これから咲く季節の花にアサガオがある。
こぼれた種から勝手に、力強く生えてくる植物だ。
どんな石だらけの荒れ地でも、水分が乏しい場所でも、踏みつけられる場所でも、必ずと言ってよい程、昨年花が咲いた後には密集して生えてくる。
あまりの強い生命力に、かなりぞんざいな扱いとなっているのが多少不憫ではある。
であるが、そんなことはモノともせずにひたすら地を這い、上をめざし茎を伸ばし続ける。
先に先にと茎を延ばすパワーがなんとも羨ましい限りだ。
そんなアサガオであるが、小生としては新鮮な驚きが2つあった。
(いや、知らなかったのは小生だけなのかもしれない)
次の写真は、例年は勝手に壁やら塀やらに巻き付いているため、今年は彼らのためにネットを張ってやったもので、順調に伸びている姿だ。
正確には、ゴーヤでグリーンカーテンを作った際に余ったネットを張っただけだが、それは本題にはまったく関係なく、どうでも良いことだ。
まずひとつめの驚き。
このネットの網の目は一辺15cmの正方形である。
葉がきっちりと15cm間隔に付いている。
不思議とは思わないだろうか?
自然が織りなす不思議さを感じる。
素晴らしいというか、律儀というか、几帳面な植物だ。
これは今回ネットを張ったからこそ気付いたことだ。
ふたつめの驚き。
次の写真は、たくさん伸びている茎のうちある一本を接写したものだ。
くどいようだが、背景の薪は全く関係がない。
途中からネットへの巻き付き方が変化しているのがわかるだろうか。
(下の葉の上部のネット交差部分から次の葉の部分)
実は、アサガオの茎は(上から見て)すべて左回りに巻き付いているのに気付いた。
そこで、この茎を根元から無理矢理に右回りにネットに巻き付け直し、どのようになるのかを観察した。
結果は、そこから先はやはり上から見て左回りに自律的に方向を修正して、茎を伸ばしていた。
さすがに、人為的に無理矢理右回りにされた部分までは、自ら巻き直す力は無い。
そのままだ。
(少なくとも)ここに生えているすべてのアサガオは、茎が上から見て左回り(時計の針と反対の回り方)であり、無理矢理に右回りに矯正しても必ず左回りに茎を伸ばすということ。
何となく見ていたアサガオであるが不思議な習性を持つのに驚いた次第。
このアサガオの茎の方向性が気になったのでネットで調べたところ、やはりちゃんと研究している方がいらっしゃる。
どうやらアサガオはすべて左回りであるようだ。
アサガオの生理学
ぜひとも、お近くのアサガオの茎を観察してみていただきたい。
何でも気になったら調べると面白いものだ。
知らなかったことを知る、真理に気づく、ということは何か精神を自由してくれる気がする。
長年住み慣れた土地で、見慣れた植生ばかりであるが、このような感動の瞬間はまだまだある。
デジカメが手放せない。
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