2011年6月2日木曜日

雨天休業す

今日は朝から寒々と小雨が降り続いている。
ということで、農作業は小休止とし、骨休めとして近隣にある日帰り入浴施設に出かけることにした。
何せ、会社勤めの方々にとってはなかなか味わうことができない時間自由度の高い生活である。

近くにある日帰り入浴施設としては、常陸大宮市内山方地区に、『三太の湯』がある。
また東隣である常陸太田市内金砂郷地区には『金砂の湯』がある。
いずれも昔からある温泉施設ではない。
地域活性化のために出来たものであろうか、比較的新しく施設もまさに今風の『日帰り温泉施設』なのである。
これらは何度も通っているので、今回は北のお隣である久慈郡大子町にある『袋田温泉 関所の湯』に行くことにした。
玉川村駅近辺からも30分ほどで、上記の施設よりやや遠い程度で距離的・時間的に大差ない。

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国道118号線を北上する。
ワイパーが忙しなくフロントガラスの雨粒を拭っている。
気温が上がらないようだ。久慈川沿いの山々が霧に煙っている。

ラジオからは、内閣不信任案提出の趣旨説明演説が延々と流れている。
被災地ではこの瞬間にも、不自由な生活を余儀なくされている人々がいる。
依然として瓦礫の撤去もままならない。
福島原発の事故対応もまだまだ予断を許さない。
東北各地では、一刻も早い復興・復旧を望んでいるというのに。

大義がどうだとか・・。造反がどうだとか・・・。

少なからず鬱な気分になる。
でもしかし、このような代議士を良識の府に送り出したのも我々ではなかったか。

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袋田温泉は県内でも屈指の温泉地であり歴史も古い。
なんといっても、あの『袋田の滝』を背後に控えたロケーションである。
硫黄の匂いプンプンは無理としても、『関所の湯』には一般的な日帰り入浴施設にはない温泉的な雰囲気があるやもしれぬ、と想いつつ車を走らせた。
まだ、ラジオの演説は続いている。

程なくして、関所の湯の看板が見えた。国道118号線を右折し東側の山中に500mほどで建物が現れる。
渓流沿いでなかなか良い雰囲気だ。

しばし、この鄙びた湯に浸かった。
少しだけ濁りのある湯だ。
露天風呂で、初夏に向かう渓流沿いの山並みを眺める。緑が濃い。
水面に雨粒が落ちる。
こんな日の露天風呂も悪くない。

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湯温29℃のため加温。地下350mからの汲み上げ。加水はなし。PH8.1。
屋内の大浴場、サウナ、露天風呂、休憩室。一通りの設備が手入れ良く整っている。
受付の応対も悪くない。
温泉としての湯の華であったり、硫黄の香り、などは残念ながらここにはない。
しかしながら、まずまずの雰囲気を持った施設と温泉である。
東北各地に点在する有名温泉には遠く及ばないものではあるが、場所・料金・サービス・施設・お湯、の総合評価では及第点の範囲であろう。

どうやら人気がある施設らしい。夕方になっても入浴する人が切れない。
そろそろ帰るとしよう。
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国道118号を南下する。
いつの間にか宵闇がそこまで迫ってきている。
ラジオから流れる声で、不信任案が否決されたと知る。
何か遠い世界の出来事のように聞き流した。
まだ雨が降り続いている。

(野上原駅近くにて撮影)
すっかり黄金色に変わった麦の穂
麦秋とはこのことだ

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