2024年9月2日月曜日

二百十日の稲刈り

台風接近に気を揉みながら、今年の稲刈り作業が31日から始まった。まさかの二百十日だ。
実りが早まっていたことに加えて、既に一部の田んぼで稲の倒伏があり、これ以上待てない事情があった。
台風が遠く離れた場所にあったときからその影響らしい雨が降り、田んぼのコンディションは良いとは言えないが決行である。
そもそも蒸し暑い上に泥濘に脚を取られて消費する体力は倍以上だ。稲刈の機械にも余計な負荷がかかる。作業中に天気が急変し稲妻が走って雷雨に見舞われる事も。天日干し方式で乾燥させているので稲架作りも重労働だ。

濡れた稲束を抱き抱えて運び、稲架に吊るす。当然身体は泥だらけになる。しかも水滴は身体を下り降りてゴム長靴の中に入り込む。いやはや、なんとまぁ大変なことか。
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既に自家・自力での稲作を諦めて農協にすべての作業を委託している農家も多い。
農協は大型機を駆使しての一気呵成の作業だ。委託料は馬鹿にならないと聞く。農家にはいかほど手元に残るものなのかしらん。
大型機械を駆動して収穫し、そのあとは専用の乾燥機で大量の電力を使って短時間乾燥させる。必要以上に環境負荷がかかっているのが実状ではないかと思う。
農家としては耕地を荒らさないだけ良い、との気持ちなのだろう。
委託を受けた利益追求の業者JAとしては当然の省力化・効率化の為の手段だ。

だが、このやり方ってサスティナブルではないという思いが強い。
百歩譲って持続可能はともかく、自然に合わせて育て収穫したお米は見た目は同じ「米」だが粒に詰まったストーリーは全く違うという矜持はある。

など想いを巡らしながら休憩していると、万歳をしながら「頑張って!」と声援を送ってくれているザリガニを見つけた。(声援よりも威嚇だろうな、たぶん)

稲作には迷惑な奴らだが可愛い。
自然の中にいることを実感する。
泥だらけで疲れても妙に爽やかで充実した時間だ。

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