2018年6月2日土曜日

♪「夏は来ぬ」♪ホトトギスと卯の花

卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ ♪ 
初夏を彩る風物を巧みに織り込んだ佐々木信綱作詞の名曲「夏は来ぬ」だ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
この時期はホトトギスは「キョッキョ キョキョキョキョ」とうるさく一日中鳴いている。朝もまだやや暗いうちからだし、夕方も薄暗くなってもだ。
忍音(=その年に初めて聞くホトトギスの鳴き声のことをいう)は随分前のことだが、毎日聞いていても、爽やかな青空に鳴き声が響く様は、夏が近づいていることを実感させてくれる。清々しい気分になり、なんとなくウレシイ。

中国の故事にちなんでホトトギスは不如帰という当て字である。「鳴いて血を吐くホトトギス(不如帰)」といわれるが、この望帝杜宇の故事よる。

今日もまた望帝杜宇の化身・ホトトギスは血を吐くように鳴きながら飛んでいる。
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ここでいう「卯の花」はウツギの花である。
卯の花(ウツギ)
我が家周辺ではよく見られるウツギ。落葉の低木である。花が咲く今の時期でないと存在感がほとんど無いような地味な木だ。結構生命力は強い木で、強く刈りこんでも図太く枝を再生しては樹勢を立て直す。我が家近くでは田んぼ脇の土手などにたくさん生えている。

清楚で白い小さな花がたくさん付く。ただ匂いはほとんど無いようだ。
もしかしたら歌詞にあるように、匂っているのかも知れぬが、匂い・臭いにやや鈍感なわが身では「卯の花の匂う」が実感できない。ちょっと悲しい。

茎は中空、つまり空洞になっている。なのでウツギとは「空木」の意だそう。
下の写真のようにストローのような感じだ。

花は長く咲いているので花蜜を好む昆虫たちには大人気だ。
卯の花に訪花したキタテハ
当然ミツバチの蜜源としても理想的。我が家のミツバチたちも多数訪れているに違いない。周囲にこのような花が有り触れている。いいよね、里山。

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