2012年11月16日金曜日

ウメノキゴケの不思議

一般的に、『古色蒼然』というの言葉で、多くの人は大樹が苔むした姿を思い浮かべるのではないだろうか。
その苔に、これほど適したものはないだろう。
年代を感じさせる盆栽にもこれが付いていることが多い。

ウメノキゴケ』という地衣類(ちいるい)である。
梅の木の幹に生えたウメノキゴケ(白い部分)
よく見ると紙のように薄いものだ。
NHKの学校教材ビデオに、このウメノキゴケを解説したものがある。
    NHK for School  ウメノキゴケ 地衣類の不思議
肉眼では分からないミクロの世界がよく解る映像だ。
ぜひご覧になるとよい。

はじめて知ったが、表面は光合成をしている藻類、下の方が菌類とのことで、異なる2種の生物が共同生活している姿なのだそうだ。
 
         

自慢ではないが、我が園内の多数の樹木にウメノキゴケが生えている。
梅の木に限らず生えている。
幹の部分がほとんど真っ白く見えるほど付いている木さえある。

姿がなんとなく原始生物的で、個人的にはあまり感じのよいものではない。
どうやら付いていても実害は無いようだが、これがびっしりと付いている木は何かしら病気であるような感じがしてしまう。

Wikipediaによれば、大気のきれいな場所にしか生えないため大気汚染の指標になっているとのことだ。
つまりはこの土地の自然が清浄であることを証明してくれている訳だ。

そう考えると、見た目は少々気持ち悪いが、悪い気はしない。

生命力はとても強いうえ、容易に増殖する能力を持つようだ
 

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