まだまだ真っ白に霜が降りて凍てついた寒い朝が多い2月下旬。ビニールハウス内の薪ストーブを毎日焚いている。今日も大活躍だ。しばし暖をとり(・・沸かした湯でステッイクタイプのインスタントコーヒーを飲んでから)、気合を入れてから冷えた外気の中に出る。これがこのところのルーティン。やっと午前の仕事が始まる。
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薪ストーブで薪を燃やすには、薪が燃えるだけ十分に火力を上げる必要がある。火力を上げるにあたっては燃やすものの順番というものがある。いきなり薪に火をつけても燃えないのはご承知の通りだろう。一般的には、まず最初に紙類に着火し、次に小枝、やや太い小枝。十分に炎が上がったら薪、という順番だろうか。
我が家では紙類や小枝の類はほとんど使わず、「スギっ葉(=杉っ葉)」を大量にストーブ内に入れて、その上に「乾燥した竹を割ったもの(割り竹)」をこれまた大量に乗せて着火する。これらが勢いよく燃えて、火が十分に回ってから薪を投入している。この「スギっ葉」と「乾燥した割り竹」の組合せは、実に効率良くてすぐに火力が上がる。
スギの枯れた葉も、乾燥した竹も身近で容易に手に入る。これらを集める・燃やすことはスギ林や竹林の環境整備にもつながっているので一石二鳥だ。
竹林で斜めになって倒れている枯れ竹が多くあるのは荒れた竹林の特徴で、視覚的にも見苦しいし切なく悲しくなる。倒れたこれらの竹を引き出すだけでも受ける印象はぐっと良くなり、しかも燃料として役立つのだから素晴らしい。思わず作業に力が入る。
昭和40年代までは、多くの家では風呂も煮炊きも、熱源は薪だったはずだ。カマドで火を起こすのにも「スギっ葉」は必需品だったろう。里山の杉林は屋敷の防風林も兼ねた燃料の供給場所でもあったのだった。(いまの快適で便利な世の中と比べれば、当時は不便だし貧しい時代ではあったのだろうが)豊かで無駄のない循環型の生活サイクルである。いまの50代以上の人はおそらくカマド炊きの経験はきっとあるに違いないから、この「スギっ葉」という言葉もきっとノスタルジーを誘うことであろう。
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スギ林の中に入り、「スギっ葉」を拾い集めてきた。
この作業はしばらく晴天が続いて落ちている杉の葉が十分に乾燥しているときに行う必要がある。今日も10分ほどで段ボール箱二箱分を集めた。これで2週間分ほどの少量だろうか。
身も心も温まる『スギっ葉』拾いである。
スギっ葉 |
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