2015年11月19日木曜日

同好の士

先日、見知らぬある年配の男性が我が家を訪ねてこられた。仮に本村さんとしておく。

小生がニホンミツバチを飼育しているとの噂を聞きつけて、ここを探してわざわざいらしたようだ。
本村さんは同じ市内、山方地区の舟生に住んでおられる。
今年からニホンミツバチの飼育を始めたが、すべてが試行錯誤で、他の飼育現場を見てもっと勉強したいと。勉強熱心な方だ。

本村さんは、社会人としてのマナーを十分に心得た方である。
ちゃんと名乗ったうえで突然の訪問を詫びつつ、訪問趣旨を丁寧に説明してくれた。かようにちゃんとした見学申し出を断る理由はない。まして同好の士である。小生とてけっして鬼ではない。屋敷の周囲の巣箱を案内して回った。営巣中の巣箱では、観察窓から内部を覗いてもらった。
この窓から見える巣の状況とミツバチたちの動きに本村さんはとても驚いた
本村さんの巣箱は、我が家と同じ重箱型ではあるが窓のない単なる四面壁の箱型。
これでは内検が甚だ難しい。中を見るために涙ぐましい努力をしている。だが中がどのようになっているのいまひとつ分からずに想像を逞しくしている。これはやはりストレスという。当初に小生が試行錯誤していたのとまったく同じ状況だ。
また、採集したハチミツも上手く濾過できず濁ったままとのこと。当方の濾過方法・道具を参考にしたいとのことなので、一式をお見せした。

小生の巣箱にしても濾過道具にしてもまだまだ改良すべき点はあるが、本村さんにとってはすべてが新鮮に映ったようで、たいへん驚いておられた。きっとDIYスピリットが刺激されたことだろうと思う。目を輝かせて説明を聞き、帰られた。

本村さん曰く。
ミツバチを飼うようになってから、暇があると巣箱のハチの出入りを眺めている。いくら見ていても飽きない。愛おしくて仕方ない。熱を入れ過ぎ妻には呆れられ、怒られている。でも楽しくて楽しくてタマラナイ。良い飼育方法を取り入れてもっともっと増やしたい。養蜂は定年後の最高の趣味だ。 

ま、まったく同じではないか。
・・・奥様に何を言われても、さらには愛想を尽かされても、それでも深入りしてのめり込んで行きそうな気配ありありである。

ニホンミツバチに魅せられ、人生が変わってしまった男がここにもいた。
これだけ魅せられるものを人生の後半に手にしたことで、生活に張りが出て、充実した毎日を送るとしたら、これは幸いなことに違いない。
まさに『円熟人生』だろう。
本村さん、互いに頑張りましょうね。
羽を震わせて飛び立とうとしている
Lovelyだ

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