2015年11月23日月曜日

オダ小屋

刈り取った稲を天日干しする際に必須な装置、『オダ』。稲束を掛けるものだ。
田んぼでの脱穀風景
オダから乾燥した稲束を外して、脱穀機にかける。
オダの構成は、脚部分の棒と、『長柄(ながら)』と呼んでいる横に長い棒部分の2つだ。
オダは、稲刈りの際に屋敷の蔵軒下の保管場所から運んできては田んぼに設置する。
上掲の写真のような脱穀作業が終わると役目を終えるので、これらを分解して再び屋敷の蔵の軒下まで運んで片付ける。
脚の部分は分解して、しばらくの間、田んぼにて乾かす
一口に田んぼまで・田んぼから、といってもこれらの部材を運ぶのはたいそう厄介な仕事である。脚は重たいし長柄は長くて扱いにくい。田んぼまで距離がある場合はなおさら。特に7~8mほどある長柄は簡単には軽トラでは運べないため、結局は人力で2~3本ずつ運ぶのが常だ。

この手間を省くべく、田んぼの隅に保管小屋を作ることに決めていた(決めていたのは、昨年の秋だ)。やっと今年の今になって建築作業に着手できた。
というのは、昨年冬に切り倒した杉・檜の樹を小屋の柱に活用するために、1年間が必要だった。切り倒して直ぐでは重たくてとても作業ができないので、1年経ち軽くなった樹の幹・丸太を使うのである。
まるまる1年かがりとなる、実に長い計画である。

直径20cm~25cmほどの丸太を山から運び出して、実労働日数3日ほどかけて『建築』した。

横幅約9メートル、奥行1.8メートル、高さ2メートル。波トタン15枚。
水平をしっかりと確保、強度を十分に確保、トタン板をキレイに並べる、に注意を払った。
素人の大工仕事としては、十分に満足いく仕上がりとなった。
綺麗な一直線のトタン屋根
見た目にもたいへんよろしい
山から切り出した太さの不揃いの丸太を使ったためにサイズ調整の苦労があったものの、なんとか様になった。
あと何年この小屋を活用してゆけるのかはわからない(自信がない)。
手作り感満載の小屋である。スッキリ片付いて気持ちが良い。
不揃いの部分もあるが保管機能には全く問題ない。
この小屋の効用を実感できるのは来年の秋の稲刈り時。これもまた気の長い話で、秒刻みのあわただしい現実世界とはだいぶ様相を異にする。これがまた里山ライフ。

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