2013年6月26日水曜日

青梅から梅干しの時季へ

梅雨時は青梅の時季だ。
6月の初めには鮮やかな緑がみずみずしく香りも爽やかな青梅だが、中旬以降になると黄色みを帯びてきて、『梅干し』や『梅酒』の漬け頃となる。
だが、梅干しは昔ほど消費することもなくなり、手間がかかるため自家製造している家も少なくなったのではないか。
たしか子供のころの日常の食卓や弁当には必ず梅干しがあった気がする。
一方の梅酒は漬けこむだけで比較的作り易いので、作っておられる方も多いだろう。

              

幕末から明治にかけて日本にコレラが流行った時には薬とされ、戦争がはじまると兵隊の必需品であった梅干しである。幾多の命が梅干しによって救われたことか。
『梅は三毒を消す』と言われる。三毒とは、食の毒・血の毒・水の毒のことだ。
おにぎりや弁当には梅干しをごく自然に入れるのも、皆がその効用を実感していることからだろう。
梅干しに含まれるクエン酸には抗菌・整腸・解毒作用があり、ピクリン酸には肝機能を高め血液をサラサラにし、ミネラル分は余分なナトリウムを除去する働きがある(という。・・当然この知識は受け売りだが)。

              

先日、我が家でも梅の収穫をした。
 
かつての先代の時分ほどの消費もしないので、大粒で良いものだけを選んで使うことにした。
見事な大粒の梅がたくさん集まった。
豊饒な大地に感謝だ。
4つで掌が埋まるくらい大きい粒だ

                 

『梅』と言えば菅原道真の『飛梅』伝説が有名だろう。
菅原道真が大宰府に左遷される時に、慣れ親しんできた梅に『東風吹かば匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて春なわすれそ』と詠いかけた。
主(道真)を慕った梅は、道真が太宰府に着くと、一夜のうちに大宰府の道真の元へ飛んで来たといわれている。
なんとも素晴らしい話だ。
だがこの伝説、梅ばかりが妙に有名になっているが、道真が詠いかけたのは梅だけではない。
実は、梅の木桜の木松の木にも語りかけている。

都から道真を追って大宰府に向けて飛び立ったのは梅の木松の木だ。
残念ながら桜の木は主が遠いところに行ってしまうことを知ってから、その悲しみのあまり枯れてしまったため、飛んではいない。
松の木は、梅の木とともに大宰府目指して飛行を始めたものの、力尽きて途中摂津国八部郡板宿(→今の神戸市須磨区板宿)に落下してしまい、その地に根おろした。
これを『飛松伝説』と言う。
この『飛松伝説』の話、(梅や松が空を飛んだということは作り話だろうが)伝説として実在するのである。嘘ではない。
   → 板宿八幡神社 板宿の飛松

                  

話としては以上だが、ヘタレな小生としては『松の木』の方がなんとも人間くさくてシンパシーを感じてしまう。
みんなそこまで完ぺきじゃないよなぁ・・・やっばり。
年代物の梅酒をちびちびやりながら、程よく漬けこまれた梅の実を齧り、そんなことをふと想った。

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