それらの作業もいよいよ終盤で、どうにか一年を通した田んぼのメイン作業が終わる。
稲の天日干しはオダ掛けで行っているが、そのオダも脱穀が終わると田んぼの中では孤独な存在だ。
稲を引き上げた田んぼに取り残されたオダ |
田んぼから早々に引き抜き片付ける作業が終わって、やっと実質的な田んぼ・現場の作業が終わる、ということだ。
おそらくは一般的には、稲作というと田植えと稲刈りが視覚的にも最も農業のイメージであって、体力が掛かっているような印象が強いだろう。
だが、この2つの作業自体は、稲作の年間作業の総投下労働力ベースから見るとたいし比重ではない(短期間に集中するという意味では重労働ではある)。
むしろ、田植えが出来る状態にするまで田んぼを作る作業(田起こし・代かきなど)や、田植えしたあとの管理(周囲の草刈り・水の管理)、稲刈り前後の諸作業(オダ掛けの準備・片付けなど)が、実に煩雑であって時間もかかり大変である。
でも楽しい。
運ぶ棹の先に赤とんぼが止まっては離れ、また止まる。戯れているようだ。
殿様カエルやバッタが足下を飛び跳ねる。踏みつけないようにと気を使う。
カマキリが棹に卵を産みつけている姿も見つける。そうか彼らの繁殖の時期か。。
いろいろな生き物とともに秋の田に遊ぶ。
澄んだ空の下、頬に心地よい湿度の低い風を頬に受けながら、ノンビリとこれらの片付けを行う。
秋空は空気の透明度が格段に違う。見上げると絹雲が美しい。
実に気持ちがいい野外の作業である。
半日ほどかかったが、無事終了。
片付けが終わった田んぼは、静かに田植えに向けた作業が始まる春先まで静かに眠りにつく。
広々とした田んぼに戻る |
こうやって片付けてが、本当の終わりなのだが・・。
脚を集めて立てかけ、ピラミッド状にする。 |
果樹園の隅のヒガンバナが真っ盛りだ。
まだまだ緑が支配している里山の中では、ひと際目立つ『赤い色』だ。
とにかく際立つ赤色だ。 ふと見ると隣のイチョウは一部の葉が黄色く色付き始まっている。 10月、秋なんですね、もう。 |
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