先週13日に巣箱を1段外した。
一晩掛かって垂れ蜜を集め、長~い時間掛けて(・・・正確にいえば、ベタベタであるため長い時間がどうしても掛かってしまうのである)ろ過し、不純物を取り除いた。
そうしてやっと瓶詰めとなり、『玉川はちみつ』が形になった。
ミツバチ達がせっせと集めた蜜を、いわばいきなり強奪したということと、このような形で我々人間が楽しむ、ということの後ろめたさは多少はある。
今年のハチミツの糖度は平均80度。
馥郁たる蜜の香り。ネットリしているが口中ではさらりと溶け、花の香りが微かに広がる。味も濃く十分に満足できるものに出来上がった。
ビン詰めできた総量は、3200g。
ろ過に使ったペーパータオルや容器に残って取りきれなかった分や、こぼれた分などのロスも勘案すると、3500gはあったろう。
素晴らしい成果だ。
早々とご予約いただいていた方々にさっそくお分けした(今年から有償配布とした)。
他、心待ちにしている方も多いので、順次配ってゆくつもりだ。
ミツバチを飼うことの楽しみはたくさんあるが、副次的なものにこの採れたハチミツを親戚・知人へおすそ分けすることによってもたらされるコミュニケーションがある。
疎遠になりがちな親戚へ年に一回の手土産持参しての訪問、あるいはたまに会う親しい友人知人との話しのきっかけである。何もしないと切れてしまいかねないリレーションが、確かにつながるのである。
その際、ミツバチを飼いハチミツを採って愉しんでいる・・などと今のこの生活をあまりに自慢し過ぎると、『優雅で暢気なもんだ・・』と思われるので、あくまで控えめにではある。
瓶詰め出来なかったハチミツ(ゴミを取りきれなかったもの)は捨てるには惜しいので、ミツバチ達に返還することにした。
ペットボトルのキャップにハチミツを入れ、巣箱の入り口に置いた。
またたく間にハチが集まり嘗めつくした。やはり美味いらしい。
(身勝手だが)せめてもの贖罪のつもりである。
ミツバチ達の一心不乱に嘗める姿にすこしだけ心が救わた。
|
ペットボトルのキャップに入れたハチミツに群がるミツバチ |