ところがである。五十を過ぎてあれだけ敬遠していた干し柿がたいそう美味いと感じるようになった。あのベタベタ・ネットリも逆に美味いと感じ堪能しているのだから不思議なものである。
我が娘も干し柿は(・・そのままでは)あまり好きではないようだ。
先日、ある方から干し柿を戴いた。福島産の干し柿で色も形も見事な逸品だ。
あまりに美味しいので娘に勧めたところ、『そのままは好きじゃないけど、干し柿バターは美味いよね・・』との返事。酒のツマミで最高なんだとか。どうやらどこかの店(きっと洒落たところなのだろう・・たぶん)で食べて気に入ったらしい。
とにかく美味しいんだから作って食べてみたらどぉぉぉぉ・・と。
ラム酒がなんやらとの説明を聞いてもイメージできないので調べたら、分かった。
→ 干し柿バター
素朴な天然の甘さが売り物の干し柿だが、このようにオシャレな食べ方があるとは。でも、本当の美味さはそのまま齧るのに限るという信念は微塵も揺るがない。なにがラム酒だ、バターだ。そんなものは邪道だろうが。
話は変わるが、干し柿用の柿の実を枝から取るときには、ヘタの部分にT字型の枝を残すのに苦労している。このT字部分がないと、実を紐に結んで吊るせないからだ。大きさ・形ともに立派な実だが取るときにT字がなくなってしまい、泣く泣く干し柿にするのを断念してきた実も多い。
先日頂いた福島産干し柿には、ヘタの部分にある針金が刺さっていた(次の写真)。
ヘタの枝がT字に残っているものにはこの針金は刺さっていない。
この干し柿を下さった方からあらかじめ針金の話は聞いていたのだが、実物を見たのは初めてである。なるほどこれであればヘタの部分を両側からしっかり挟んで、紐にも通せる。
T字型枝がない柿の場合に使う針金・・・確かに需要は有りそうだ。ちゃんとT字が残る実ばかりであるはずがない。やはりこんなものも商品化されていたか。便利な道具があるものだと深く感心した次第。
正式には『T型クランプ(干し柿用金具)』というらしい。ステンレス製でひとつ7円ほどとか。
いいものを見つけたと思ったが、これを手に入れるのは難しいようだ。
→ 福島・大武農園ブログ
さ~て、今日明日は雪模様で何もできないから、ラム酒とバターでも買・・・・。