2012年4月8日日曜日

田起こし

今年の稲作の序章が既に始まっている。

月初めには種籾を水に浸した後、専用土をいれたプレートに播種。
ただいまビニールハウスで育苗中である。
芽がほんの僅かに土粒の間から顔を出している
一方の田んぼでは、水を溜める前にトラクターで土を掘り返し柔らかくする田起こし作業が、ただいまピークである。
(田植えと稲刈りは、万人がイメージし易い目立つ農作業イベントではあるが、この作業だけが稲作ではけっしてなくて、むしろその前後の作業のほうが実は格段に大変だ)
稲の切り株が姿を消して行く
         

トラクターの侵入を待つ田んぼの隅の水たまりには、卵から孵ったおびたたしい数のオタマジャクシが泳いでいる。
やがてトラクターは、土とオタマジャクシを一気にかき混ぜてしまう。
一見無慈悲な行動であるが、彼らはとても逞しく、僅かな水たまりや水分のある隙間ででもしたたかに生き伸びる。

ほんとうであれば、彼らを掬って傍を流れる水路にでも放してやりたいのはヤマヤマであるが、いちいちそのようなことはやっていられないのが現実だ。
この荒っぽい振る舞いは毎年のことだが、カエルが絶えて鳴き声を聞かなくなったということは無い。
生命力は想像以上に強く、心配は無用なのである。
あと数分でこのぬるま湯の天国から
環境が激変することを彼らは知らない
トラクターが通り過ぎると、次にはセキレイやシラサギが舞い降りてくる。
土中から露になった虫を啄むのだ。

このような行動は誰に教えられた訳でもないだろうに。
不思議とちゃんとこうやって何羽も集まってくる。
まったくもって、生きてゆく素晴らしい知恵には脱帽する。
・   セキレイ

         

すでに田んぼのあちらこちらから、ケロケロとカエルの鳴き声が聞こえている。
周囲の里山からはウグイスの鳴き声も時折聞こえる。
山の裾の梅はただいま満開。
田の畦には菜の花だ。
空は青空。
何とものどかな風景である。

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