民家の庭先や山裾に植えられている梅の木の花が、いま満開になっている。朝には氷点下にもなる寒い日がまだまだある3月上旬。これといって華やかな色のない山里の、そこここにひっそりと静かに咲いている。寒さのピークを過ぎ、待ちわびた春の先遣隊のようなものだ。
清楚で凛とした姿の、しかもあまり強く自己主張をしていないところが気に入っている。特に大きな樹木の枝全体にピンクの花をつけている紅梅があると、しばし見入ってしまう。真に美しいと感じる。
この百花に先駆けて花を付ける梅は、梅以外に花らしい花がないこの時期にミツバチたちにとってはとても貴重なものだ。梅の花は樹にたくさんついているのでミツバチたちの姿はなかなか目視できないが、巣箱に帰ってくるミツバチの脚に大きな花粉の球をつけているところを見ると間違いなく訪花しているようだ。暖かい日中にはせわしなく巣箱を出入りしている。
一方、花としては認識されにくいのだがネコヤナギも花の時期を迎えている。あの猫の尾にも似たフサフサ部分の花穂に花粉がついている。こちらは蜜というよりも花粉を集めるためにミツバチたちが訪花する。
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赤芽ネコヤナギに訪花するミツバチ |
急に慌しくなってきたミツバチたちの動き。来月の分蜂に向けて女王蜂はそろそろ産卵の準備に入っていくのであろう。ミツバチの個体数が急激に増える前の諸準備がいまの作業だ。
この勢いづいてきたミツバチたちの姿を眺めるのが、毎日至福の時間になっている。今年もまもなく捕獲シーズンが始まる。
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