さっそく出かけた。
市内・山方の館(たて)地区にある母の実家の裏山には孟宗竹の林が広がっている。
この林でのタケノコ掘りはここ数年の恒例行事だ。
いまのような出始めの時季のタケノコは、地表にその先端をほとんど出していない。
竹の葉の枯れ落ち葉を、靴底で擦るようにして歩くと僅かにツンと硬い突起に当たる時がある。
石ころかもしれないが、そのあたりの落ち葉・枯れ草をそっと取り除くと、ちょっぴり姿を現す。
タケノコ掘り専用に鍛造してもらったという特注の鍬て周囲を丁寧に掘り進める。
ある程度掘ったら、あとはいっきに底部に切り込みを入れ掘り上げる。
大きさも重さも、なんともいい感じ |
30分ほどで、大小8本を掘り上げた。
8本ものタケノコは、さすがに我が家だけでは食べきれない。
知り合いにおすそ分けしたところ、大変に喜ばれた。
大抵の人にとっては恐らくは初物に違いない。
昼に掘ってその夕餉に上った走りタケノコ。なんとまあ贅沢であることか。
タケノコを掘る前に、その場所を散策してきた。
急峻な山の尾根部分に城址がある |
あれこれ感慨に耽りながら林を歩き、急な坂道を幾度も降りた。
これらの幾つもの郭(くるわ)跡を経て、密蔵院という麓の寺の境内に降りた。
寺にほど近い山方城址に建てられている『御城展望台』も訪ねた。
天守閣もどきの展望台であるが、眼下に広がる久慈川と満開の桜は素晴らしい眺めである。
久慈川のゆったりとした流れと山方の町並みが眼下に広がる 桜も満開である |
かつてここの館に居住した佐竹氏の家臣・山方氏もまたこの風景を眺めたことであろう。
欲張りな一日であった。
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