今や刈払機、いわゆる草刈り機と呼んでいる機械は田舎住みの人たちにとって必需品となっている感がある。少しの雑草の除去は鎌を使って出来るであろうけれども、やはり田や畑の周囲などまとまった広さの草の刈り取りは動力処理する他はない。それも日常的に作業があるとなればなおさらだ。
草を切断する刈払機の刃の部分は、いろいろなタイプが揃っている。主流はチップソーと呼ばれる金属製円形ノコギリ刃だ。大抵の草を刈り取れるオールマイティのものだが石に当たると刃が欠けるし、普通に使っていても刃の摩耗も激しい。なので切れ味が悪くなると交換を要する。
ナイロン製ワイヤーというのもある。比較的柔らかな草の刈り取りに向いている。これは石に当たっても気にならないためそのストレスは少ないが、破断された草や巻き上げられる小石や土埃が酷く、安全のために作業者は重装備で臨まないといけない。硬い草、太くなった草は苦手であり処理が出来ない。
このように生えている雑草の状況や場所に合わせて刈払機を使い分けるのが常だ。
最近、新たなタイプの刃を入手して使い始めた。シュレッダーブレードと呼ばれる二枚刃の鉄の板だ。いわば鉄のナタが回転するような仕組みだ。Amazonで買ったオレゴン社製。
これは篠が密集した薮や、葛や藤、蔦が複雑に絡んで手に負えない場所を刈り進めるのに適している。カオス状の鬱陶しい薮を粉砕して、見事に切り拓いて行くのだから気持ち良い。なかなかの優れものだ。you tube → シュレッダーブレードで藪を刈り込んでいる様子
チップソーだと根元部分を切断して切り倒すだけなので、篠や笹が長いまま横たわる。だがこの二枚刃は上から振り下ろすのが主たる動きであるので、これらをバラバラに粉砕しながら刈り進む。足場に邪魔なものがあまり残らないうえ、チップソーでは蔦や葛がヘッド部分に絡まって作業が中断することも多いが、これは全くてよいほどない。絡みつく前に粉砕されてしまうのだ。
これはどちらかといえば草刈りというよりも「開墾」に適したものだろう。耕作放棄した田畑にセイタカアワダチソウなど硬い幹の草が密集した場所や、葛が激しく絡まった薮など、簡単に手を入れられなかった場所こそが威力の発揮場所だ。優れたパフォーマンスに驚きの連続だ。
葛の花が咲き出した |
この二枚場、出番はまだまだありそうだ。
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