我が家を含む一族は、昔から盆の一週間前にあたる8月7日に『墓薙ぎ』を行ってきた。
墓薙ぎとは、つまり墓の掃除である。
墓所を同じくする一族同姓の各家が集まり、一緒に墓地全体を掃除するのである。
同じ姓を戴く一族・親類とは言っても、何代も経てしまうと知った間柄であってもなかなか顔を合わせることがない。数少ない顔合わせの場でもある。
高齢化が進んで参加できない家が出てきたことや、各家の諸事情(勤め人であるとか)により、8月7日という固定した日に墓薙ぎをすることが難しくなったこともあって、8月の第一日曜日に行うように変更になった。
その掃除日が今日(8/4)だった。
この『墓薙ぎ』というキーワードをネットで検索しても茨城・栃木あたりの方のブログに少し出てくるぐらいであまり話題には上っていない。
もしかしたら全国的な風習ではないのかもしれぬ。
だが、墓を持つどこの家でも盆の前には(一斉にやるかどうかは別として)墓掃除はくらいするだろう。
風習、精神文化の違いは多少あっても、墓を掃除するという行為を通じて、遠い祖霊や亡き近親者を偲ぶというのは日本人にとっては普遍なのではないか。
8月の暑い最中の墓掃除には、特別な意義があるように思う。
ニイニイゼミの鳴き声は暑さを増幅させている |
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