2013年6月23日日曜日

玉川の支流・照田川の珪化木とメノウ

我が家の近くを流れる小川は、玉川の支流で『照田川(てるだがわ)』という。
この地から約4キロ程の北にある長沢地区に源を発している小川だ。
玉川とは東野の鎮守である地殿神社付近で合流する。
この照田川の周辺においてもメノウがたくさん見つかる。

先日、水嵩が低くくなった照田川の河床を歩いてみた。
昔から馴染んだ遊び場でもあるし、深みもないので危険はない。
照田川もご多分にもれず、大部分は改修工事がなされてしまい、流れが直線的になったり、両岸はコンクリートブロック壁だったりに姿を変えているが、この歩いた部分の約300mほどだけは以前のままの姿でほとんど手つかずの状態で残っている。

両岸から覆う藪と木々の枝で鬱蒼とした雰囲気だ。薄暗い。
急峻な崖が露わな部分もある。地層の変化を見て歩くだけでも十分に楽しめるスポットである。
ちょっとしたアドベンチャー気分も味わえる。

河床は岩。周囲の土手も途中までが岩で、その上に礫混じりの土が堆積し、さらにその上が表土までの黒い土だ。
これらの場所を良く観察すると大変面白い。

         

まず一つ目。
河床の岩の中に珪化木(けいかぼく)が露出している箇所が多いことに改めて驚く。100m足らずの間を歩いただけで10か所は確認できた。
岩に突き刺さったような状態で露出している
これなどは長さ50cm、径30cmほどある大きなものだ。
珪化木の小片も両岸の土中にたくさん含まれており、随所に見られる。
ごくわずかだがメノウ片も見つけられる。

         

ふたつめの面白い点。
どのような成分が含まれるのかは知らぬが、萌葱色あるいは花緑青、あるいは翡翠色をした砂質の岩が露出している場所がある。
(これらの色についてはここを参照 → 和色大辞典)

青(碧)い地層が続く河床脇。
すぐ上には礫混じりの黒色・暗褐色の地層がある。
容易に削り取れる岩。粒は小さく、揃っている。ザラザラの砂である。
とにかくあたりの地層とは明らかに異なる色で、大変目につく。
毒々しい程のシアン系の色だ。
青い土というのも大変珍しいのではないか。初めて目にする人はきっと驚くに違いない。
この地層はかなり広い幅で確認できる。
あたり一帯は、県北にある男体山の火山活動の影響を受け、噴出物の堆積があったり、海底からの隆起・沈降を繰り返し、地殻変動を激しく受けた場所だ。それらの何かが関係しているのだろう。

専門的なことなどは分からないままでよい。
ちょっと歩くだけでいろんなものに遭遇できる場所。魅力は尽きない。

         

そうそう、岸の土中で比較的大きなメノウも見つけたのも今日の収穫だった。
真紅・赤・橙・白の縞模様が美しい
色・模様・大きさともになかなかのものだろう。
ではあるが、我が家の軒下コレクションに追加されるだけの存在でしかない。

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