2024年11月20日水曜日

薪ストーブ点火

寒くなってきた。
例年通り、ビニールハウス内に薪ストーブを設置した。

ストーブを置いたら直ぐに使える訳ではない。燃料を準備しないと。
全て自産・自消の我が家だ。いざというときでも熱エネルギーを得る手段を外部に依存せずに自活できる仕組みがここにはある。里山がもたらしてくれる安心である。

薪は昨年末にあらかた用意してある。
まず着火用の「すぎっぱ」、つまりは杉の葉の枯れたものが必要だ。杉林に入ってかき集める。

次には着火したばかりの火力を上げる枯れた竹片だ。近くの竹林から枯れた竹を引っ張り出して短く切断して短冊形に割る。
事前準備は大変だ。

さて準備が整っていよいよ点火。
煙突内の煙の流れもスムーズである。すこぶる良い。
順調に熱を帯びてきて、本体脇に取付た温度計はすぐに200度を示した。

これから本格化する凍てつく朝に、屋外仕事開始前にカラダとココロを温める待避所。
何ら飾るものもなく雑然としたにわか作りのビニールハウスの憩いの場だが、ホッとできるほんわか暖かい空間。。来年3月までの期間限定のcafe roomでもある。So cool!!!!

2024年11月13日水曜日

イノシシ被害を減らすために罠を

 また害獣イノシシの出没が顕著になってきた。

何かしらのエサになるものを地中に求めて彷徨し、硬い地面をほじくっているのであろうが、そのほじくられている痕跡を眺めると、奴らはあまり場所を選んでいない。田んぼあり、畑あり、山道あり、雑木林あり、切り株の根っこ部分あり、といった具合だ。耕作放棄の田んぼの草むらなどは、人が機械で耕したかの如く見事に凸凹に攪乱されている。(これだけの労力をかけて土をほじくって得られるエサとは、いったいどんなものでどれだけの量があるというのか? あのデカい図体を維持する・子供を産んで育てるだけの必要カロリーは賄えているのであろうか? という疑問は尽きない。・・・のだが、かように生体個数が増えているようなので十分なのであることは間違いない)

イノシシの狩猟解禁は11月15日の日の出からである。そのタイミング合わせて、市から鳥獣捕獲許可を得た方によって箱わな(檻)1台とくくりわな(脚をワイヤーロープで括るタイプ)3個が我が家の山に仕掛けられた。(私的な無許可設置・違法設置ではなく、正式手続きを経た公的設置である)


箱わなの中にはエサとなる米ぬかを置いた

被害に悩む我々としては、仕掛けた以上は捕獲されることを強く望むものである。とはいえ、できるだけ殺生は避けたいという気持ちも多々ある。これらのわなを警戒して出没しなくなるのであればそれが一番良い。

2024年11月11日月曜日

ひこばえ刈り

この地でもイネの二期作ができる日が来るのではないか。

ほぼ例年通りに9月上旬に稲刈りをした田んぼは、その後も暖かい(というか暑い)日がずっと続いたおかげで、稲株から新しい芽が生え、花も咲いたし実も付いた(2024/9/29投稿)。

昔ならば10月に入ればすこしずつ寒くなり、ひこばえの成長は止まり、実が付いたにしても中身はスカスカが普通だった。しかしながら今年は30~40センチほどに伸びて割としっかりとした稲穂が付くほどになった。


かつての緑の絨毯も黄金色に染まった

稲刈り後には田んぼの土を起耕しておくのだが、この長いひこばえが(機械に絡まって)邪魔なので刈る作業が必要になった。

稲穂を手にして籾をつぶしてみると、本番の品質には及ばないが食べようと思えば食べられる粒になっている。もっともっと暑い日が当たり前に続くような時代が来るようなら、稲の二期作も可能ではあるまいか。そんなことを思いながらの刈取り作業だった。

2024年11月6日水曜日

はにわ展

いま上野の東京国立博物館で開催されている特別展「はにわ」を見てきた。

白眉は国宝「挂甲の武人」。6世紀に群馬で作られ埋葬された埴輪だ。1300年以上前のもの。あれこれと想像が駆け巡る。

写真では幾度も見てきた有名な埴輪だが、やはり実物を間近で見ると本物の醸し出すオーラがすごい。制作した工人はどんな気持ちかしらん。

(博物館としては異例な写真撮影OKの展示であるので遠慮なく撮影してきた)



他にも全国から集まった埴輪(上の写真のゆるキャラのような埴輪、動物の埴輪、家型埴輪などなど)が数多く展示され、古代の人々の息吹を十分に感じることができる企画展だ。

普段使うことのない脳の部分を心地よく刺激してきた。文化の秋。。。

2024年10月30日水曜日

枝垂れ桜も

一年に二回、春と秋に花をつける「フユザクラ」は今年もちゃんと開花している。春のソメイヨシノなどに比べて花の数は寂しいが、それでも枝に白い花が確認されるとなんだか嬉しい気分になる。


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付近のサクラの樹を見て回ると枝垂サクラ(たしか吉野枝垂れだったと思う)の枝にも一輪の花が付いているのを発見した。蕾は他にも確認できるのであと数輪は咲きそうな気配だ。


夏からつい先日までの異常なまでの高温期が続いた影響であろうかしらん。妙なタイミングでサクラ開花に必要な寒さ(・・・というか寒暖の差でセンサーが勘違いするのかもしれない)を感知してしまい、このタイミングで開花スイッチがONになったようだ。可哀そうだが彼らに罪はない。

植物の生態系が少しずつ変化してきているような気がする。考え過ぎだろうか。

2024年10月17日木曜日

八溝山頂

県内最高峰1,022メートルの八溝山。さすがに下界とは違って秋の冷涼な空気に満ち溢れていた。すでに一部の紅葉も始まっている。



山頂近くにある日輪寺に立ち寄った。滅多に人が訪れれることがない山中の寺。ご住職が色付き始まった境内のモミジを愛おしく眺めておられた。

来週には一段と秋が深まり、このモミジをはじめあたり一面が錦秋の彩りとなるのだろう。また訪れて眺めてみたいと思うが、ちと遠いし、アクセスが厳しい(クルマのすれ違いが出来ないような細くて急な道が多い。八溝の紅葉を見たいと同じことを考える人がいるだろうから混み合う心配がある。ギリギリのハンドル捌きは残念だが自信がない)。

2024年10月15日火曜日

なんちゃら彗星は見えたか・・・

ここ数日間は夕暮れ時に西の空になんちゃら彗星とかいう彗星が肉眼でも観察できる、という報道があった。

西の空は晴れていて金星が確認できる
(電線が張られていない真ん中の電柱のほぼ上側)

テレビではほうき星というだけあって立派なしっぽをなびかせている画像が出ていた。あくまでこれは立派な撮影器具(望遠レンズだったり、しっかりした三脚などの固定器具であったり、高感度機能のカメラだったり、に加えてプロの撮影技術)を駆使したうえでの撮影に違いない。でもあんなのが普通に肉眼で見えたらすごい、見てみたいと思う。だが最近は老眼が進んできたので「肉眼」はとても無理だろう。

昨日は雲が多くてダメだったが、本日(10/15)は雲は多少あるものの西の空は宵の明星がはっきりと確認できるくらい晴れ渡っている。もしかしたら見られるチャンスなのかもしれない。

暗くなりかけたころから、山頂から西方面の展望が良い近くの山にはご近所にお住まいの写真がご趣味の方々数人がカメラ片手に登り始めた。(整備された道があり歩いてすぐに登れる手軽な山で、展望が良い場所はこの辺りではここだけ。見下ろす範囲に人工的な光はほとんど無いのも幸いだろう)

この90のLEDライトが光る山の頂から
西の空を狙っている写真愛好家が数名いる
(右手の鉄塔側に一つだけあかりがあるのはその一人の手元ライトだろう)

よい彗星写真が撮影出来たら良いと思う。

※ なんちゃら彗星=「紫金山・アトラス彗星」だそうだ。

2024年10月11日金曜日

細葉柊南天は蜜

今年もまたスズメバチがこの花の開花を待っていたようだ。

細葉柊南天の花だ。特に目立つ華やかさはない黄色いつぶつぶの花だ。香りが強烈ということもない。これは人間の目や鼻で認識出来ないだけで、スズメバチ、ミツバチにすると他の花を凌駕する魅力的な花のようだ。


感覚的にはミツバチよりもむしろスズメバチを惹きつけているように思えてならない。試しにネズミ取りシートを置いてみたら短時間でこの状態だ。


この連中による今シーズンのミツバチの被害は5箱にのぼる。あと少しで採蜜を、と考えていた巣箱はこのうち3箱。年に10回も無い採蜜の機会だから被害は甚大だ。

あと一月はコイツらとにらめっこだ。

2024年10月5日土曜日

キバナコスモス

秋を代表する花、コスモスが真っ盛りだ。白やピンクが多いが紅色のものもあり、これらが入り混じり群生している景観はなかなか良い。
似た花で「キバナコスモス」がある。こちらもいま花が盛んに咲いているが、針のようなトゲトゲの種子が取れ始まる時期でもある。



近隣某所にこのキバナコスモスがまとまって咲いている場所があり、そのお宅のご厚意で種子を大量にいただくことができた。
土地を選ばず丈夫に育つ花だ。
橙色や黄色の彩りが鮮やかで、コスモスに負けず劣らず良い景観植物になっている。
多くの花を長期間付けるので、小昆虫が好んで多数訪れる。
秋の時期のミツバチにとって好都合の花に違いない。

さっそく(邪魔にならない場所に)撒いてみた。
頭の中ではもう既に来年の一面に広がって開花した姿と、その花にミツバチやチョウが飛び交う姿が見えている。こうやって蜜源・花粉源の花が途切れる期間ができるだけ発生しないようにと願い増やし続けている。この作業は先が長いがいずれの日にか大きな結果を生む。楽しみが止まらない。

2024年9月29日日曜日

ひこばえ

稲刈りが終わった田んぼは緑のじゅうたんを敷き詰めたかのように緑一色だ。

稲株(茎)から生え出た新しい稲が20~30cmほど伸びてきている。「ひこばえ」とか「二番穂」とか呼ばれる芽だ。ほとんどの株からは新たな花が咲き可愛らしい実が付いている。この稲はこれから涼しくなり気温が20℃を下回るような当地においては不稔となり中身は空っぽとなる。そして枯れてしまう。


カラッとした晴天が何日も続かないので脱穀作業が大幅に遅れているが、少しずつ作業は進められている。つい先日までの猛暑が収まってい来たので作業は楽だ。

頬を撫でる風がすっかり秋の涼風で、ふと気づけば微かにキンモクセイの匂い。

秋だなあ。。。あと三か月で今年も終る。

2024年9月15日日曜日

スズメバチ猛襲 被害続出

稲刈りの作業に追われるあまり、ミツバチの巣箱の見回りが後手に回ったツケがきた。

気にはなっていたがスズメバチの飛来が増えていたのに金網を張るのが遅れたことで、今月末に蜜を採る予定にしていた巣箱が全滅の被害にあった。それも3箱も。。

今日見回った巣箱の入口はこんな状態。

しかるべき身支度と道具を持っていないと迂闊に近づけないありさまだ。きっと巣箱内部はやつらに食い荒らされ、群れは逃去してしまっている。

毎年繰り広げられるこの残念な事態に、何も手をこまねいているわけではない。
それらの対策もけっして完ぺきではないので、残念な巣箱がいくつか出てくる。
起こってしまったことは仕方ない。
冷静に受け止め次の被害を最小限に抑えることに専念しよう。
それにしても憎っくきスズメバチだ。

2024年9月8日日曜日

今年は倒れた稲が多い

昨日こそ 早苗とりしか いつの間に 稲葉そよぎて 秋風の吹く
                (古今和歌集 読み人知らず)
=>>昨日、早苗を取って植えたばかりであるのに、いつの間に稲葉がそよいで秋風が吹くのであろうか。

新米が出回り始める時期となった。だが巷間では「米不足」とのニュースが囂しい。
品薄とか無くなりそうだと耳にすると、いきなり不安が極度に急激に高まる日本人の習性。

農家だから米は手元にたんまりあるのだろうと考える向きもあろうが、決してそんな事はない。自家消費分と個人的な販売ルート分を除いては出荷してしまうため収穫期を除いて余分な米は手元にないのが普通である。よく考えれば理解できるはずだ。
生産の現場と消費者の距離が遠くなって久しい。食べ物を口にできるまでにどれだけたくさんの人(生産・流通・販売の業者)が携わり、苦労があるのかが想像できなくなっている人が多いようだ。
米に限らず農産物は工業製品では無いので、需給を見てタイムリーな生産=増産をすることはできない。
特に米(水稲)は作付け準備から収穫まで長期間にわたり、その間の自然環境の影響を著しく受けるということがある。それらの対策をするにしても限度がある。今年でいえば、台風の強風、多雨、異常高温がある。それらをなんとか乗り切っての稲刈りだ。
今年は特に稲が倒れた田んぼが多いように感じる。

倒れた稲の刈り取りは時間との勝負でもある。稲穂が湿った土や水に触れていると発芽してしまうからだ。そしてベタッと完全に倒伏してしまった稲は機械ではなかなか刈取り出来ないから厄介だ。
大型の高性能機械(コンバイン。収穫:稲刈機能と脱穀機能と選別:籾だけの取出し機能が備わった)だとパワーがあるので無理やり処理ができるのだろうが、小型のバインダー(刈取ってヒモで束ねるだけの機能)では極めて難しい。
なので人力でひと株ずつ刈り取って縛ることになる。泥濘で悪戦苦闘する。
これぐらいは大丈夫かと考え、ちょっと無理してバインダーを入れると稲穂も、田んぼも、機械そのものもが「よぐよぐ」(=悪い状態)になる。合わせて生産者のメンタルもだ。
我が家でも(部分的ではあるが)倒れた稲と泥濘に苦労しながら稲刈りを続けている。

いま至るところで見られる稲刈り作業。見事にキレイに全面倒伏している田んぼも目立つ。
田んぼで稲刈り作業を見かけたら、作業の苦労を少しだけ思い出してくれたら幸いである。
すぐに食べられる状態のキレイな白米は、そんな姿では田んぼに置かれていないのだから。

2024年9月2日月曜日

二百十日の稲刈り

台風接近に気を揉みながら、今年の稲刈り作業が31日から始まった。まさかの二百十日だ。
実りが早まっていたことに加えて、既に一部の田んぼで稲の倒伏があり、これ以上待てない事情があった。
台風が遠く離れた場所にあったときからその影響らしい雨が降り、田んぼのコンディションは良いとは言えないが決行である。
そもそも蒸し暑い上に泥濘に脚を取られて消費する体力は倍以上だ。稲刈の機械にも余計な負荷がかかる。作業中に天気が急変し稲妻が走って雷雨に見舞われる事も。天日干し方式で乾燥させているので稲架作りも重労働だ。

濡れた稲束を抱き抱えて運び、稲架に吊るす。当然身体は泥だらけになる。しかも水滴は身体を下り降りてゴム長靴の中に入り込む。いやはや、なんとまぁ大変なことか。
🌾 🌾 🌾 🌾 🌾 🌾 🌾 🌾 🌾 🌾
既に自家・自力での稲作を諦めて農協にすべての作業を委託している農家も多い。
農協は大型機を駆使しての一気呵成の作業だ。委託料は馬鹿にならないと聞く。農家にはいかほど手元に残るものなのかしらん。
大型機械を駆動して収穫し、そのあとは専用の乾燥機で大量の電力を使って短時間乾燥させる。必要以上に環境負荷がかかっているのが実状ではないかと思う。
農家としては耕地を荒らさないだけ良い、との気持ちなのだろう。
委託を受けた利益追求の業者JAとしては当然の省力化・効率化の為の手段だ。

だが、このやり方ってサスティナブルではないという思いが強い。
百歩譲って持続可能はともかく、自然に合わせて育て収穫したお米は見た目は同じ「米」だが粒に詰まったストーリーは全く違うという矜持はある。

など想いを巡らしながら休憩していると、万歳をしながら「頑張って!」と声援を送ってくれているザリガニを見つけた。(声援よりも威嚇だろうな、たぶん)

稲作には迷惑な奴らだが可愛い。
自然の中にいることを実感する。
泥だらけで疲れても妙に爽やかで充実した時間だ。

2024年8月27日火曜日

4万6千日

雑草の中に色付いたホオズキを見つけて思わず刈払い機の手を停めた。深い緑色の中の鮮やかな朱。


溢れた種子から毎年生えているものだ。周りの雑草の勢いが優って陽当たりも決して良くないだろうが、しっかりと実をつけて時期がくると朱色を増す。刈り払わなくて良かった。また来年もここでひっそりと実を付けて欲しい。

何しにろ「4万6千日」の功徳に関わる有難い実なのだから。

=>   「4万6千日」   何それ?・・という方はこちら

2024年8月13日火曜日

バラが咲いた

少し前になるが、ある方からバラの枝を2本貰った。某有名花屋に並べられていた真紅のバラとのことだ。もう花びらは付いていないが挿し木にしてみたらどうだ、とくれた。小生がこのような試しみを何より好きなことをよく知ってくれている。ありがたい。

田舎者なので有名大手フラワーショップと聞いただけで、華やいだ街角、おしゃれで粋なディスプレイの店舗、色とりどりの花々、そこで高級な花を買い求めるセレブリティを想像してしまい緊張する。悲しいかな、利用したことは無い。野に在って人の目に触れることもない野生の花ばかり見慣れたている我が身には別世界だ。だが、どのよような花でも人のココロに潤いを与えてくれる力は同じだ。

この枝は有名どころのフラワーショップで販売していたようなバラだから、さぞかし高級感あふれた色であり姿なのだろう。ちょっとした期待感にワクワクしてきた。

たぶんこんなふうに店頭に飾られていたのだろう

あまた花はあるが、こんなにも人を魅了して止まない不思議な生花は他に無いだろう。

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枝を手にして、ここでいつもの(しょうもない)チャレンジ心が湧き上がった。真紅でうっとりするような花を咲かせて見やろうではないか。
ダメ元である、試さない手はない。
かくして枝を挿木して2ヶ月ほど経過。
数日前についに一輪開花したのである。

当初あれほど気合いが入った割にはさほど精魂込めて管理した訳ではないが、どうやらちゃんと発根して根付いてくれていたようだ。やや小振りで花弁は少々不揃い、虫食い葉っぱだが、色は正にイメージした通りの真紅。「寸分の隙も無い凛とした美形」とは言えないまでも「the rose」の風格を感じさせるに十分な姿だと、ひとり密かに感動した次第。

これって「バラが咲いた」(マイク真木)の世界である。たったひとつだが咲いたバラでパッとそこだけ明るくなった感じがするから不思議だ。

もっとたくさん増やしたいという欲が沸々と湧いてきている。自分で楽しむ分には問題無かろう。やりかた次第では真紅のバラが咲く魅惑のThe rose gardenも夢ではではない。
挿し木の状態なので肥料の窒素分が足りないようだ。葉っぱは緑が薄く黄色っぽい。葉も虫食いを防ぐために消毒や殺虫剤散布をしないといけない。売り物として美しく育てるにはしっかりとした知識と不断の手間が必要のようだ。専門の花卉業者のご苦労に頭が下がる。

2024年8月9日金曜日

ドライブルーベリー

ブルーベリーは夏の季節限定の贅沢な味覚だ。生で食べるとビタミンCやアントシアニンなど豊富な栄養素を存分に堪能できると聞く。ただどうにも旬が短いのが難点ではある。
旬の時期にブルーベリーをたくさん摘んで新鮮なうちに冷凍しておけば一年中楽しめるので、実践されている方も多かろう。
我が家では今年もまた大量のブルーベリーを摘んで保存し、リピーターさんからの需要に備えている。


一般的に食品の長期保存手段としては乾燥させる(この場合はドライフルーツ化する)方法がある。
ブルーベリーは生食か冷凍保存があまりに一般的でかつ簡便なため、わざわざドライ加工する意味は無いように思う。

今回、冷凍保存用に袋詰して余ったものを、この連日の猛暑日の天日の下、乾燥させてみた。

写真の下側(手前)の網が2日間干したもの。上側(奥)は1日干したものだ。
食してみた。
結論から言うと、2日間干すと干からび過ぎてカチカチに固くなる。固さを我慢して噛み進めるとやがてブルーベリー味が滲み出てはくる。確かに味が濃縮された感はあるが劇的に濃くなっているとまでは言えない。食感が悪すぎる。なのであまり完全ドライ化のメリットは感じられないというのが結論。
一方で、1日干したものは適度な柔らかさをキープしていているし濃縮感が程よく感じられて美味い。酸味が少なくなり甘味が引き立ち強まる。干しぶどうに似ている。新しい発見だ。これはこれで新たな食材だろう。ただ水分が抜け切れてないので長期間の常温保存は無理かも知れない。この状態での冷凍保存はいけるだろうと思う。

でもやはり、いずれにせよわざわざ干すひと手間をかけるほどのメリットがあるとは思えない。シイタケのように日光に当てると栄養価がぐんと高まるようなことは無いのかしらね?それなら頑張るんだけど。

2024年8月6日火曜日

ハスの需給ミスマッチ

ここ数年は古代ハスの咲き方が疎で不揃いだったり斑らだったりで今ひとつだった。

だが今年は蓮池全体に葉が茂りツボミもいい感じに出ている。朝の早い時間は花弁が一斉に開き咲き揃うのでなかなか壮観だ。



訪れる方のため定期的に周囲を草刈りして環境整備と景観の維持に努めている。畦道にも葉とツボミが付いた芽がたくさん生えてくるためこれらを刈り取ることになる。

生け花においてはハスは夏を代表する素材だと聞いたことがある。切り取った側から萎れてくるハス。水揚げ処理するとしても生けるまて「時間勝負」の繊細な植物。

かようにいたずらに刈り取っているのがもったいないと何時も思う。お申し出あれば提供できるのだが。珍しい季節の生け花素材を使ってみたい方もおられるはすだ。足が早い素材であるが故の需給のミスマッチ。

などと思いながら次から次へと咲くハスを眺めている。

2024年7月18日木曜日

ミソハギが熱い

例年よりずいぶん早く咲きだした【ミソハギ】が満開になっている。
ラベンダーの紫とは趣が違った鮮やかな赤紫。まとまって咲き誇る姿は見ていて大変美しい。元気が出る色彩であり好きな花だ。


このお花畑に、朝早い時間に二ホンミツバチがたくさん訪花している。数十匹が群れ飛んでいてあちらこちらの花を巡っている。羽音がとてもうるさい。

不思議と陽が高い日中にはほとんど見かけない。どうやら花の種類によって蜜がたくさん出る時間帯というのがあるのだろう。このミソハギは朝一番のようだ。

美味しい蜜が出る花だということ、蜜がたくさん出る時間帯があることなど、これらの彼らミツバチたちが生存してゆくための極めて重要な情報というのは、群れの皆が共有して知っているようだ。
ほんとうに賢いミツバチたちだ。

2024年7月12日金曜日

「そそっぺ」

古語や死語になりそうで絶滅寸前の茨城弁をまたひとつ紹介したい。

今回のこのことばも、ある年配者が会話の中でいきなり使って(まさに不意打ちだった・・)ビックリするとともに妙に嬉しくなってしまったものだ。ごく自然で違和感ないところを見ると彼の生活ではまだまだだ日常的に使われている現役のワードに違いない。

「そそっぺ」

これの意味がわかる人は高齢者を中心としてまだ一定数いるだろうが、実際に正しく会話の中で使う・使える人は少ないと推察する。

広い意味としては、標準語の「ぞんざい」が近いか。「雑」や「下手」、「乱暴」とかの意が強めで、心がこもっていない状態や行為を表す際に使うようだ。だが、小生の感覚、狭義としては「丁寧でない字」や「悪筆」という意で、文字を書くことに関連した形容に使われることが多いワードと思っている。さて皆さんの理解はどうだろうか。(自身が過去に使ってきた感じとして)次のような使用例しか思い浮かばない。

【例】 こんてなそそっぺだど読めめ
   (こんな心がこもっていない・下手くそな・丁寧でない字では読めないよ)

 ※読めめ =  読めまいの茨城式の転化。「まい」は否定的な推量を表す

近時、手書き文字を他人に渡す機会は少ない。ワープロ・パソコン等が無く文字を手書きするのが当たり前の時代においては人へ正しく用件を伝えるためにはちゃんと読んでもらえる文字を書くべしという常識があったことからきている言葉であろう思っている。この前提に立てばこのワードの使用頻度もおのずと低くなるわけだ。読み手が読みやすいように(下手でも良いが)丁寧にココロを込めて書きなさいよ、という人として大切な教えも背後にあったのであろうか。なかなか深いよなぁ、茨城弁って。

小難しいことを言うと、きっと粗略の意の「粗粗」に、筆致の意の「筆」が付いた「粗粗筆(そそぴつ)」なる単語があって「ぴつ」が「ぺ」へと口語転化してきたのだろうなどと思っている。

ちょっと雅で、難解で、格調高い漢語調の単語を取り入れごく自然に日常会話とする茨城弁、素敵すぎる。。ホントのところはしらんけど。

茨城弁、奥が深いです。

ミソハギもヒマワリも元気だ
ミツバチがたくさん訪花している


2024年7月9日火曜日

分蜂群飛来ス

今日、ニホンミツバチの大群が突然飛来した。数千匹の蜂が羽音を響かせながら宙を舞うその現場にちょうど居合わせた




ミツバチを飼う人間にとっては心躍る、ウキウキする眺めといえるが、馴染みのない方にはさぞや異様な光景に映るに違いない。

今回来訪した群れは、幸いにも低木の根元に蜂球を作って落ち着いてくれた。なので捕獲がいつになく容易であった。空の重箱巣箱を蜂球の上側に置き、蜂の塊を優しく撫でて上へ誘なう。


辛抱強く作業すること約15分。8割方が移動すると残りは自らスルスルと巣箱に吸い寄せられて行く。この方法は蜂にとっていちばんストレスが少ないので、逃去のリスクは小さいようだ。

結局、一箱には収まらず二箱になった。

すべてが移動して無事捕獲作業終了。

さて、この蜂たち何処から飛来したのか?付近の営巣巣箱4箱を見て回ったが、いずれも蜂数に目に見えての変化は無かった。これだけの強勢の大群を得られたのはラッキーだった。うだる暑さの中、ひとりほくそ笑む小生である

2024年7月8日月曜日

茨城弁「〇〇ぐし」

茨城で生まれ育ったとしても、若い世代では日常で使わなくなっている茨城弁がある。それらはやがては死語になったり古語になったりする。寂しい気もするが、言葉は生き物であるので変化、消長はやむを得ない。

普段の会話で滅多に耳にすることもなくなった懐かしい茨城弁に最近連続して接して妙に嬉しくなってしまった。しかもまだ若い40代がごく自然に会話の中で使用したのだから余計にだ。彼も口にした後に「あっ、今は使わないですね、(意味は)通じましたか?」と聞いてきたくらいだからやはり年配者の使う言葉と意識はしているのだろう。(あるいは小生が年上であることを考えて敢えて使って言ってみたのかも知れぬ。そうだとするとその心根が嬉しい。それに彼がもし家庭内でも普通に使っているとしたら、お子様たちは間違いなく伝承者となりうる。素晴らしい・・・。)

その言葉とは「ぐし」。標準語にすれば「〜ごと」であろうか。たとえば次の様に使うのが一般的だ。
【茨城弁】
    A.シャインマスカットは皮ぐし食べれっぺよ。
    B.(個々別々ではなくて)箱ぐし貰えっけ?
【標準語】
     A.シャインマスカットは皮ごと食べられるでしょう。
     B.(個々別々ではなくて箱に入ったまんま)箱ごと貰えますか?
と言った具合だ。

ちなみに「ぐし」のぐ(gu)は鼻濁音ぽいguで、かなり中途半端な発音。非鼻濁音と鼻濁音の中間くらいの感じで使っている。どちらとも取れるかなり高度な発音と言える。フランス語的な感じのものだ。説明すると小難しいが、茨城弁ネイティブスピーカーはそんなことは全く意識することなくちゃんと発音する(←ただこれはあくまで小生の考え)。

今後10年もしたら、斯様な古い茨城弁を使う人間も、聞いて理解する人間も激減するはずで、リアルに「死語」や「古語」になってしまうのではないかしらん。

猛暑日が続き、早くもミソハギが咲き出した

2024年7月7日日曜日

古代ハス 見ごろを迎える

今年の古代ハスは例年よりツボミが多いようだ。
まさに今週から来週あたりが開花のピークだ。
写真撮影にお出でになる方、ご覧になる方たちが増えてきた。
そんな皆さんの為に、古代ハスの看板を復活させ、周囲の雑草を刈り取りした。

池の周りの畦道はとても崩れやすいので十分ご注意を。

2024年6月28日金曜日

古代ハス開花

数日前から古代ハスが開花し出した。

深い泥の中にあっても季節の到来を確実に感知するセンサーを有しているようだ。素晴らしいことだ。

今日のような雨模様の日のハスの花は息を飲むような美しさがある。チラホラ写真撮影をしている人影も見える。

そんな方々のためにも周囲の草刈りをしておこう。

2024年6月24日月曜日

2024 梅仕事 青梅のはちみつ漬け

今年は昨年に続いて梅が不作だ。近所でも同じような話を聞くので我が家だけではないらしい。

そんな状態ではあるが、収穫出来た僅かな梅を使って今年の梅仕事、「青梅のはちみつ漬け」を仕込んでみた。榎本美沙さんの本、「はじめての梅仕事」が教科書だ。


はちみつは手元に貯めおいたものが十分にあるので贅沢に使える。
というのは、販売店さんに陳列してもらっているはちみつで結晶化してしまったものがあると引き上げてきているためだ。結晶化していても、このような加工品に使う分には何ら問題はない。

昨年もこの「青梅のはちみつ漬け」を作っている。まだ手付かずの状態で瓶に貯蔵してある。「一年モノ」を少々試食してみた。

こんな贅沢な品は無いよなぁ。原材料は、無農薬・有機栽培(←要は手間をかけ無い、つまりはホッタラカシ)の自家産梅と、これまた自家産のニホンミツバチ生はちみつだけだから。ここの里山の恵みの集合体という訳だ。

ちょっと頭の中で味を想像して欲しい。
・・・甘塩っぱいカリカリの果肉。
・・・梅エキスがたっぷり溶け込んだ芳醇な甘さのシロップ。
口中に広がる梅の香りも甘さもたまらないんだわ~。
これが一年の漬け込んでの熟成の成せる技だろう。
「美味しい」がなとんも見事に昇華している。

きっとヨーグルトにトッピングしても合いそう。細かく砕いた果肉とこの梅エキスシロップをたっぷりとかき氷に載せても良いかもだ。冷えた炭酸水に果肉を浮かべてシロップを注いで・・・、うん、これもイケる。

2024年6月19日水曜日

水郡線全線開通 祝90周年

我々が愛してやまない水郡線が郡山まで全線開通(1934年12月)して今年で90周年となる(なお、玉川村駅が開業したのは1922年12月なので102年だ)。茨城県もJR東もいろいろと記念行事・補助事業を繰り広げている。

それらに合わせ、地元民として細やかではあるが協力したいと考えた。おのずとできることは限られるため、2年前に「100」の文字をLEDソーラーライトで浮かび上がらせた山肌に今回は「90」の文字を設置してみた。


設置する場所が湾曲している凸状態の山肌であるので完全に整ったフォルムで文字を表すのは出来ないが、前回のノウハウがあったので一発の作業でもって、誰が見てもわかる程度の文字にはできた。

(8月には京都五山の送り火の大文字を真似て、お盆の時だけ一時的に「大」の字にするつもりだが)このまま今年いっぱいは90を山肌に表示しておきたいと思う。夜間しか見えない文字だ。「たまたま目に入った」でもよい。気付く人が気付いてくれたらそれでよい。

I💛水郡線