田の畦の土中がちょうど良い環境なのであろうか、俗にいうアマガエルの卵がしばしば現われる。
卵白を泡立てたメレンゲ状のフワフワした白い物体。
昨年の同時期にも同じ記録をしている。この地域ではこの時期がどうやら旬のようだ。
・ 2011/04/25 ブログ アオガエルの卵
今日は白い塊をつついたところアオガエルが飛び出てきた。
子育て中の彼らにとっては迷惑なことだったろうが、こちらも仕事だから致し方ない。
アオガエルと卵の泡 |
似た者にモリアオガエルがあるが、こちらは木の枝に卵を産みつけるという。
かなり明瞭な違いだ。
したがってこれはシュレーゲルアオガエルに間違いはないだろう。
我が家では省力化のため近時は行っていないが、畔張りという作業をきちんと行っている農家がある。
畦道を泥で綺麗に塗り固め、防草効果と水漏れ防止を図るものだ。
代かきに先立ち畔の近くの土だけをトロトロにし、有る程度泥が落ち着いたところで丁寧に泥を畔に乗せて左官よろしく丁寧に表面を均してゆく。
実に労力が掛かる作業であるが、見た目にも美しいし、何よりも畦道の維持が良くできる。
何もしていない畦道 |
畔張りの準備が整った状態 畦道に乗せる(塗る)泥が適度に固まっている |
専用の鍬で泥を乗せて綺麗に均した状態 |
(先代までの農業では、実に丁寧にこの作業をしていた。そしてこの綺麗になった畦道に黒豆を植え付けたりしていたのをふと思い出した)
この作業の専用機も開発されているが、高価な農機具である。
とても費用対効果は望めない。
トラクタも、田植機も、稲刈り機も、最近の農機具はどれも皆高性能であり、かつ高価だ。
この程度の規模の農家では間違いなく割に合わない投資である。
ではあるが、導入している農家も多い。
彼らにとっては、農家が抱える問題を解決するにはこれらの導入しか道がないのであろう。つまり作業者の高齢化・担い手不足だ。
農業を続けることを諦めるか、割に合わずとも機械化するか、の択一を迫られた結果だ。
各人の置かれた環境や、農業に対する考え方、さらには生き方・哲学にも依るのであるから、一概にどれが正解というものではない。
昨年からTPP問題が騒がしいが、そんなことが問題になるはるか以前から、じわじわと衰退してきている中山間地域の小規模農業の現状がある。
放っておけば確実に荒れる田畑である。
行政の舵取りもたいへんに難しいが、何よりも農家自身があと10年後の自分たちの姿を見据えた行動をいまから心がけることではないのか。
さて、これからどうなる。そして、どうする。。
実に困難な問題を突きつけられている。
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