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2020年1月12日日曜日

ミツロウ

春に向けて巣箱の清掃・整備を進めている。
シーズン中はとてもやっていられないため、シーズンオフの今まとめて処理することになる。いちばん年数が経った巣箱は丸9年になる。基本、野外に置きっぱなしであるため、痛みもする。部分的な修理が主だが、板が反って割れているのもあり作り直しもある。
何せ数が多いため、少しずつ時間を見つけてはコツコツとやっている。

逃去した巣箱に残された巣(たいてい蜜はなく空っぽ)もたくさんあるため、ミツロウ作りも合わせてやっている。不純物が多いミツロウだが、巣箱に塗るのには問題が無い。
こうやって巣を煮ていると臭いに釣られてミツバチがやって来る。可愛いものだ。



2019年7月22日月曜日

今年のミツバチ巣箱のスズメバチ対策~田中義麿博士による対策法の実践

1948(昭和23)年から1970(昭和45)年にかけて発行されていた古い雑誌で「月刊ミツバチ」(養蜂技術協会)という養蜂家向けの月刊誌がある。国立国会図書館のデジタルコレクションに登録されているので、手続きをすれば近くの図書館でだれでもが閲覧できる(→詳細後述)。
年明けから少しずつこの雑誌の閲覧可能な全巻(1950-1970)を閲覧した。ミツバチのスズメバチ被害はとても悩ましい問題で、その対策について先人の試行錯誤や数々の知恵にはきっと学ぶべきものがあるはず、と考えたからだ。

予想通りスズメバチ関連の記事は多く、昔から同じように皆が苦労し、それぞれに知恵を絞っていたことがよく分かる。実に様々な試しみの投稿があり、なかなか読み応えがあり面白い。読了後にスズメバチ対策技術はこの半世紀の間ほとんど進歩していないということも分かった。それだけ難しいことなのだろう。近年、スズメバチの攻撃能力を一時的に低下させるスプレーが開発されているが、恒常的に巣箱から遠ざけるには適していないだろう。
スズメバチは養蜂家にとっては甚だ迷惑な存在でしかないが、だからといって完全に自然界から駆除して絶滅させてしまったら、これはこれで生態系が不自然に崩れて厄介な事態になるはずだ。一部の利益集団の都合・思惑で左右されて良いことではない。やはりミツバチの巣箱にだけ近寄らせないというのが理想的解決策であって、とにかく知恵を絞る・工夫するしかないということだ。
◆ ◆ ◆
そして1962(昭和37)年2月号に面白い記事を見つけた。「スズメバチ対策とヘチマ棚」というものである。
筆者は理学及び農学博士で、国立遺伝学研究所の要職も務めた田中義麿という先生である。「近代遺伝学の基礎を築き上げたほか、世界初の試みである半野生動物の品種改良など動物育種学の先駆者となった」(wikipedia)という、この方面のオーソリティでとてもエライ方であられる。

田中博士は昭和17年から趣味で養蜂を始めたようで、この時点で既に20年の養蜂歴でありベテランの愛蜂家である。我々と同じように「スズメバチにはさんざん悩まされた」とのある。ここで研究者魂に火がついたのだろう、動物育種学のオーソリティ田中博士にとってスズメバチ被害も研究対象へと昇華したわけだ。そしてこの専門誌へ寄稿である。
※著作権の問題があるためボカシを入れてある
寄稿内容は割愛するが、エッセイ風に自身の経験を記しながらも、(これは素人考えだが)スズメバチが負の走化性を示す物質の存在可能性を見出し、確信していたのではないかと思える内容となっている。つまりヘチマはスズメバチが嫌がるなにかしらの物質を出しているのではないかという気付きである。
この対策の結果、田中博士は「最近5年間というものは全くスズメバチ被害から解放された」といい、この自らの体験の結果には大変に満足しておられる。最後には「筆者の喜びを分かち合いたい一心からこの文をものにした次第である」と結んでいる。

この投稿は大きな示唆を与えてくれた。この対策を真似てやってみないわけにはいかんだろう。ということで、今年の本格的なスズメバチシーズンを前に準備を整えた。ヘチマの栽培である。順調に苗が育ったので巣箱脇に移植し、棚を作った。
何しろ昨年は9月初~10月初のひと一月間で採蜜直前の元気な群れ6箱がスズメバチの猛攻に合いすべて逃去してしまった。過去最大の被害だった(→多数のスズメバチが群がり続けていて巣箱に近寄れず、結局採蜜は諦めざるをえなかった)。当然に精神的ダメージは大きく、ガッカリ続きであったから。どのようなものになるかは分からぬが楽しみにしている。


◆ ◆ ◆
ちなみに、この雑誌は東京永田町・国会議事堂横の国立国会図書館で全号閲覧が可能だ。デジタルコレクションとして登録されていて、同図書館内の専用PC端末を使って簡単に閲覧でき、有料だが印刷もできる(→自宅PCのインターネットで見ることはできない)。
東京までは行けないぞ、という人のために国立国会図書館とデジタル化資料送信サービスを提携している全国千以上の図書館でも専用PC端末で閲覧が可能になっている。地方に居ながらにして国立国会図書館に収納されている貴重な図書・雑誌(デジタルコレクションに登録されているものに限られる)がタダで見られる(印刷は有料)のである。有り難い時代になったものである。
この田中博士の寄稿内容について、興味・関心のある方は一度最寄りの提携図書館まで足を運び、ぜひ参照されたい。

2019年6月3日月曜日

令和元年度の採蜜を始める

昨年の6月に入居して越冬し、順調に巣が伸びてきた強勢群がある。
既に6段まで巣が伸びたので、2段分の巣箱を取り外して採蜜作業を行った。



ほぼ1年前の貯蜜であるからであろうか、糖度は81.7度もあり十分な濃度となっている。
巣箱断面の巣脾の並びも実に整然としている。几帳面な性格の群れであるようだ。
別に品質には影響することは無いのだが、これだけきちんとしてると作業する側としてもなんだか妙に嬉しい。

外気温も高いため蜜の垂れ落ちもスムーズである。一両日中には濾過が終わり瓶詰めまで終わる予定だ。販売店の方からの商品卸の要請にもやっと応えられる。

これから9月まであと何箱採蜜ができるだろうか。楽しみだ。

※ 6/2時点で入居している巣箱は15。今年の捕獲実績は11群れだ。
  昨年よりもやや少ない。

2019年3月24日日曜日

女王蜂の姿

ミツバチ巣箱の中の様子を確認した。
この巣箱は巣枠式なので、枠を取り出して容易に観察することができる。

ニホンミツバチは一般には重箱式巣箱での飼育が主なので、構造上、女王蜂の姿を確認することはなかなか難しい。我が家でもこうやって女王蜂が見られるのはこの一箱ある巣枠式巣箱だけだ。

今日は女王蜂がウロウロしているところを写真に収めることができた(赤丸が女王蜂)。
他の働きバチより一回り大きく、胴の部分が長くて黒いのですぐに見つけられる。
女王蜂の役割は産卵だけ。今は来月にあるであろう巣分かれ(分蜂)に向けて、産卵を続けている最中のはずだ。サクラが散ってほどなくしたら巣分かれの時期。

2019年1月16日水曜日

神永園芸のはちみつ

市内にある神永園芸は、たくさんの種類の花や農作物の苗、植木などを取り扱っている大手園芸店。
毎年春先にこのお店が配布するチラシ広告には、ミツバチの巣箱とミツバチが好むキンリョウヘンというある意味でターゲットが絞られるマニアックな蘭が掲載される。これを見て意味することろがわかる人がどれほどいるものかと、余計な心配だがこのことをかねてより不思議に感じていた。
◆  ◆  ◆
先日、このお店のレジ台にニホンミツバチのはちみつが置いてあるのを発見。
店員さんの話では社長が市内の自宅でニホンミツバチを飼っていて、採れたハチミツを瓶詰して販売しているのだとか。
なるほどねぇ〜。
社長もミツバチを飼っていて蜂飼いのニーズがよく分かるから、巣箱やらキンリョウヘンをこうやって販売してくれるのだなと納得。他の園芸店ではまず並べられていない種類のものだから。
奥のコーナーには養生中の大量のキンリョウヘンの鉢が並んでいた。まもなくキンリョウヘンは店頭に並べられると聞いた。
社長は存じ上げないけれど、ミツバチ仲間のようだ。なんだかうれしくなってしまった。

2018年11月11日日曜日

分蜂群誘引装置

今年は、探索蜂・分蜂群を誘き寄せることを目的として「太陽光蜜蝋融解装置」なるものを作って空き巣箱前に設置してみた。
黒いテープで覆ったアルミ缶に蜜蝋を入れ太陽光の熱で溶かして臭いを出す簡易な装置である。名付けて『Plein Soleil Ⅰ型』という。(→ 2018/3/28ブログ参照)
2ℓのペットボトルを半分にしたものと、アルミボトル缶に黒テープを巻いたもの。
アルミボトル缶の中に蜜蝋を20gほど入れる。これでひとシーズン持つ。

ペットボルト(下)の中に缶を入れて
上からペットボトル(上)を押し込みカバーする。

アルミ箔を貼ったザルの中央に乗せて、
巣箱近くの日の当たる場所に設置する

設置した50の空き巣箱の全てにこれを設置し、万全の策を講じて今年の捕獲シーズンを迎えた。
その結果であるが、分蜂ピークが過ぎた7月中旬の集計では17群を新たに捕獲できている。(2018/7/11ブログ)
その後も、若干の逃去と捕獲の繰り返しが続いたが、飼育箱(越冬群+新規捕獲群-逃去群)入居箱の最多のスポット記録は24群で、過去最高を記録している。
(ちなみに、11月10日現在は11群となっている。10月はスズメバチ被害が夥しく、ひと月の間に6群が消滅してしまった)

一部の箱には待ち箱ルアーを取り付けたので、その効果によるものも当然にあるだろうが、ルアーを付けていない箱にも分蜂群が8箱ほど入居してくれている。
厳密な比較検証のための条件が整っていないため、純粋にこの装置だけによる効果のほどは分からぬが、個人的な感覚では大成功と感じている。

巣くずを煮て蜜蝋を作ったことがある方なら経験済みだろうが蜜蝋が溶けた匂いで、ハチたちがワンサカ寄ってくる。あの独特の臭気がハチは大好きだ。4月~6月、晴れた日にはアルミ缶の中は簡単に70℃ほどになり、中の蜜蝋がドロドロになって缶の開口部から臭気が立ち昇る。晴れた昼間はずっとあの臭気が撒き散らされ続けるのであるから探索蜂が気が付かぬはずはない。巣箱がここにあると気付かせるのが大変なのだから、効果はテキメンである。

従来の手法である巣箱本体や天板に蜜蝋を塗り付ける方法は、時間の経過とともに発臭効果が低減してしまうのは避けられない。だがこの装置ではシーズン中ずっと(晴れさえすれば)効果が期待できるのである。

大仰な作りではなく容易に作れるうえに、コストも極めて低廉。
晴れさえすればよいときているのだから、これほどのコストパフォーマンスのよいものはあるまい。
ミツバチを楽しむには、まずは分蜂群を捕獲するのがひとつの重要なステップである。これを逃すと1年が無駄になる。
キンリョウヘン、待ち箱ルアーと並ぶ効果が期待できるものと自負している。
お奨めだと思うが。

2018年10月5日金曜日

スズメバチも受難のとき

9月中旬から10月下旬の時期はススメバチがとても多く飛ぶようになる。
ミツバチたちにとっては受難の時である。
巣の出入り口付近にへばりついて、ミツバチを捕食してしまう。スズメバチにとってはたいへん効率の良い場所であることは間違いない。たいへん頭は良いようだ。

できるだけミツバチが襲われる被害を少なくするために、巣箱の前にネズミ取り用の「粘着シート」を置いている。
バドミントンラケットでスズメバチを一匹を叩き落として、まだ動いているうちにシートに張り付ける。すると不思議なことに短時間のうちに次々とほかのスズメバチがシートに舞い降りて粘着地獄に落ちる。
1時間のうちにおよそ40匹ほどは掛かっただろうか。

ちょっと気持ち悪い眺めではあるが、嬉しくもある。ススメバチにとっても受難の時かもしれぬ。少しでも犠牲になるミツバチが減ればうれしい。
◆  ◆  ◆
脚に花粉を付けて巣箱に戻ってくるミツバチがいる。

オレンジ色の花粉が増えたように感じる。
秋の花、セイタカアワダチソウが開花し始めたので訪花しているからかもしれない。
この花が咲きだすと秋本番だ。

2018年9月27日木曜日

巣枠式巣箱

今年、はじめて挑戦した『巣枠式巣箱』でのミツバチ飼育。
捕獲した群れを巣箱内に強制的に入れて、3度ほど試してみたが、毎回翌日にはもぬけの殻で、失敗続きだった。
今年はもうすっかり諦めていたのだが、捕獲用箱として山の中腹に置きっぱなしにしていたこの『巣枠式巣箱』に、なんと8月末頃に自然に入居してくれていた。
ミツバチの出入りを確認した時はもう嬉しくて、山を駆け下りて転んでしまったほどだ。

巣箱は管理しやすいように自宅の近くに移動し、毎日眺めて楽しんでいる。
とても元気な群れで活動が活発だ。今日現在、3枠に巣が出来上がっている。
◆  ◆  ◆
四角い巣枠に、きれいに巣を作っているミツバチの姿は、重箱式巣箱では得られないVisual pleasure。
思った以上に感動ものである。

巣枠式ならではだが、女王蜂の姿も初めて確認した。
ミツバチを飼い始めて8年経つが、女王蜂を確認できたのは初めての経験だ。

今年は捕獲できた群れも多かったので採蜜した巣箱も多い。
このまま行くと満足できるシーズンで終わりそうだ。

※ 9/27現在、20群を飼育中。 
  昨年同期は6群なので3倍以上の成績😀

2018年8月1日水曜日

第1回 たまさとはちみつ採集・公開開催のお知らせ

ニホンミツバチのはちみつ採集作業を以下の通り行います。
どなたでも見学できます。ご参加お待ちしております。
(予約不要・無料・お子様の参加も可)

●開催日時   8月12日(日) 14:00~15:00頃
●場所     茨城県常陸大宮市東野
        JR水郡線 玉川村駅近くの巣箱
        ※玉川村駅前に14:00集合のうえ、
         徒歩で近くの採蜜場所まで移動
●その他    少雨決行
        ※中止の場合は11日21:00にFacebook・当ブログ上で
         お知らせします。    
●注意事項      ・できるだけ黒い服装を避けてください。
        長袖・長ズボン・長靴が望ましいです。
       ・安全には十分配慮しますが、刺されること
        もあります。自己責任で参加願います。

はちみつの採集作業を見学するまたとない機会。巣箱の中の様子、蜜の詰まった巣などもぜひご覧ください。巣箱からはちみつを指ですくって、ちょっとひと舐めもできます。
他人に自慢したくなる、貴重な体験となることでしょう。

こんな巣箱の中の様子が、間近で見られますよ。

この巣箱から巣を取り出し、蜜を垂らし、濾過して、『玉川里山はちみつ』が誕生します。
スーパーなどで廉価で販売されている某国原産のはちみつとは全く別物です。
混ぜ物無し、加熱なしの純粋生はちみつです。

2018年7月31日火曜日

ヤブカラシ

ヤブカラシは「藪を枯らす」ほど繁殖力が強く、とても厄介な植物だ。
これは人間にとってはの話だが。

花の時期は今。
花はとても小さく、我々の肉眼ではただの小さな粒粒にしか見えない。
ミツバチたちにとってはとても魅力的な花らしく、たくさんのミツバチが訪花する。
美味しい蜜がたくさん出ているのだろう。
それにしても、どうやってこんな小さな花を広い山野の中から見つけるのだろうか。
不思議でしかたない。




2018年7月26日木曜日

逃去➡新居入居

実に気まぐれなニホンミツバチなのである。
何かしら気に入らないことがあると作りかけの巣を放棄してどこかへ逃げ去る。
その理由がなかなか想像できないからモヤモヤする。
夏の場合だと暑さはそのひとつの要因なのだが、暑さ対策は考えられる限りのことはしていると自負している。

でも何かが足りない・過剰なのだろう。今日も逃去した群れがいる。
一週間ほど前に住みついた群でまだ巣自体も小さい。何かが違ったのであろう。あるいは突発的に何かが起こったのだろう。

たまたま巣箱近くにいたので空を群れが舞う音に気付き観察できた。
どこか近くの木の幹に蜂球をつくるのか、飛び去るのかとハラハラしながら見ていた。

元巣の近くに置いてある空巣箱周辺に数匹が飛んでいるのを見つけ、そこで観察を継続。
そのあとはこのyoutubeのとおり。

手や顔にもバシバシ衝突してくるし、iPhoneにも当たるし、で群れの飛翔エネルギーのすごさを実感した。

動画撮影が途中で切れているのは、一匹の蜂が襟元からTシャツの中に入り込み慌ててその場を離れたため。

ものの五分で飛来・入居が完了した。

この暑いさなかに蜂球を採り込む作業の手間が省けてよかったといえばよかった。

2018年7月16日月曜日

丸洞型巣箱にご入居いただけた

我が自家山林に設置してある、杉丸太をくり抜いて作った丸洞型巣箱。
過去2年は空振りであったが、今年入居しているのを発見。数日前に入ったらしい。
 Youtube  丸洞型巣箱にニホンミツバチが入居

期待していなかっただけにウレシさは半端ない。
今日のこのくそ暑さを忘れるほどの喜びである。
これでまた捕獲記録を更新した。


今年は7月になってから入居するという現象が続いていて、今までにないパターンに少々戸惑っている。だいぶ出遅れているので冬を越せるだけの巣作りと蜜の貯め込みができるのかどうかも懸念される。
大事に見守ってゆくしかない。

2018年7月11日水曜日

2018年ミツバチ捕獲成果

今年のニホンミツバチ捕獲成果について。
◆ ◆ ◆ ◆
本日(7/11)現在、入居中の巣箱数は20箱。
今年4月のスタート時点は、入居巣箱(昨年夏からの越冬群)が7箱。
なので単純に言えば今年に13箱も増えた計算になる(新規捕獲数は実際は17だが、4群逃げられてしまっている。つまり、7+17-4=20)。
これは過去最高の数。なんとも素晴らしい結果となった。
詳細な分析はこれからだが、今年初めて試した『Plein soleilⅠ型』(太陽光熱による単純な蜜蝋融解装置)設置との因果関係は多分にあるかもしれぬ。

当地は分蜂群の捕獲は4月中旬~5月末辺りまでがピークで、7月になって新たに巣箱に入居する群は極めて稀だ。どこかの巣箱から逃げてきた群れがごくごくたまに入居する程度だ。ところが今年は7月になってから3群も入居してくれて、棲み付いてくれている。驚いている。『Plein soleilⅠ型』は置きっぱなしであるので、晴れた日は今も蜜蝋の匂いを発散させている。これもこの時期に巣を探している群れを引き寄せている一因であるかもしれない。
これはこれで嬉しいことなのだが、正直なところ何かしら例年とは違った感じがして仕方ない。これも異常気象現象のひとつなのかなぁ・・と。
◆ ◆ ◆ ◆
20群もいると、蜂数も多くて元気良い群れもある一方、いつ消滅しても不思議でない弱々しい群もあったりで、それぞれ。
数日おきにこれら入居中巣箱の点検をして回っている。
巣箱の内部状況や出入りする蜂たちの動きを見て、巣箱追加(空の巣箱を下に追加して巣が伸びる空間を確保してやる)をしたり、西日除けのスダレを掛けたりと、あれこれ世話を焼いている。

元気の良い群れの数箱は、今月下旬から順次採蜜ができそうだ。
皆さまも参加できる採蜜体験会を開く予定でいる。乞うご期待。

2018年6月26日火曜日

もぬけのから

作りかけで放棄されたニホンミツバチの巣。

同じ大きさの6角形の部屋が整然と並んでいる。
なんと見事なフォルムなのだろう。ミツバチたちの造形能力にはつくづく感心させられる。
◆ ◆ ◆ ◆
今年は『巣枠式巣箱』での飼育に挑戦した。
先月、捕獲した分蜂群を『カ式』をまねて作った巣枠式巣箱に強制的に入れてみた。かなりの強群(一万匹ほどの大規模な群れ)で、2日間ほど巣箱にいて巣を作り始めたものの、何かが気に入らなかったようだ。3日目にきれいに逃げ去ってしまった。
後に残されたのがこの長さ7センチほどのまっ白できれいに整った巣。
巣枠の上部から垂れて作られている。


この巣枠一面に巣が張られ、ミツバチたちが群がっている姿を楽しみにしていたのだが残念な結果に終わった。
巣を放棄して逃げ去ることはニホンミツバチ飼育ではよくあること。気を取り直してまた来年の春に挑戦である。

他の重箱タイプの巣箱のハチたちは元気で、順調に巣が大きくなっている。この夏には何箱も採蜜することになりそうだ。

2018年6月3日日曜日

ウメモドキの花

ウメモドキは秋になると赤い実を付ける植物。初冬に葉っぱが落ちたあとも赤い実は枝についたままなので目立つし、絵になる。なので庭木にしたり盆栽にしたりと人々に好まれている。この赤い実の木のイメージが強いだろう。
一般的なウメモドキノ認識はたぶんこんなものではないか。

だがミツバチ愛好家にとっては、いまの花の時期も無視できないとても大切な木だ。ミツバチが大好きな花なのである。どうやら半端なく好きらしくて、驚くほど群がり寄る。木の近くに立つとその羽音にびっくりさせられるのである。今日のウメモドキもミツバチで大賑わいである。

ちょっとその様子を聞いてみて欲しい。⇒ Youtube ウメモドキの花に群がるミツバチ

このようなミツバチの好む花が咲く木が、野山に多数自生しているうえ、田舎の多くの家の庭にもごく普通に植わっている。
4月の多種多様な花の最盛期を過ぎてなお、これだけの樹木の花がミツバチを誘うのである。年間を通じて、花の量の多寡・増減はあるにしても完全に花が途切れることはない。
ミツバチ生息地としてはこれほどの適地はあるまいに。

2018年5月25日金曜日

ウルシの花

茨城県のウルシ(漆)の生産高は全国第二位(H25年度)だそうだ。(第一位は岩手県でダントツの651キロ、二位の茨城県が205キロ、三位が栃木県で100キロ)
茨城県と言っても、ほとんどが大子町と常陸大宮市北部だ。なので「奥久慈漆」と呼ばれている。そしてその品質は【日本一と言われている】と、常陸大宮市の広報に記されている
山方から大子に向かう途中の国道118号沿いの山の斜面には、植樹されたウルシの木が立ち並んでいる場所が何カ所かある。生産組合を作って大切に育てている場所のようだ。
2015年から国宝や重要文化財の修理には国産の漆を使うことになって、ますます重要性が高まっている国産ウルシだ。

だが、小生はウルシが大嫌いである。まったく愛がない。
以前も書いたが(2013/1/13ブログ)、子供時代に何度もウルシにかぶれてとても痛い目に合っている。それはそれは辛いもので、その時の記憶は今でもトラウマになっている。
まったくもって憎たらしい存在なのである。
 ◇ ◇ ◇ ◇
このウルシに花が咲く。
ちょうど今がその時期である。けっして派手な花はなく、色も形も実に控えめである。見たことが無い人も多かろう、次の写真の花だ。
ツブツブの小さな蕾がたくさん集まっていて、黄色い花弁が開いてもほんの1~2ミリほど。特別な香りがある訳でもない。

ウルシの花
花は樹全体につくのだが、よほど近くに近寄ってみないと花の姿は見えない。
だが・・・・・、樹下に立つと開花しているのが【耳】で分かる。
どういうことかというと、夥しいたしいミツバチがこの花を訪れていて、羽音がすごいのだ。

個人的には大嫌いなウルシであるが、立派な蜜源の木である。
ミツバチにとってはとびきりのご馳走で、宝の泉のような木だ。
野に花が咲き乱れる時期を過ぎて花が少なくなっている今、これだけ大量にしかも長期間に渡って花を付けている樹木があるというのは、ミツバチを飼うものにとっては実にありがたい存在だ。里山の豊饒さのひとつの表れだろう。神様に感謝だ。

ミツバチが喜ぶ花なのだから仕方ないと(ウルシ嫌いの小生としては無理にでも)納得するしかない。なんとも複雑である。

2018年4月3日火曜日

東京・荻窪 はちみつ専門店 L'ABEILLE

東京・JR荻窪駅近くにL'ABEILLE(ラベイユ)というはちみつ専門店がある。
かねてより一度訪ねてみたいと思っていたお店。今日、所用で都内に出たついでに立ち寄ってみた。
商店街から住宅街に抜ける細い路地の一角にある小さな店舗で、とてもオシャレだ。
店舗前のテーブルにはギフト見本のディスプレイ

店舗入り口の看板
店舗正面の壁

店内は(当然だが)世界各地からのはちみつで埋め尽くされている。
各商品はコンセプトが見事に統一されていて、ディスプレイ、店内外の装飾等、どれとっても素晴らしく洗練されている。さすが高級はちみつ専門店である。
お店の方の、商品についての知識は当然として養蜂全般に関する知識も豊富で感心した。見学中にも数人の来店者があり、それぞれのお客さまに対する商品選択のアドバイスと説明が見事で、小生も耳を傾けてしまった。
  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇
わが百花蜜「玉川里山はちみつ」も、いつかこのようなお店で販売(自らでも、委託でも)できたら嬉しい。
だがそれは安定したはちみつ生産が可能になってからの話。いまは飼育群れを増やす・収穫量を増やすが優先している段階であり、ずっとずっと先の夢で・・・。

それにしても、このお店は廉価はちみつと明確な差別化を図り高級路線をとっているわけだが、各店舗の立地条件でこれだけの設備・サービスを提供してビジネスとして立派に成り立つのである。真に良質なはちみつが持つ訴求力・人を魅了する力・価値とは、恐ろしく高いことがわかる。加えて優れた販売力とイメージ戦略。最強だろう。なかなか真似はできないが立派なビジネスモデルであり、目指したいお手本だ。
  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇
店舗の外にはひっそりと巣箱が置いてあった。
空だろうが、これが巣箱と気付く来店者・通行人はどれだけいるだろう。このさりげなさが良い。
一般的な巣枠式の(空)巣箱が店舗前に置いてある
小冊子を頂いてきた。
商品紹介の冊子(上)と
はちみつの活用方法紹介冊子(下)
短時間の訪問ではあったがとても良い刺激を受けた。これでまた更にはちみつに(生産側として)ハマりそうだ。

2018年3月31日土曜日

太陽光集熱で89℃

太陽光のエネルギーはすごいものだとつくづく思う。
最高記録 89℃達成
冬場に較べてずっと太陽光線が強くなってきているのだろうし、外気温もとても暖かいのも一因だろうが、Plein soleil I型はペットボトルの中の黒いアルミ缶内部温度を89℃にした。昨年12月の実験では69℃を達成して満足していたのだが、これを軽く超えた。缶の中に入れてある蜜蝋は当然にドロドロに溶けて、蜜蝋臭がプンプン立ち昇っている。素晴らしい出来栄えで満足している。
缶内部
ドロドロに蜜蝋が溶けている
期待以上の展開となっているが、まだ分蜂群は来ていない。
ミツバチの生態として、分蜂まであと少し時間が必要なのだろう。まだシーズン始まったばかり。じっくりと焦らず待とう。

2018年3月28日水曜日

分蜂群誘引装置・Plein soleilⅠ型 設置

25日に水戸でソメイヨシノの開花宣言が出た。今年は全国的に桜開花が早い。水戸より北にある当地でもここ数日で開花するのだろう。

ミツバチを相手にしているひとたちの間では、「ソメイヨシノが散った頃」という重要な目安がある。ソメイヨシノが散るころからミツバチの巣別れ=分蜂が始まるという永年の経験則である。元の巣から飛び出る群れを捕まえる貴重なタイミングだ。
この群れを捕まえるべく同好の士は諸々の工夫と努力を惜しまない。
やっと桜が咲き出してその時期が目前に迫ってきた。小生もソワソワしている。
 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今年の新たな試しみである『Plein soleilⅠ型』(※)を巣箱に設置して回った。太陽光熱による単純な蜜蝋融解装置である。これで蜜蝋を溶かし、その時に出るミツバチが好む臭いを周辺に漂わせるものだ。
2017/12/6ブログ2017/12/14ブログ

当地でソメイヨシノが満開になったら、別途購入してあるミツバチ誘引剤(待ち箱ルアー)も取り付ける。これでほぼフルスペックの装備となる。準備万端で「その日」を待つことになる。
これから5月末頃までがメインシーズンで、一年の内で一番楽しい。良い結果が出ると良い。取らぬ狸の・・であるが、今年は12~15群程度を捕獲し、既存の群れと合わせて20群程で夏を迎えたいたいと考えている。夏以降に半数が逃去・消滅するとして、年末時点で10群程が残り、越冬できたら良い。

 ※ Plein soleil(仏):発音は'プランソレイュ'で「太陽がいっぱい」の意

巣箱前に設置したPlrin Soleil Ⅰ型

2018年3月15日木曜日

ひたち里山に春

今日(3/15)、高知でソメイヨシノが開花したという。いつになく早いなあと思う。
この分ではきっと水戸でも来週後半あたり開花となるのだろう。基本、屋外に身を置いている身なのでとても速いペースで季節が動いているということを実感している。小生の記憶の中では、当地の桜開花は四月になってからで、入学式前後が満開というものなのだが修正が必要なようだ。これも地球温暖化の一つの現れなのかも知れぬ。あなおそろしや。

人間でもそうなのだから、ミツバチなど小動物たちにとってはここ数日の暖かさは春本番を感じさせたに違いない。驚くほど活発に出入りをしている。嬉しさを体いっぱいで表現しているかのようだ。女王蜂の産卵は最盛期を迎えているのだろう。

ミツバチはネコヤナギのフサフサが大好きだ。
蜜は期待できないはずだが、良質の花粉がたくさん取れるらしく盛んに集まってくる。
花粉はミツバチの大切な食料。無論蜂蜜のなかにもたっぷりと混じっている。

これから順次いろんな花が咲いてきて、ひたち里山は一気に賑やかになる。