2019年8月22日木曜日

「古代ハス」切り花の販売を探る(その1)

8月もあとわずかになった。長い期間にわたって道行く人の目を楽しませてくれた古代ハスも、彩りの時期としてはそろそろ最終段階に入った。今年は昨年にも増して蕾・花の数が多かった(のと、映えする手書き看板・柵を設置した)ため、だいぶ口の端に上ったようだ。
蕾が僅かだがまだ出てきているためあと少しのあいだ花を見られる。
ほとんどが花托になった古代ハス 8/21撮影
稲穂が色づき始め垂れてきた
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先日、ある年配の女性が我が家を尋ねてこられた。生け花をされているとのことで、ハスの葉・花を分けていただけないかとのことである。
たまに同様の趣旨で訪ねてくる人がいるが、あまりに礼を欠く場合が多くお断りしている(挨拶なし、名乗らず、一方的に要求だけする・・など)。だがこの女性のように社会人としてのマナーを心得て、礼を重んじ丁寧にごあいさつにみえられる方もいる。このような方に対しては、めっぽう親切な我が身である。快諾である。
蕾・花(今日開いて閉じた状態のもの)、開いた葉っぱ(大・中・小)、巻きの葉っぱ、緑の花托、を良く吟味し自ら切り取ってお持ち帰りになった。
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我が家の田んぼの古代ハスを通りがかりに目にして、ずっと気になっていたとのことだ。花托が出来たころを見計らってお願いにいらしたらしい。
高い精神文化の代表のような生け花。自慢なのだがその方面の素養・教養と美意識を持ち合わせぬ小生である。なので伺った話は知らぬことばかりでなんとも新鮮で興味深かった。
お話では、これら(葉・蕾・花托)が揃うのは時期的に限られること(まさに今だ!)、ハスは葉と花には特別な水揚げ作業が必要であること、特別足が早い(水揚げ能力が極端に弱く葉が萎れる・花弁が剥離する・色が悪くなる)素材であること、したがって高価なこと、などからなかなか手に入れることができない生け花素材ということだった。だからこそであろう、一度は生けてみたい花、なのだそうだ。お気持ちに沿えたことが嬉しい。

ネットで調べてみるとハスの切り花を販売している業者は、数は少ないもののあることはある。お値段もそれなりにする「高級生花」である。なかなか手を出せないのも理解できる。かたやこうやって田んぼで皆に鑑賞してもらって散るだけのハスがある。しかも大量にだ。まもなく始まる稲刈りでは否応なく刈り取られて捨てられる運命。厄介者扱いだ。
少ないのかもしれぬが確実にある潜在的需要に現実的供給が対応出来ていないミスマッチが生じている。
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その日以来、生け花をなさる方が諦めている「ハスの生け花」をなんとかもっと気軽にできるように、ここのハス素材を供給できないものだろうかとずっと考えている。リーズナブルな値段、しかも生きの良い状態で、宅配便でお届けできないものかと。咲いている現場から切り取り、届けするまで最大2日間。この間の鮮度保持が課題である。技術的な課題もさることながら手間がかかり過ぎてもダメだ。
こんな古代ハスの蕾と葉を、必要とする方に届けたいのだが
(8/11撮影)
いろいろ技術的課題を解決するために実物を使いテストするには、花が咲いている今の時期しかない。難しい課題であるだけに知的好奇心・探求心が頭をもたげてきたではないか。というわけで、さっそく調査と研究を始めた単純な小生である。
(長くなるのでいったんここまで。続きはその2で)

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