2020年8月11日火曜日

蜂だって暑い

 立秋を過ぎたので「残暑」と言うのだろうが、いやはや、とにかく暑い。外の日陰にある柱の寒暖計は36℃を示していた。

当たり前だが、ミツバチたちの棲家は木製の四角い巣箱である。出入り口は狭く出来ている。ほぼ密室である。その上、箱の中には4〜5千匹、元気な群れだと1万匹ほどのミツバチがいる密集状態だ。われわれからするとかなりの過酷な環境に思える。

巣箱に直射日光が当たらないように配慮しているとはいえ、大気温がかように熱いのだから巣箱の中だって相当暑いはずだ。湿度も高い。いくら野生の昆虫であっても、暑いものは暑いだろう。

生存のための野生の本能なのだろう、ニホンミツバチは巣箱入り口に並んで、(これが二ホンミツバチの特徴なのだが)お尻を巣箱側にして羽を動かして巣箱の中に風を送り込んでいる。外気を取り入れて換気をしているのである。なんとも健気な姿である。


しかし彼らがこの努力を続けてもダメなことも当然にある。すると「もはやここは営巣に不適格」と判断して「逃去」となる。暑い最中ではあるが、気が気でないので巣箱点検、確認に余念が無い。

2020年8月9日日曜日

ブルーベリーが熟しています

梅雨明けしたとたんに猛暑日が続いている。これまで日照不足で熟すのが遅れていたブルーベリーが、ここ一週間で一気に熟し始まった。

この美味しい味の実を野鳥たちが見過ごすはずはなく、毎日ピーピー騒ぎながら実を啄んでいる。もう追い払っても無駄なので諦めている。われわれ人間も収穫作業に余念がないのだが、なかなかそう採りきれるものではない。もはや鳥への施しということで納得するしかない。

御承知の通り、ブルーベリーというのは房状に実が付くもののバラバラに熟す。そのため一粒ずつ熟した濃紺の実を手で収穫する。なのでたいそう手間がかかるのが難点だ。しばしば熟していない緑色の実まで取れてしまうため、あとで選り分ける作業が必要となる。ブドウのように熟したとなれば房ごと取れればどれだけ効率的かと思う。

今日も5キロ程収穫した。これらは選別作業の後に1キログラムごとに袋詰めして冷凍保存する(このためにと言って良いが、大型冷凍庫を一昨年購入した)。こうしておけば、後日ジャムにするもよし、マフィンに入れて焼いてもよし。如何様にもなる。今後のちみつの収穫量次第だが、この冷凍ブルーベリーを使って大人気の「ブルーベリーコンフィチュール」を製造販売する予定でいる。

だが、せっかくの旬の実りである。収穫しながら生のまま口に放り込んでモグモグして夏の味覚をしっかりと堪能もしている。ささやかだが贅沢な生活ではないかしらん。

かような何もない田舎ではあるが、食べものを自給できる豊かさが当たり前にある。多少の世の中の混乱があっても確実に生き延びられる自信がある。それに(会社勤めのような会社の規則や先例やら、上司の指示などがなく)自分の思う通りにやれる自由な生活である。と考えれば、一番タフであって、かつクリエイティブで、リッチな暮らしと思うが、如何に。

2020年7月31日金曜日

夏草や 兵ども・・・

いまわが田舎の国道では、至るところで側道の除草作業が行われている。

ある場所では蔓が絡まる鬱蒼とした繁みを刈り取り、またある場所では交通量が多い場所で行き交う車へ配慮しながら刈り払い機を操作している。
当然のことながら刈り取った雑草は集めて他所へ運び処理している。
言葉にすればこれだけのことだが、どれだけ大変なことか。。

気候が良い時ばかりではない。
ここのところのように、雨の降る中での作業もある。晴れて炎天下での作業もある。さらに、草むらの中に何が捨てられているか分からないことによるストレスも大きいはずだ。
空きビンがあると破損し飛び散ることもあるので一番怖い。

肉体的にも精神的にも辛い作業であるはずだ。
請負仕事とはいえ、どれだけの人がそのご苦労を理解し、感謝しているだろうか。

延々と続く道路わきの草叢。気が遠くなるに違いない。
かの作業員たちは黙々と機械を操り夏草を切り倒してゆく。他の作業員は熊手でかき集め、プレス式塵芥収集車(ゴミ収集車)に投入してゆく。別の作業員が周囲を箒でキレイに掃除する。
いずれも実に手際が良く、滞ることが無い。プロのつわもの(兵)の見事な仕事技だ。

彼らの作業があるからこそ、今日も気分よく安全な道路を車が走れるし、歩行者は歩道を安心して歩ける。この瞬間にも、どこかで黙々と作業している彼らがいる。ただただ感謝、感謝。

   夏草や 兵どもに 刈り取られ

2020年7月27日月曜日

2020年度 初採蜜

今シーズン初めての採蜜をした。
今回の巣箱は、4月下旬に分蜂群の蜂球を強制捕獲したもの。
ラッキーなことに極めて元気な強群で、3か月で5段中央まで巣が伸びた。
巣箱一段が14センチだから、約50センチ強である。

蒸し暑く、時折り小雨が降る中、刺されないための完全防備姿での作業は汗だくである。
が、こうやって採蜜できる喜びは何ものにも替えがたい。


糖度計の値は82.1度。十分に濃い蜜だ。色もうっとりするくらいの琥珀色。
これから垂れ蜜を取り、150  メッシュ網で濾す作業に入る。
来週には瓶詰めが終り、店頭に並べてもらう予定だ。

余談だが、はちみつはいつも玉川郵便局からゆうパックを利用して皆様にお送りしている。今日の採蜜の帰り路、取り外したばかりの巣箱を局の皆さんにご覧いただいた。
滅多に見られるものではない蜜が詰まった巣と巣箱。
直接試食もしてもらった。
この地元でこのようなものが獲れることに、皆一様に驚く。
この鄙びた田舎も、捨てたものではないのである。

2020年7月25日土曜日

古代ハス看板設置

今年はなんとも寂しい古代ハスだが、ときおり写真撮影の方がお見えになる。
このような状態なので「古代ハス」の看板の設置をためらっていたのだが見学者のためにやはり設置することにした。
手前の池部分に密集して咲いていれば、と思いつつ今年は二カ所に看板を建て、草を刈り、簡易の柵を設置した。



少ないとは言え、田んぼの中のハスは元気で、これからも続々と花を付ける。
昨年問い合わせのあった、「生け花用ハス」の蕾や花、葉の販売を開始する予定だ。
①メールにて直接ご予約・当地ご来訪のうえで、現物を見ながらご希望のものを切り出す方式
②メールにてご希望の品をご注文いただき、当方で揃えて宅配(クール便)する方式

としたい。詳細は別途お知らせ予定。

2020年7月20日月曜日

向日葵

久しぶりの晴れ間が広がった。

満開のひまわりも輝いている。
何かと鬱陶しい昨今。
通勤、通学で玉川村駅を利用している人たちに、ささやかなエールを送っている。
クマバチたちは、花粉塗れになりながら生き生きと活動している。

黄色は、人に、昆虫に、元気を与えてくれる色。

2020年7月15日水曜日

今日の古代ハス

例年通り、先週から古代ハスが開花しだした。田んぼの中に広がった根から出た花が見事にピンクの花弁を広げている。


ではあるが、主たる蓮池(上の写真では右側の水たまり部分)には残念ながらまったく葉も花も無い。
まあ、数は少ないものの、こうやって花を愛でられるのであるから良しとしよう。
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自然を相手にしていて、なんでもかんでも思う通りに行かせるのは難しい。むしろ傲慢で不遜な考えだ。自然を都合よく利用して、それに合わせて生きてゆくしたたかさが無いと田舎暮らしは難しい。