2016年4月6日水曜日

プラムの花とミツバチ

プラムの花が満開だ。

真っ白い小さな花が小枝の先まで、樹全体にびっしりと付いている。
ミツバチたちにとっては、春に咲く花のなかでトップクラスのお気に入り花だ。

今日のような晴れた日の陽気だと、樹全体にミツバチたちが乱舞する。
樹下に立つと羽音の多さに驚く。次のYoutubeをご覧いただくと良くわかると思う。
毎日毎日これだけのハチたちが活動しているのだから、受粉は確実に進むはず。
今年のプラムは(去年は木が休眠し収穫ゼロだったので)きっと豊作だろう。
枝が見えないくらい固まって咲くプラムの花
ミツバチにとってはまさに天国
youtube動画その1  プラムの受粉1
youtube動画その2  プラムの受粉2

里山の4月は桃源郷。

はちみつの結晶化

『玉川里山はちみつ』は結晶しやすいはちみつである。
結晶が進んで白く固まったはちみつ
採集して瓶詰した時の琥珀色からすると別物に見える。
とろっとしていたものが、瓶を傾けても流れないくらいのクリーム状に固まるうえ、舌触りもザラザラになる。
傾けても動かない
品質的に全く問題なく味も変わらないのだが、見た目においてやや難があるように思う。
はちみつは液体状イメージしかないひとが大半だろうから、品質が変わって食べられなくなったのではと思うのも無理からぬことだ。
ハチミツ大手の会社もこのような消費者心理が心配なようで、HPで丁寧に説明するなど腐心している。
山田養蜂場
サクラ印ハチミツ
日本蜂蜜株式会社

はちみつが結晶しやすい条件は
①ブドウ糖が果糖よりも多い場合
②花粉が多い場合
③外気温が15℃以下になった場合   などがあるようだ。
つまりは『玉川里山はちみつ』のような混ぜ物もない本物の百花蜜では当たり前に起ってしまう現象で、ある意味で本物の証といえる。
(→ ただ必ずしも逆は真ではない。本物であっても結晶しない・しにくいはちみつは存在する)
                                          
これを再びあのトロ~っとした状態に戻す方法がある。生のはちみつ成分が壊されない温度(50℃)以下で温めれば良い。くれぐれも高温過ぎないように。
簡易な方法はふたつ。ひとつは、湯煎して温める方法。もうひとつは使い捨てカイロを巻きつけて温める方法。

まずは湯煎。手元のはちみつの瓶が結晶したので湯煎してみた。
瓶の蓋を少し開け、ビニール袋に入れて50℃~60℃のお湯に漬ける。約30分放置しておくとで元の状態に戻る。(とはいえ、少しの結晶は残る)
鍋に50℃~60℃の湯を沸かす
指を入れて、かなり熱めの湯だと感じる程度の温度
30分経過した状態
ほぼ元通りだ
ビニールに入れて湯煎・・と記したのは、『玉川里山はちみつ』のラベルはインクジェットプリンターで印刷した普通紙であるので濡れると滲んでしまうからだ。
注意したつもりだが袋から出す時に濡れてしまった
                                          
もう一つの使い捨てカイロを使う方法。
瓶をタオルで一重に巻いて、その周りに使い捨てカイロを巻く(粘着部分がある場合には粘着部分を瓶側にする。空気に接する部分が多くないと温度が上がらない)。瓶の周囲をカイロで包む感じだ。その上に再びタオルを巻きつけたのち、毛布にくるんで放置する(カイロの持続時間いっぱい)。
カイロはたいていの場合最高でも70℃くらいまでしか熱くならないのでタオルを挟めば丁度良い温度でじっくりと溶かせられる。

自然現象は不思議で面白い。

2016年4月5日火曜日

金スマひとり農業 喫茶ハレルヤの場所へ行ってみた

先日(3/18)放送のTBS金スマ・ひとり農業で紹介された渡辺氏の『喫茶ハレルヤ』に行ってみた。

番組内でも知らされていたが、ひとり農業の合間を縫って店を開く不定期営業とのこと。
似たような環境で似たようなことをしているので、この辺りの農作業の繁閑はだいたい感覚的にわかる。
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4月の上旬であればまだ田んぼの本格的な作業はなく、田起こしする程度。下旬から5月連休になるといっぺんに忙しくなる(代掻き→田植え)。毎年、渡辺氏の田んぼは田植えが付近に遅れることひと月あまりであることを考慮しても、4月末以降は多忙になるはずだ。であればそれまでの間の今頃は店を開いて(お客様を一時間も待たせぬよう、マスター兼ウェイターとしてのスムーズな動き方を練習して)いるかもしれない。
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という推論に基づいて、御前山方面に出かけたついでに立ち寄ってみた。

が、やはり営業していなかった(美容室も同じく営業なし)。あるいは午後の遅く(3時半過ぎ)に行ったのがいけなかったかもしれない。何かしらのお知らせ(営業日についての情報)があるかと思い、近寄ってみたが張り紙などは一切なかった。
ミーハーではあるが話題性の高い喫茶店であるし、コーヒーの一杯でも頂いてみようと思ったのだが残念であった。写真だけとって現地を後にした。

いつ営業するのかは地元でも分からぬのではないかと思う。
気まぐれな営業日を調べる術はないようだ。あるいはどこかに公知されているのを小生が探せないだけなのかもしれぬ。やはりここの一杯のコーヒーは希少価値があるようだ。

※日曜日は来店者が見込めると渡辺氏が考えれば、4月中の日曜日は狙い目かもしれない。
 番組でも正式に発表されたので、ハレルヤの場所をお知らせしたい。
 場所はここ。すでにGoogleMapには『一人農業 店』と出ている。 
ハレルヤはお休み

2016年4月3日日曜日

蜜ろう(蝋)+誘引液つくり

当地でのニホンミツバチの分蜂は例年であれば4月中旬から(去年の我が家の巣箱は初回が4/18)。あと半月と迫って来た。
待ち箱と巣箱の設置はすべて終えている。残るやるべ作業は4月10日頃から『分蜂誘引剤』を巣箱に取り付けることと、改めて巣箱にミツバチが好む臭い付けを行うことだけだ。
ミツバチが好む花で知られる『キンリョウヘン』は、残念ながら今年も開花がなさそうだ。なので今年も『分蜂誘引剤』を購入した。

臭い付けは、臭いの素となる『蜜蝋』を作る必要があるので少々手間がかかる。一連の作業は、独特の強い臭いと煮汁や蝋の飛び跳ねがあるので毎年屋外で行っている。この作業を先日行った。
原料は、昨年のはちみつ採集の際に出た搾りかす(巣くず)。巣くずを煮て蝋を溶かし出し布で越したあと固める。この作業でできる煮汁が、これまた巣の臭いがプンプンであり良い誘引液になる。ミツバチにはまったく無駄がない。
鍋一杯貯まった巣くず
水を入れて煮込む
ドロドロの煮た汁を布で濾して一晩置くと、表面に蝋が固まり蜜このような蝋ができる。
この蜜蝋は巣箱の内側や入り口付近にたっぷりと擦り付ける。
この蝋の形になってもミツバチの巣の臭いがたいそう強い。
表面に固まった蜜蝋を取り除いたあとの黒い液体が誘引液
ペットボトルに小分けする。
ミツバチの巣の強い臭いがするこの誘引液を、
巣箱本体と周辺にスプレー噴射してミツバチをおびき寄せるわけだ。
こうやって作る蜜蝋は、もっと手間をかけて不純物を取り除けばきれいなロウソクにもワックスにもクリームにもなる。今回は単に巣箱に塗り付けるのものなのでゴミの混入も気にしない。(下の写真は去年作った蜜蝋)
昨年作った蜜蝋、丁寧に2回濾過するとここまできれいになる。
滑らかだしいい香りだ。
                                           
もっと多くの巣くずが取れるようになれば(=もっとたくさんの群れを飼い、はちみつがたくさん採れるようになれば)、蜜蝋は多くの方に供給できる。アロマテラピーになる素晴らしい天然素材である。産地・製法の明らかな安心素材につき、望まれる方があるに違いない。
加えて蜜蝋でロウソクやキャンドルを作って楽しめる機会を皆様とを持てたらいい、と頭にはある。その暁には、ロハス(LOHAS)な生活を楽しみたい方、ぜひご参加ください。

2016年4月1日金曜日

玉川里山はちみつ チラシ・リニューアル

このたび『玉川里山はちみつ』のチラシをリニューアルした。当はちみつのブランディングを担当してくれているデザイナーの方が、写真とレイアウトを可愛らしく変更してくれた。表は画像とレイアウトを一新。裏面は画像が額に入ったり余白にハチが飛んだりしている。加えて今回は印刷を専門業者に依頼してくれているので本格的なものになっている。
まもなく、はちみつを置いてくださっているケーキ屋さんやカフェなどにお配りする。


2016年3月30日水曜日

ヤマドジョウの卵

谷津の奥の奥に、山から染み出てくるわずかな水が溜まる湿地がある。深さは無いが常に一定の水量は保たれている(→つまりジメジメしている)。大きな流れになることが無い水溜まりだ。場所が場所だけに、落ち葉が底にたくさん沈んでいる。人も滅多に入らないため、静寂で清らかな環境といえる。
この湿地に我々がヤマドジョウと呼んできた生き物が生息している。正式にはトウキョウサンショウウオと云うらしいが。

今の時期に、水中に卵のうに包まれた卵を確認できる。
一般的なカエルの卵のようなひも状ではなく、連なったウィンナーソーセージのような形で、三日月形に曲がっている。太さは太い部分で親指ほど。

親の姿を見かけることはほとんどないが、卵だけは毎年この水たまりを含めた数カ所で確認できる。我が家近くの谷津には昔からいて珍しくはないのだが、他の谷津に生息しているのかどうかは分からない。

皮肉なことだが、谷津田の耕作放棄の田んぼが増え、周囲の山も荒れ放題となることで(→表現を変えれば、かつての手入れが行き届いた里山が荒廃することで)、このような絶滅危惧種にとっては住みよい環境が増えている。ちょっとしたビオトープができつつある。

2016年3月27日日曜日

ポポーの芽

毎年、たくさんの実を付け、その特徴ある味覚を多くの方々に楽しんでいただいているポポー。
夏にはホオノキのような、20cmもあるような大きな葉っぱを付ける樹だが、その葉芽は驚くほど小さくカワイイ。ほんの5㎜~10㎜程度。チョコレート粉末をまぶした小さなお菓子のよう。表面は小さな毛でポワポワしている。
ポポーの芽
この茶色の皮が破れて葉っぱが出てくるのだが、遅い霜に当たるといっぺんに新葉はダメになる。
たぶんそうなるとその年の収穫にも影響があるのではないかとおもう。
さて、今年のポポーはどうだろうか。

東京ではソメイヨシノが開花したそうだが、当地ではまだ先だ。ソメイヨシノより少しだけ早く咲き、ピンクが濃い『陽光桜』がやっと蕾が膨らんで色が見えてきた。開花はあと数日先になるのだろう。
陽光桜
あと半月もすればこの辺りはいっぺんに色とりどりの花畑になる。