2012年3月13日火曜日

春の田 〜 カエルの卵

すっかり春の日差しが降り注ぐ里山の田んぼである。
田んぼには僅かな水溜まりがあって、そこは程よく暖まった温水となっている。

この時期、よく目を凝らして水溜まりをみると、そこかしこに夥しい数の卵の塊を目にすることができる。
卵の中心部では黒い部分がだいぶ大きくなっている。
オタマジャクシとして殻を破る日がそう遠くないことがわかる。

          

農薬もほとんど使用していない田んぼである。
この田んぼの上流には人家がなく、生活雑水は一切流入していない。
直接田に降る雨と、周囲の山からゆっくりゆっくり滲み出てくる水が全てである。
数多い生き物が棲息できる環境が整っている。
そして周囲を小高い山に囲まれた静かな田んぼである。
小動物・昆虫にとっては願っても無い環境なのだろうと思う。
唯一の天敵は鳥だろうか。
そういえば、シラサギやアオサギが舞い降りてこれらをエサとして啄んでいる姿をしばしば目にするようになった。

これらの小さな生き物が数多く生息する環境は、きっと人間にとっても良いものであるに違いない。
だからであろう、この田んぼで栽培し天日干しで乾燥させたコシヒカリは、やはり美味い。

深さ数センチの水たまりは実に温かい
きっと天国なのだろう
細胞分裂はかなり進んでいる
黒い粒が大きくなっている 
一面にカエルの卵

1 件のコメント:

  1. いい生態環境ですね、農薬を使ってないでしょう。

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