2015年2月7日土曜日

常陸大宮のアメダスを見てきた

気温など気象観測データは気象庁の『アメダス』というシステムによって計測されていることは皆が知っている。
そして、常陸大宮市に住む人の多くは、『常陸大宮』として発表されるアメダスの場所が旧大宮町市街地から遠く離れた緒川地区の『上小瀬』であることだけは不思議と知っている。
ではあるが、具体的にどこなのかは知らない人がほとんどだ(と思う)。現実的には、みなさん設置位置などはまったく興味がないのだろうとは思う。
               
いつもの癖でアメダスの場所を探した。
おおかた調べはついていたので、その場所を訪ねてみた。
具体的な場所は記せないが、茨城県が管理する某施設敷地の片隅に設置されている。間違いない。シンプルな設備で、間違っても昔の百葉箱などのイメージではない。
場所は南側と東側が急斜面となっている高台の突端(南東角)。見晴らし・日当りは非常に良いロケーションだ。
だが地形的に、ここ上小瀬のアメダスの設備は一般の人が容易にそばまで近寄ることはできない。県の敷地管理者に正式に許可を得ればフェンスまで行けるだろうが、そこまでする人はいまい。
東側の斜面下からアメダス観測機器を望む。
この土手の上は茨城県が管理する某施設のグランドである。









あたかも高部の山城を攻める雑兵・足軽の如く、下の道路から急斜面を登って行くこともできるとは思うが、敷地内への不法侵入となり法的にもマナー的にも問題がある。なので東側の斜面下道路から見上げるのが精いっぱいだが、観測機器は確認可能である。
中央の柱の上部に風向・風速計、その下の逆三角形部分に日照計。
下のほうで筒状のものが右に出ているのが温度計。
左の柱の筐体部分がデータの処理と通信を行っているボックス。
右の柱は電柱である。
雨量計は地面に設置されているので見えない。
上小瀬に設置されているアメダスの種類は、『有線ロボット気象計』 というものであり、降水量、気温、風向、風速、日照時間の5項目を10分毎に自動計測している(気象庁HPによる)。そして我々はこのような形で参照できる(⇒アメダスデータ常陸大宮)

他所設置のアメダスの例からすれば、フェンス内ボックスには『小瀬地域気象観測所』と書かれたプレートが掲げられているはずだ。
(暇と)興味ある方はこの土手下を訪ねてみたら良いだろう。
繰り返すが、茨城県が管理する施設の南東の隅で勝手な立ち入りは不可である。
土手に覆いかぶせてあるブルーシートが目印(GoogleMap航空写真でも確認可能かもしれない)だろう。
あまり通行もない場所で、車一台が通行するのが精いっぱいの細い道。車も止める場所もない。くれぐれも不審者と思われぬよう注意されたい。
               
合併後の常陸大宮市は人口分布的には旧大宮町市街地に半数が集まっている。
なぜアメダス設置が『上小瀬なんだ?』という素朴な疑問は市民の多くが持っていると思う。
・・・・・ただ、これとてどうでもよいことなのかもしれない。
人口密度などは気象観測にとってあまり意味はないはずで、平面的な常陸大宮市の中心は小瀬あたりだろうから、これでよいのである。できるだけ平均的に観測ポイントを配置することの方が重要なのだろう。
ちなみに隣の常陸太田市のアメダスは2か所ある。
実際の設置場所には行ったことはないが、一つは市の北端で福島との県境にある徳田町(旧里美村。花立山や県営里美牧場の近くだ)であり、もう一つは南端で中野町(旧金砂郷村。郡戸小学校があるあたり)とのことだ。
どちらも一番人口密度の高い旧常陸太田市街地からはだいぶ離れている。もしかしたら常陸太田市民の多くもまた常陸大宮と同じような感じを抱いているのかもしれない。

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