忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ ♪
初夏を彩る風物を巧みに織り込んだ佐々木信綱作詞の名曲「夏は来ぬ」だ。
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この時期はホトトギスは「キョッキョ キョキョキョキョ」とうるさく一日中鳴いている。朝もまだやや暗いうちからだし、夕方も薄暗くなってもだ。
忍音(=その年に初めて聞くホトトギスの鳴き声のことをいう)は随分前のことだが、毎日聞いていても、爽やかな青空に鳴き声が響く様は、夏が近づいていることを実感させてくれる。清々しい気分になり、なんとなくウレシイ。
中国の故事にちなんでホトトギスは不如帰という当て字である。「鳴いて血を吐くホトトギス(不如帰)」といわれるが、この望帝杜宇の故事よる。
今日もまた望帝杜宇の化身・ホトトギスは血を吐くように鳴きながら飛んでいる。
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ここでいう「卯の花」はウツギの花である。
卯の花(ウツギ) |
清楚で白い小さな花がたくさん付く。ただ匂いはほとんど無いようだ。
もしかしたら歌詞にあるように、匂っているのかも知れぬが、匂い・臭いにやや鈍感なわが身では「卯の花の匂う」が実感できない。ちょっと悲しい。
茎は中空、つまり空洞になっている。なのでウツギとは「空木」の意だそう。
下の写真のようにストローのような感じだ。
卯の花に訪花したキタテハ |
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