2014年8月20日水曜日

ハチミツ作りの工夫がタマラナイ

取り外した巣から最終的な瓶詰ハチミツを作る過程は、趣味でミツバチを飼っている人にとって一大イベントである。
あれこれ工夫する甲斐が存分にあり、とても奥が深く、少々腕に自信のある向きにはタマラナイであろう。
ミツバチ愛好家はいろんな試行錯誤を経て各自の方法にたどり着いているようで、飼育にハマる一つの大きな理由である。
         
我が家の規模では本格的な遠心分離機や濾過装置などのマシンはないので、代用品の組み合わせでその機能を代替させるのだが、その試行錯誤の過程がたいそう面白い。
今回で3回目となるが、回数を重ねるたびに道具の改善が進み、作業の時間・負担軽減に加え、無駄にする蜜を最小限に抑えるなど、かなり効率的な作業になってきている。
あくまで小生の規模での効率的・機能的と考える方法と手順であるが、ちょっと紹介したい。
         
今回投入した新しいものは、『木綿の手ぬぐいで作った袋(先を尖らせたもの)』、『針金製のハンガー』、『洗濯バサミ』、『木製吊るし台』、台所のシンクの排水溝で使う『ステンレス製ゴミ受けカゴ』、『ポリ製深鉢型タッパー』など。
巣箱からコンテナボックスに落ちた蜜。
ハチの死骸も、巣クズも多量に混ざっている
木製の濾過用専用台
コンテナボックスに垂れ落ちた不純物入り蜜や、巣クズを手ぬぐい袋に投入、第一次濾過。
敢えて手ぬぐいの表面積を広くとったので、周囲からどんどん滲み出てくる。
不織布(リードペーパータオル)で第二次の濾過
針金ハンガーで漏斗を支え、幅や高さ、上下左右位置を自在に調整できるようになっている。
手ぬぐい袋から垂れる蜜を漏斗に敷いたリードペーパータオルで受ける。
このとき漏斗とペーパータオルの間に隙間を作るのが肝要である。ペーパータオルが漏斗に密着すると、ハチミツの粘度が高いため極めて流れが悪くなる。密着しないよう(漏斗内に空間ができるよう)周囲を洗濯パサミでしっかりと固定しておく

この2段階の濾過で、肉眼で確認できる大きさの不純物は全て除去できる。
(もっと目が細かい濾紙で漉せばよりクリアーな蜜になるのだろうが、透明度はこの程度で十分だと小生は考える)
これで採集した巣からほぼ90%以上の蜜は取り出せる。
だが、手ぬぐい袋の下底部分には蜜が付いている。見ていると手でぎゅ〜っと絞りたいところだが、その衝動を抑えて、洗濯機を利用して最後の搾り取りをする。
(巣クズに強引に力を加え絞り出したりすると、ミツバチの死骸がつぶれて体内物がハチミツに混入するのではないかと思う。なので洗濯機の脱水機能のパワー程度で十分だろうというのが小生の考えだ)
         
巣クズの入った手ぬぐい袋を、まずは『ステンレス製ゴミ受けカゴ』に入れ、そのカゴを『ポリ製深鉢形タッパー』に入れる。そしてそのタッパーを洗濯機の脱水槽にの中央部に入れる。タッパーが偏らぬよう周囲にはバスタオルを詰める(今回はタオル以外に空きペットボトルも並べてみた)。これで高速回転させてもガタガタ言わない。
この洗濯機は全自動洗濯機で、一層式である。
ドラムが大きいためタッパーの回りの隙間を埋めるのにタオルが多数必要となる。
これで5分の脱水をかけると、見事に遠心分離され蜜が絞り出されて、タッパーに付着する。もう自然の垂れ落とし方式では採れないものだが、今回はこれで100gほど取れた。
今まで採り損なっていた蜜だ。もうけもの・・・。
ステンレス製ゴミ受けカゴの編み目から滲み出して、底に溜まっ蜜
以上の行程を経ると、カサカサの巣クズになる。

これでハチミツ採りは終わって、次の蜜蝋作りへと進むことになる。
蜜蝋作り専用の鍋にカサカサの巣クズを投入
火に掛けてゆっくり溶かす
今回の作業では、濾紙や容器に無駄に付いた蜜やこぼした蜜はほとんどない。
かなりの部分を取り出せたので大変満足している。何しろミツバチが精魂込めて集めた貴重な蜜であるから、ゆめゆめ疎かにできない。
         
というわけで、今回は合計で3,500g採れたのである。前回とほぼ同量である。
今年2回で、約7,000gほど収穫できた。
たいへん満足な結果に終わり、また幸せ度合いがアップした。

来年の作業に向けて、手順や装置の更なる機能アップ・改善を図るべく、はやくも頭の中ではグルグルと思考が始まっている。

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