いままさに青梅の季節である。
だが、我が家の梅の木は今年は実を付けていない。つまり全くの不作・外れの年だ。近くのどのお宅でもたくさん採れたという話はトンと聞かないので我が家だけではなく付近一帯がダメらしい。上の写真は市内南部の親戚宅の梅の実だが、これでも例年の半分以下らしい。
今年は青梅のはちみつ漬けを作る計画を立てていたので、アテが完全に外れた。
自家産の梅にこだわって作りたかったのだが、作れる時期は今しかないので前述の親戚に頼んで梅の実を少し分けてもらい、『青梅のハチミツ漬け』を作ってみることにした。
使用したのは青梅2kg、自家産ニホンミツバチ百花蜜3kgである。
参考レシピはこれ→青梅のハチミツ漬け
昨年採れたはちみつの残りを使い切る為に試作の運びとなった。すべての素材は生産場所がはっきりしていて、自ら収穫した産品。そして自らが手間を掛けて作り上げる。その製作工程も楽しみつつ、出来たものを自ら味わい楽しむ。なんと幸せなこの一連の時間だろう。
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梅のクエン酸やらなんやらのエキスが、はちみつに溶け込み出来上がるシロップは爽やかな梅の風味がして、いかにも美味しく健康に良さそう(な感じがするではないか)。味と香りが容易に想像出来る。
梅の実入りで来年商品化できないものかと頭の中ではグルグルと思案中だ。
梅酒はアルコール(焼酎)を使うが、はちみつ漬けでは一切アルコールを使っていない。このはちみつ漬け梅果実とシロップは子供やアルコールがダメな人にも楽しんでもらえる。
参考にした上記のHPに紹介されているのだが、出来上がったシロップはミルクに入れると、ミルクが凝固して「飲むヨーグルト」状になるというではないか。炭酸で割って飲んでもよし。梅の実(果肉)を食してもよし。たいそう美味いらしい。
漬け込んで二か月もしたら梅が萎んで出来上がりだそうだ。
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自ら作り自ら食し自ら楽しむ。マガイモノではない安全なものを口にし身も心も健康になる。なかなかまねできない贅沢な暮らしだろうと思う。農家の特権である。
なんでもスーパーで買って手に入れられる都市部の生活は一見豊かなようであるが、ただ消費するだけで少しも(食糧をと言う意味で)生産的ではないし、いざというときには当たり前の生活が維持できない極めて偏った脆弱な豊かさだと思う。それに比べて、無から有を作り出しているということ、食料を自ら生産できているということ、これは何にも増して強いタフな生活である。第一次産業の強みだ。
加えて、デジタルが幅を利かせ人間をも支配しつつある社会とは縁遠いこの超アナログでナチュラルな農的ライフ。SNSに疲弊する頭・精神もここでは縁がない。
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