聞き慣れない単語だろうが、『暦中(れきちゅう)』・・日時・方位等の吉凶・その日の運勢などのこと、である。
そのなかに『選日(せんじつ)』というカテゴリーがあり、そのうちのひとつに『一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)』がある。
読んで字の如し。
一粒の籾(もみ)が万倍にも実る稲穂になるという意味で、何事を始めるにも良い日とされる。
現代においても、仕事始め、店舗の開店、種蒔き、などを縁起をかついでこの日を選んでいる場合も多いだろう。
今日(2012/9/20)はその『一粒万倍日』に当たっている。
まさに秋はこの一粒万倍を実感する。
4月にタネ籾を播き、5月にまだ小さく細い苗を田植えした。
その苗が逞しく育ち、稲穂が実り、万倍の実を付けて頭を垂れた。
刈り取った稲束はずっしりと重たい。
夏の間、黄色い大輪の花で元気を与え続けてくれたヒマワリも、すっかり茶色く枯れて夏の終わりを告げ、大小さまざまな頭を垂れている。
今年も沢山の花が咲いたが、最も大きな花は直径が30センチもあろうかというシロモノで、茎の背丈は3メートルは超えていた。
その茎についた頭を切り取り、タネを採取する作業の準備を行った。
頭を切り取り、さらに乾燥させるのである。
ほぼ30センチの大輪である |
たった一粒のタネから、これだけの実りをもたらすのである。
ではいったいどれくらいのタネが付いているのか、というのが自然な疑問ではないか。
一粒ずつ数えたりは到底出来ないので、超簡便法で計算してみた。
順序はこうだ。
・ほぼ円形であるので、円の面積を求める。
・単位面積当たりの粒数を数える。ここでは2センチ四方とし、この4㎠に何個あるかを数えた。
・円の外側と内側では粒の大きさが明らかに異なるので、それぞれの単位面積辺りの個数を求める。厳密にはそれぞれの中でもバラツキはあるが、誤差の範囲として無視。
2センチの四角の中に何個あるかを数える。 (赤く塗った部分) |
中心部の円内は小粒で、4平方センチに35粒 外側は大粒で、4平方センチに20粒 ・・と見なした。 |
結論からいうと、このヒマワリはほぼ3,000粒のタネがあるようだ。
一粒万倍とまでは言えないが、素晴らしい数字であることは間違いない。
(計算式)
○外側の単位面積あたりの粒数 = 20粒 (実測値)
○同、内側 = 35粒 (実測値)
・全体の直径=27㎝(半径=13.5㎝)であるので、面積はつぎのとおり。
13.5 × 13.5 × 3.14 = 572.265㎠ ・・・A
・中心部は直径=6㎝(半径=3㎝)であるので、面積は次のとおり。
3 × 3 × 3.14 =28.26㎠ ・・・B
・中心部Bを除いたドーナッツ部分 (A) − (B) = 544.005㎠ ・・・C
・Cにある粒数を求める。
( 544.005 ÷ 4 ) × 20 = 136.00125 × 20 = 2,720.025粒 ・・・D
・Bにある粒数を求める。
( 28.26 ÷ 4 ) × 35 = 7.065 × 35 = 247.275粒 ・・・E
・全体の粒数(D+E)
(D) + (E) = 2,967.300粒
実に粗い計算であり、無論小数点以下には意味はほとんどないが、お遊びである。
だが、『当らずと雖も遠からず』ではないかと思う。
いやぁ、実に久しぶりに円周率や円の面積の公式を使った。
*** 栗林の様子から ***
緑のイガが少しずつ茶色に色付いてきたが、まだ割れて落果する程ではない。
樹下の草の刈取りはあと一回は必要だろう。
周囲を綺麗にしておかないと、栗拾いが大変なのである。
週末にでも実施しよう。
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