2014年4月11日金曜日

初物 タケノコを掘る・食す

今年もまた、出始めたタケノコを掘りに来ないかと従兄から連絡があった。
さっそく出かけた。
市内・山方の館(たて)地区にある母の実家の裏山には孟宗竹の林が広がっている。
この林でのタケノコ掘りはここ数年の恒例行事だ。

いまのような出始めの時季のタケノコは、地表にその先端をほとんど出していない。
竹の葉の枯れ落ち葉を、靴底で擦るようにして歩くと僅かにツンと硬い突起に当たる時がある。
石ころかもしれないが、そのあたりの落ち葉・枯れ草をそっと取り除くと、ちょっぴり姿を現す。

タケノコ掘り専用に鍛造してもらったという特注の鍬て周囲を丁寧に掘り進める。
ある程度掘ったら、あとはいっきに底部に切り込みを入れ掘り上げる。

大きさも重さも、なんともいい感じ
場所が場所だけに、竹の根が地中に張り巡らされていたりするので、なかなかすんなりとは掘り上げることはできない。
30分ほどで、大小8本を掘り上げた。

8本ものタケノコは、さすがに我が家だけでは食べきれない。
知り合いにおすそ分けしたところ、大変に喜ばれた。
大抵の人にとっては恐らくは初物に違いない。

昼に掘ってその夕餉に上った走りタケノコ。なんとまあ贅沢であることか。
         
この竹林がある山は、高館山と言い佐竹氏の支城である『山方城』の詰めの城の遺構が山頂付近にある場所である。
タケノコを掘る前に、その場所を散策してきた。
急峻な山の尾根部分に城址がある
急峻な山頂に城が築かれている様子は、かつて訪ねた常陸太田市の要害山・国安城と大変似ている。恐らく同じような時期に築かれたものだろう。

あれこれ感慨に耽りながら林を歩き、急な坂道を幾度も降りた。
これらの幾つもの郭(くるわ)跡を経て、密蔵院という麓の寺の境内に降りた。

寺にほど近い山方城址に建てられている『御城展望台』も訪ねた。
天守閣もどきの展望台であるが、眼下に広がる久慈川と満開の桜は素晴らしい眺めである。
久慈川のゆったりとした流れと山方の町並みが眼下に広がる
桜も満開である
かつてここの館に居住した佐竹氏の家臣・山方氏もまたこの風景を眺めたことであろう。
         
今日は、初物のタケノコを自ら掘り食して堪能。佐竹氏関連の城址を2カ所も訪ね歩いて満開の桜と久慈川を眺めて堪能。目も舌も大満足である。
欲張りな一日であった。

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