2011年11月25日金曜日

NHK BS プミアム

自慢ではないが、日頃BS放送などは見ない。
別に確固たる主義主張があってそのように固く決めている訳ではないのであるが、日常の生活ではNHK総合テレビ+民放の興味を引く番組を時々、程度で我がTV視聴は成り立っている。
つまりは、ニュースと天気予報と連続テレビ小説と大河ドラマ・・といったところであろうか。

そして、今年からテレビが地デジ(この略した呼び名も好きではない)になったが、それに伴いボタンがやたら多いあのリモコンに変わった。
あの無機質な複雑系リモコンの操作が決して好きになれない。
だから青赤緑黄の4色ボタンも今まで使ったことなど無い。
それに、必要が無いからであろうがBSへの切り替え方なども、まったく操作を覚える気もない。
        

ではあるが、今日の新聞のテレビ番組欄でNHK-BSプレミアムの内容が目に留まり、ぜひ見てみたいと思った番組がある。
その番組とは「新日本風土記」。
そして今夜の題は『コメの旅 イネの道』とある。
何やら面白そうな予感を感じ、リモコンを(慣れない手つきで、試行錯誤しつつ、放送開始直前まで)繰った。


★★★
実はここ数日、あるややこしい問題に頭を悩ませており、ブログを更新する気持ちの余裕が持てないでいた。解決した訳でもなくメドも立っていないが、テレビでも見て気を紛らそうとした次第だ。しばしテレビに釘付けになれ良い気分転換になった。
★★★


         

松たか子さんのナレーションで始まった番組は、素晴らしい映像で日本人の心の原風景を訪ねる、内容の濃い1時間であった。
なにしろ日本人の精神と文化に多大な影響を与えて来た特別な食べ物のコメである。
そのコメに深く関わりを持ち、愛情を注ぎ込む人たちのスペシャルである。
番組HPに短編だが予告動画があるのでぜひ視聴されたい。
番組HP==>NHK新日本風土記


伊勢神宮にコメを捧げる儀式は今回初めて映像で見た。また栽培している田んぼがあることは知ってはいたが、どのような人が関わり管理しているのかが分かり、大変興味深いものであった。
さらに、特に同じコメを栽培する農家として、新嘗祭に献上するコメを栽培することになった富士宮市の農家の話は、その栄誉と責任の重みがひしひしと伝わってきた。

古来よりコメに心血を注いだ人々がいて、壮大なドラマがあった。
そして今でも、こうやって深い愛情を込めて特別な思いでコメを育て、関わっている人々がいるのである。
TPPで稲作農家は崩壊するだとか農業には将来性が無いだとか巷間騒がしいが、それらとは一線を画してこうやってコメ作りに携わる人々がいる。
日本の文化として大切にコメ作りを行っている姿には頭が下がる。


         

この番組を見終わると、改めて農耕、中でも稲作と神の繋がりを感じる。
松たか子さんはナレーションで言った。
『一粒のコメには7人の神様がいる。』
『作るのはコメ、育てるのはイネ、よそうのはご飯。Riceの一言では終わらせない』
まさにそのとおりだ。

コメは人だけでは育てられない。
自然の偉大なる力がないとなし得ない所業だ。
コメの一粒一粒は奇跡のような自然の神秘の連続で結実している。
ともすれば、我々はこれらの豊穣をもたらす神々に感謝する気持ちが疎かになってしまっているのではないだろうか。

現代の技術に溺れてはいけないし、うぬぼれてはいけない。傲慢になってもいけない。
もっと自然の前では、人間は謙虚であるべきだ。
3・11の地震と津波、原発事故は良い教訓であろう。


         

難しい話はこれで終わる。
さて、よくよく番組HPを見るとNHK-BSプレミアムには面白そうな番組が多い。
この際だ、リモコンの操作を早く覚えよう、とも思ったがやはり家人に任せることにしよう。
やはりキカイの扱いは苦手である。
そして、なにより家人との会話の大切なチャンスであると思うからである。

1 件のコメント:

  1. 日本のお米は本当に美味しいと思います。いろんな知恵を含めて丁寧に作りましたね。だから、米作りは日本農家の誇りだとも言えます。

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