ミツバチたちは(以前の活動量ほどではないが)、晴れた日には外に飛び出て忙しく花粉や蜜を運んでいる。もともとが野生なので、寒いときには寒いときなりに環境に応じた生き方を心得ていて、うらやましいほどに元気である。
とはいえ、入居しているのは人が作った工作物。巣箱が置かれた環境が生存に厳しすぎるものだと逃避してしまう。そもそも彼らが自然界の中から探し出した天然の営巣環境とはちょっと訳が違う。
巣を取り巻く環境、とくに暑さ寒さが重要。できるだけ生活しやすい環境は整えてやりたいと考えている。
一般に、ミツバチは寒さに対しては、普通の群れであれば特段の配慮はしなくてよい。それだけの生きる力がある。巣箱の四方の板の厚さ(24mm)も十分であるし、作り上げた巣そのものが保温材でそれが箱内を満たしているため、十分に寒さをやり過ごせる。
だが、弱小群となると話は別。
巣の出来具合が貧弱なまま寒さに突入してしまうと、寒さに耐えきれないケースが出てくる。となると群れは滅亡してしまうか、はたまた逃避するかのどちらかになる。
いま我が家敷地内の巣箱で営巣している群は4群あるが、うち一群が弱小群でありたいへんに心配している。なのでこの群れの巣箱だけは寒さ対策をとった。できるだけ自然に近い形で飼うことをモットーにしているのが、滅亡してしまったら元も子もないので、なくなく最小限の対策を施した。
巣箱の周りを、薄めの発泡スチロール板を当てさらにその周りをわら束を編んで作ったカバーで覆った。巣箱前面だけは少し開けてはある。
わらの束で巣箱を囲んだ |
巣箱下の隙間にも発砲スチロール板を差し込んだ |
はちみつを採集したあとに残った巣くずに、水を加えてドロドロに溶かしたもの。
巣くずには垂れるほどには蜜は残ってないがまだまだ含まれていてベタベタである。
何匹ものミツバチが群がって貪る。 よほど美味いらしい。 |
やはり外部のもの(白砂糖を水で溶いたものや市販の外国産はちみつなど)は、『玉川里山はちみつ』の原料を集めるミツバチの餌には絶対に使いたくない。
ミツバチの餌も含めて純粋に地元産だけを使い、あくまで『玉川里山』で完結する製品、ストーリーから逸脱しないものにしあげたい。
生産者のこだわりである。
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