14年ぶりとの触れ込みで各メディアで紹介されている。
鉄ちゃんたちは気も漫ろ(そぞろ)になってきている時期なのだろう。
なんとなくそれらしい、普段ここらで見かけない人たちが玉川村駅周辺・線路周辺を歩いているのを、しばしば見かけるようになった。
撮影ポイントの下見であろうか、カメラを提げた男性が多いようだ。
めったに耕作者以外の人が入り込まないような畑の畔道に入り、列車の通過を待っていたりする。
迷惑を被っているわけではないので問題はないのだが、地元住民はなんとなく落ち着かない。
先週、玉川村駅の構内で工事の音が鳴り響いた。
下りホームのフェンスを一部取り払い、ホームと駅前広場の間にL字型の仮設歩道が出来上がっていた。
工事の人に聞くと、SLの運行に伴う工事だという。
要はこういうことらしい。
下りのSLは玉川村駅にだけ途中停車するが、その際に石炭を積み込む。
(おそらくトラックで運ばれてきている石炭を)広場側から下りホームに停車中のSLに運び込むためにフェンスの一部を撤去。
積み込みを行っている間は下りホームの通行が一部遮断されるため、下りホームから駅前広場に抜ける臨時の通路を設置。
(注意)
14年ぶりのSL運行という特別な日ではあるが、間違っても構内の線路に降りてホーム間を渡ったりしてはダメなのである。陸橋を渡らないといけない。
同様に、いくらSL正面がよく見える・撮影できるからといって、線路内にむやみに入ってはいけない。ただし、JR東がどこまでどのように許可するのかは分からないので当日の指示に注意した方がよい。
駅構内や線路と、周囲の民有地との間にはフェンスなどは全く設置されていないので出入りする気ならできるが、これもまたやはり禁止事項ではないかと思われる。
鉄橋の上から駅前広場を写す。 奥の駅舎とフェンスの間(車が2台止まっているあたり)が 石炭の搬入・積み込み場所のようだ |
こうやって、主催する側も、訪れるファン側も、準備が整えられてゆく。
そして一方の地元住民側はといえば、SL運行が話題に上ることはあるが特別な感慨は無いようだ。
むしろ、付近の道路や空き地に駐車されたら困る、やら、洗濯物まで写真に撮られてしまうかもしれないので敵わないなぁ、とか、勝手に敷地内に入り込まれる心配がある、などというもののほうが多い。
(くれぐれも変な軋轢を生まないためにも、写真撮影時の社会人としての最低のマナーは守ってほしいものだ)
ふだんの玉川村駅では想像つかないような多人数が押し寄せて来るだろうから、駅前に小売商店でもあれば恩恵もあるのだろう。
だが悲しいことに、店舗らしい店舗がないJR玉川村駅前である。
地元にお金を落としてもらいたくとも落とす(地元としては受け取る)場所がない、というのが現実だ。
正直なところ、駅周辺の地元民にはメリットはないのではないか、と思う。
こうやって、いろいろな立場の人のいろいろな思いが綯い交ぜになって、徐々にその日が近づいている。
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