同じようにJapanは日本のことであり、『漆器』のことも意味する。
茨城県北部、特に常陸大宮市山方地区や隣町の大子地方は昔から漆の生産地である。
この地で漆器の創作活動をされている工芸家もいると聞く。
であるが、茨城北部の漆の品質の素晴らしさについては一部の人にしか知られていない。
しかたあるまい、海外からの低価格の漆の輸入が増えたことと、漆器そのものの需要が減っている。
漆の品質は最高級であっても、国内需要そのものが少なくなっており一部の工芸家中心の需要だけでは産業としてなかなか成り立ちにくい。
この現状に危機感を持ったグループが『YUS山方漆ソサエティ』を立ち上げ活動しているという。
現在の活動状況については存じ上げないが、地場の伝統産業・文化を守り引き継いでゆく大切な活動と言えるだろう。
声援を送りたい。
我が家の近くの山には、漆の大木が何本かある。
大きさを示すために手を近づけただけで触ってはいない |
幹周りは1メートルはゆうにあろうかと言いう大木ばかりである。
かつては漆掻きの職人さんが漆樹液を採取に山に入っていたようだ。
直接その姿は見た記憶がないのだが、幹に付けられた傷跡が今でも多数残っているし、先代からもそのような話を聞いた。
木に付けられた傷跡が比較的新しいのもあるので、(知らない間に)きっと誰かが樹液採取を行っているのかもしれない。
ずいぶん高い位置にまで引っ掻き傷がある |
とある理由から漆については興味もなかったので調べることもなかったが、調べてみたら漆の文化はとても奥が深いようだ。
特に漆職人の手仕事を紹介するHPを見て、その感を深くした。
・・ 受け継がれてきた九千年の歴史→うるしとわたしたちのくらし
手仕事の見本のような作業ばかりだ。
このような文化は後世に残したいものだ。
と書いておきながら、個人的には漆は大が付くほど嫌いで、憎い存在である。
見たくも触りたくもない考えたくもない。まさに忌避したい最たるものだ。
その理由は。。
過去(小学校時代だ)に何度か漆にかぶれて大変な思いをしたので、心底嫌悪している。
全身の隅々までがかぶれて真っ赤に腫れあがり、それはそれは痒い。
掻くと悪化するためひたすら堪える。
そんな数日間を必死に耐えて過ごさねばない。
最も腫れがひどい数日間などは、瞼が腫れて目は開けられないし、呼吸さえ困難になる(ように感じるのである)。
なす術なく、ただただ寝て腫れが収まるのを待つしかないのである。
このような生命の危機とまで感じた記憶が数回もあって、それぞれが未だに鮮明に脳裏に焼き付いている。まさにトラウマである。
この痛い記憶があるため、漆に罪はないが、大嫌いなのである。
まさに肌に合わないので仕方ない。
いまも山で木立の伐採仕事をしていると漆の木に遭遇することが多い。
細心の注意をしつつ(憎たらしい漆のやつめ・・とひとりごとを呟きつつ)切り倒して葬っている。
これで少しだがわが心は穏やかになる。
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