2011年12月16日金曜日

エコ暖房

大量消費であったり使い捨てであったりという、いわばエコでないことが、次第に見直されつつある。
これらの非エコ行動をなんら疑いもせずにしている(いた)人の背景には、経済は成長が続くだろうとか、原子力の科学の陽は絶対安全であるという神話・効率的な市場経済は人類を幸福にするという幻想の妄信、であったりがあるはずだ。

バブル崩壊以降の長期にわたる日本の状況、とりわけ今年の原発事故や、欧州での経済危機を見ると、それらがどれだけ根拠のない希望的な盲信であったかがよくわかる。
原油にしても食糧にしても、今後とも必要なものが必要なだけ輸入できる保証は何処にもない。
当たり前としていたことが当たり前でなくなることが、実際にあるのである。
生活全般を見直さなければならない時期に来ているのである。
そのきっかけが、今年の東日本大震災ではなかったかと思う。

東大の御厨貴教授は、戦後の時代が終わったとして『災後』という言葉を用い、日本人の基本的なものの考え方や行動様式が、長期的には大きく変える契機となる3・11であったとしている。東日本大震災復興構想会議

もともと大自然を相手にしている生活で、けっして自然を征服したり完全に統御したりする対象とはしていない、山裾で営む小規模農業である。
便利で豊かな現代の生活の恩恵は享受しつつもそれらを最低限に抑え、割とエコな生活をしているのではないかと自負している。

寒くなってきたこの時期、使おうと思えばエアコンの暖房でも石油ファンヒーターでも電気カーペット・電気毛布など各種の便利な暖房器具が使える。
ただ、如何せんこれらはいずれもエコなモノではない。

という訳で、寒い夜にはこれに限る。
長年愛用している湯たんぽ(プラスチック製)
湯の注ぎ口は広くて使い易い
笑われそうだが、寒さには弱いので長年愛用している。
最低限の湯沸かしの手間だけで一晩中暖かく、ゆったりと睡眠をとれる。
仕組みシンプルにして、効用は極めて、極めて大である。
湯たんぽ自体も廉価ときている。
以降必要となるのは湯だけで、薬缶一杯の湯を沸かす際のガス代などは微々たるものだ。
そしてなによりも繰り返し使えるのがいい。
この仕組みと製品の素材からすれば、まず壊れることは無いだろうと思う。
(電子レンジで温めて繰り返して使えるものもあるが、事故も多いようであるし、所詮工業製品であるため再利用回数には限度があろう)


湯たんぽは、古くは唐の時代からあったという。
陶器から金属に、そして近時はプラスチックや塩ビ製にと素材は変わっても、素晴らしい暖房器具である。廃れることはないだろう。

今夜も寒そうである。
足先に幸せな温もりを感じつつ、眠りにつくことにしよう。

1 件のコメント:

  1. 湯たんぽがいいですね。エコて暖かいです。関東地区は今の寒さがまだ我慢んできます。そろそろ私も湯たんぽを使うかなあと思っています。

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