチの巣箱のひとつ、E館である。


この春に、ミツバチを巣箱に引き寄せるために誘引剤を巣箱の前面に取り付けた。
上の写真のシャーレである。
もうとっくにその効果は切れているのたが、そのまま外さないで置いたものだ。
この取り付けたままの誘引剤を塗ったワセリン状のものが、暑さのために溶けだしてどろりと垂れ落ちてしまった。直射日光が当たる場所ではないのだが、地面に近いため50℃近くなったのだろう。
確か誘引剤の注意書きに暑さで溶けることがあるとあった気がする。
今までも何度か暑い日があったものの、溶けてはいなかった。
この現象からしても、ここ数日の暑さは酷い。
言うまいと思えど・・・・、いやいや、もう言うまい。
         
炎天下の労働で大汗をかいたら、冷たいシャワーを浴びて、(強風にした)扇風機の前に立ち、昼から缶ビールを開けてグイッと一口飲む。
冷房の効いたオフィスでの労働ではたぶん味わえない、生きている実感がある瞬間だ。
日中は斯様に暑いのだが、夜ともなれば嘘のように涼しくなる当地である。
蓄熱するものとて少ない田舎ならでは。
都会の見事な蓄熱器=コンクリートだらけの場所とは違う。

田舎の生活とは、生理的にもなんと人間的で快適であることか。

2014年8月4日月曜日

水稲病害虫航空防除  ラジコンヘリ飛ぶ

今日(8/4)は、わが常陸大宮市玉川地区東野では水稲病害虫防除の農薬散布が行われた。
市広報誌に載せられたお知らせ
早朝(6:30)から小型のヘリコプターのエンジン音が東野の田んぼに響いた。
我が家の近くの場所にヘリはやってきた。
         
エンジン音が近いのでさっそく見物に出かけた。
ちょうど燃料と散布薬の補充のタイミングに出くわし、間近で作業を見ることができた。

無人ヘリは意外と小さい。
左の人(無線操縦の担当者)は給油しているところ。
右の人が手に提げているのが農薬液。
この補充のあと、無線操縦ヘリは、スッと軽やかに舞い上がった。
ヘリの下の風圧は驚くほど強いようで、稲が大きく波打つ。
・・これだけヘリのプロペラ風が強いと、散布する薬はあらぬ方向に飛ばされてしまいはせぬかと心配になる。

操縦担当者が田の畔を動き回りながら、ほぼ田んぼ一枚毎といってもよいほど、低空飛行して丁寧に散布する。

無線操縦小型ヘリは、田んぼの上4~5mほどを直進・バックを何度も繰り返しながら(・・行きつ戻りつが自由自在にできるようだ)散布しては、次の田へと移動する。
操縦担当者はヘリ近くの畦に立ち、巧みに操り散布してゆく。
あっという間に散布対象の田んぼ数枚を終えて、次の圃場へと移動して行った。

小学校の時分の記憶にある農薬散布のイメージとはだいぶ異なるもので、周りに対する影響を最小限に抑えるべく改良されているようだ。

とはいっても、散布するのは農薬に変わりない。
稲の害虫(カメムシ)を駆除する薬効はミツバチに対しても少なからず影響を及ぼす。
我が家のミツバチの巣箱がある場所からは200m以上離れているので、直接巣箱に農薬が掛かることはないが、散布されたこの田んぼ周辺もミツバチ達は飛行している(はずだ)。
影響がないとよいのだが。
         
ちょうど田んぼの稲は、穂が出て花が咲いている。

あとひと月ほどしたら、この稲穂も黄金色になり首を垂れる。
2014年の稲刈りが始まる。
また忙しくなる。が、楽しみでもある。