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毎年今頃に巣くずを煮てミツロウ(蜜蠟)を作っているが、その最中にミツバチがわんさか寄ってくる。巣くずの煮出し汁や溶けた蜜蝋からの臭いがミツバチを強く誘引するのである。これを分蜂時期に野外設置した個々の待ち箱で再現させようとする試みである。
太陽光の熱で巣くずを溶かす仕組、要はソーラークッキングの要領だ。
■材料
○100均ショップで買ったもの
・プラスチック製ザル(直径26cm。この大きさで十分だ)
・アルミホイル
・両面テープ
・黒の粘着テープ。
○廃品利用
・空の2ℓペットボトル
・空のアルミ製のボトル缶
■作り方
ザルの凹面にアルミホイルを両面テープで貼り付ける。
ボトル缶(中に巣くずと水を入れる)の周囲を黒い粘着テープで覆う。
太陽の方向に向けたザルの中央に置く。
ボトル缶が外気接触によって熱が逃げるのを防ぐため、ペットボトルを横に半分に切ってその中に缶を入れる(缶にペットボトルを被せて温室状態にする)。ボトル缶もペットボトルも蓋は開けたままとする。
こんな状態で太陽の方向に向けて立てておく |
先日の実験では、缶に水を半分ほど(200ml)入れて水温を実測した。外気温は13℃ほどの日中である。
水温は65℃まで上がった (温度計目盛りは2℃刻み) |
これ以上置いておいても時間が経過すると太陽光の差し込みが斜めになって、水温は急降下する。60℃台の高温を維持するのはせいぜい南中時を挟んだ日中の2~3時間である。これでも十分ではないかと思う。
それにしてもなんと太陽光熱とはすごいものであることか。改めて感心する。
少なくとも、巣箱に塗ったミツロウの微かな臭いよりも、熱湯から立ち昇る臭いの方が強いのではないかと思う。
曇った日には効果は出ないが、そのような日には分蜂も起こりにくいのでまったく問題ない。加えて雨が降っても(=濡れても)全く支障ない仕組みでもあるので放置しておいて良い。注意といえば、風で飛ばないようにしておくことぐらいだろう。
安全性(=発火等)についても懸念はない。せいぜい上昇しても60℃台半ばだ。
巣くずを煮出して沸騰させても(=100℃?になっても)発火したことはない。長時間空焚き状態にして焦がすほどにすれば別だろうが、そこまで水分を飛ばした状態にしなければよい話だ。水分と巣くずが一定量保たれているように管理すれば、野外に置きっぱなししても問題はない。どうせこの時期には毎日巣箱を見廻るのだから確認できる。
レベル的には小学生の夏休み工作宿題みたいなものだ。装置一式あたりに要する費用は110円程度。何より廉価でシンプルなのが良い。これだと数多く設置できる。つまりはチャンスが広がる。
さて効果は? ワクワク。
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