2012年1月20日金曜日

乾燥注意報解除

霙まじりの冷たい雨が未明から降り始めた。
雨もそうだが、久々に湿った風景を見た気がする。
これで実に30余日間も続いた乾燥注意報が解除になった。
やっと一息ついたという感じだろう、人間も野の動植物も。

やはり自然界の万物の根源は、水と光だ。
人工的に作り出し与えられるそれらのものと、まったく天然のもので自然によるものとでは、動植物に与える影響はどこか違うと思う。
やはり自然から与えられるこれらの無尽の恵みが一番だろう。
極力自然に寄り添った営みをめざしたいと常々考えている。

多くの植物の栽培期である春から秋の降雨ゼロではないので、ごく限られた作物に対しての影響ではあるとしても、それでも葉ものの露地栽培冬野菜では供給に少なからず悪影響が出る。
われわれが普通に食べる野菜などが、尋常でない価格になってしまい、普通に食せないようなモノとなることは、大変不幸なことだ。
逆に豊作過ぎて出荷できずトラクターでキャベツを踏みつぶす、というのも時々ニュースとなるが、これはこれで農家にとっては不幸ではある。

農家としては、いつでも当たり前に、リーズナブルな価格で、安定して、広く大衆に供給できることが、一番大切なことだと思う。
ごくごく一部の金持ちの人だけしか食べられないような高価な野菜であってはならない。
(また、個人的には、需要があるからといって人工的な環境でもって大量のエネルギーを消費してまで野菜を作り供給することも良しとしない。コストを下げたとしてもだ。)

農業にとっては、やはり極端な気象環境はよくない。
例年並みというのが一番よろしい。暑さも寒さも降水量も乾燥も。
経験則が重要な農業ではこれが一番で、心穏やかに過ごせる。


所詮、自然に対して人間のできることなどはごく限られる。
天任せといってもいい。
ただし、この与えられた環境のなかでは精一杯の知恵を巡らせ努力をし、ベストの作物ができるように努力する。
そこまでやった上で、「後は天に任せる」ということだ。

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