2011年6月12日日曜日

「農家温泉」・「酵素風呂」

先日、踏込み温床の内部が微生物の発酵熱でかなりの高温になっており、その熱で「温床浴」ができるのではないか、と書いた。
書いた後で、以前にどこかで似たような話を読んだな、と気になっていた。
あれこれ思い当たるところを当たってみたところ、見つけた。
やっぱりあった。
毎月愛読している「現代農業」の2010年1月号に紹介されている記事だった。
『ああ、ぜいたく  農家温泉』、『微生物に囲まれて ああ、酵素風呂』という見出しで4ページ紹介されている。

     

かいつまんで紹介すると次のとおり。
もともとは千葉県の大久保義宣氏がオガクズや米ヌカを微生物の力で発酵させた50~65℃の健康風呂(現代農業1999年12月号で紹介)である。
それをさらに埼玉県の加藤隆治氏が『えひめAI』を利用して改良、楽しんでいる、というもの。
取材したヨシダ氏も入浴ならぬ『入酵』させてもらい、その酵素風呂のパワーに驚いた、と言う記事である。
イラストと共に、酵素風呂の作り方・日々の管理・(酵素の)エサづくり、が掲載されている。

酵素風呂の材料は、ヒノキのオガクズ、米ヌカ、水、えひめAIである。
それらを厚さ80cmほど敷き詰める。
3日もすれば発酵が進んで温度は55℃くらいになり、『入酵』が出来るようになる。
『入酵』は、市販のペーパーつなぎを着用し、顔だけ出して体をこの発酵オガクズ中に埋めてもらう。
要はよく各地の温泉で見られる砂風呂と同じ要領だ。
いい湯加減ならぬ発酵加減で、体の芯からとても温まる、のだそうだ。
ここでもあの『えひめAI』が活躍している。
  
         

直近ではこの記事であるが、現代農業では何度かこれに似た特集をしている。
農文協のルーラー電子図書館データベースでは『酵素風呂』のキーワードで10件ヒットする。
(1999/12-2010/1の現代農業の記事)
過去の記事は読んではいないが、おそらく似たようなものであろう。
全国で実にたくさんの方がいろいろと工夫し、熱利用を楽しんでおられるようだ。

この熱の利用を、野菜の苗育成だけに留めるのは確かにもったいない。
ではあるが、ヒノキのオガクズであれば『入酵』する気もするだろうが、これがミミズが大量にうごめく落ち葉の腐ったものでは、さすがに『入酵』は気が引ける。
作った当人でも遠慮したいものだ。

     

今日も温度計を挿して温度を計測してみた。
外気温は24℃。内部は42℃であった。
前回よりはやや低温であるがそれでもお風呂の適温程度は十分にある。
外は24℃

落ち葉内部は42℃ほど

今回やや低い温度であるのには、実は思い当たる節がある。
計測2時間ほど前に、えひめAIの希釈液を大量に散水したのであった。

それゆえ、この計測タイミングは不適当で、計測値には信頼性がない。参考値としよう。
明日には、きっとあの『えひめAI』の威力でもっともっと高温になっているかもしれない。
先の加藤氏のような55℃にもなっていれば、温床浴、いや温床サウナも可能な温度だ。
あと10℃ほどUPか・・・・・。
密かに期待しつつ様子を見ることとする。

     

前回は試作した『えひめAI』であるが、我が家ではコンポストの生ゴミに噴霧し、台所に流し、野菜の根元や葉っぱに散布、と大いに活用している。
コンポストの臭いは気にならないし、野菜は気のせいであろうか、それぞれの生育が良いように思う。
そして、今回のこの踏込み温床の落ち葉に撒いて、すべてを使い切り、備蓄が無くなった。

気温も上がってきて、えひめAI作りの発酵温度管理は、だいぶ楽になってきている。
またタップリと作ろうと思っている。

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