2011年12月21日水曜日

カ ン ソ イ モ

茨城の誇る名産品の一つに、「干しいも」がある。「乾燥いも」とも。
(我々地元民は、通常「かんそいも」と「う」を欠落させ短く発音する)

日本の生産量の実に80%以上が茨城産(出典 : Wikipedia)であって、しかも、ひたちなか市で全国生産量の62%を占める(出典 :  ほしいも百科事典 )という。
隣の東海村も生産が盛んであり、この2地区の合計では全国の73%を超えてしまう。
ほぼ寡占状態であって、向かうところ敵なしの市場占有率である。
こうなってくると、全国制覇、いや世界制覇も夢ではない。

でもしかし、(残念ながら)別な言い方をすれば「極めてマイナーな農産物で超ローカルな特産品」、とも言うことができよう。・・難しい。。
色も固さも、控えめな甘さも、粘りも、程よくて、食べ始めると止らない。
指もベタつかず、これをツマミながらパソコンに向かっても平気だ。
煎餅のようにバラバラと破片が散らばる心配もないし、液体でないのでこぼして濡れる心配もない。
ただ難点は、歯の裏や隙間にくっ付くことだ。。
サツマイモを蒸し皮を剥いて薄くスライスし、天日で乾燥させて作る。
冬の寒い乾燥した時期にしか生産されない、季節の品だ。
実にシンプルな食品である。
保存食でもある。
食物繊維が豊富で、ビタミン類に富む。
まさに茨城の気候風土が生んだ食品である。
程よい粘度のある噛み応えがあり、サツマイモの甘みが楽しめ、愛好者は多い。


         

今年も、ひたちなか市のある業者から取り寄せたものを味わっている。
毎年、各方面の方から代理購入依頼があるため、この業者からまとめ買いし配っている。
さすがに専門業者の作るものは色・形・柔らかさ等は素晴らしく、まさに逸品である。

かつてはこの辺りの農家でも作っており、子供の頃は自家製の乾燥いもを食べていた記憶がある。
こんなマーケットに出されるような美しいモノとは違ったシロモノであったと思うが、あの時代の子供たちとっては貴重な甘いオヤツであった。
その頃に身体が覚えた味覚というのは、どうやら一生付いて回るようだ。


         

この干しいも=乾燥いもも、今年はご多分に漏れず原発事故による「放射性物質」問題が陰を落としているという。
サツマイモが生産される場所、加工される場所、海風を当て天日干しする場所は、すべて太平洋岸の海沿いの街、ひたちなか市だ。
ひたちなか市役所も実に丁寧に放射性物質の検査をして、計測値をHPで公表している。
ひたちなか市・ほしいも対策協議会
結果は「検出せず」なのであるが、茨城産というだけでの風評被害があるようだ。
残念でならない。
こんな美味くて健康に良いものを、食べないのは損だと思うのだが。
乾燥いもと、愛機MacBook Air

1 件のコメント:

  1. 薩摩芋がとてもいい健康食品です。私は大好きです。毎日食べていますよ。

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