雑草の中に色付いたホオズキを見つけて思わず刈払い機の手を停めた。深い緑色の中の鮮やかな朱。
溢れた種子から毎年生えているものだ。周りの雑草の勢いが優って陽当たりも決して良くないだろうが、しっかりと実をつけて時期がくると朱色を増す。刈り払わなくて良かった。また来年もここでひっそりと実を付けて欲しい。
何しにろ「4万6千日」の功徳に関わる有難い実なのだから。
=> 「4万6千日」 何それ?・・という方はこちら。
少し前になるが、ある方からバラの枝を2本貰った。某有名花屋に並べられていた真紅のバラとのことだ。もう花びらは付いていないが挿し木にしてみたらどうだ、とくれた。小生がこのような試しみを何より好きなことをよく知ってくれている。ありがたい。
田舎者なので有名大手フラワーショップと聞いただけで、華やいだ街角、おしゃれで粋なディスプレイの店舗、色とりどりの花々、そこで高級な花を買い求めるセレブリティを想像してしまい緊張する。悲しいかな、利用したことは無い。野に在って人の目に触れることもない野生の花ばかり見慣れたている我が身には別世界だ。だが、どのよような花でも人のココロに潤いを与えてくれる力は同じだ。
この枝は有名どころのフラワーショップで販売していたようなバラだから、さぞかし高級感あふれた色であり姿なのだろう。ちょっとした期待感にワクワクしてきた。
たぶんこんなふうに店頭に飾られていたのだろう |
あまた花はあるが、こんなにも人を魅了して止まない不思議な生花は他に無いだろう。
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枝を手にして、ここでいつもの(しょうもない)チャレンジ心が湧き上がった。真紅でうっとりするような花を咲かせて見やろうではないか。当初あれほど気合いが入った割にはさほど精魂込めて管理した訳ではないが、どうやらちゃんと発根して根付いてくれていたようだ。やや小振りで花弁は少々不揃い、虫食い葉っぱだが、色は正にイメージした通りの真紅。「寸分の隙も無い凛とした美形」とは言えないまでも「the rose」の風格を感じさせるに十分な姿だと、ひとり密かに感動した次第。
これって「バラが咲いた」(マイク真木)の世界である。たったひとつだが咲いたバラでパッとそこだけ明るくなった感じがするから不思議だ。
もっとたくさん増やしたいという欲が沸々と湧いてきている。自分で楽しむ分には問題無かろう。やりかた次第では真紅のバラが咲く魅惑のThe rose gardenも夢ではではない。ここ数年は古代ハスの咲き方が疎で不揃いだったり斑らだったりで今ひとつだった。
だが今年は蓮池全体に葉が茂りツボミもいい感じに出ている。朝の早い時間は花弁が一斉に開き咲き揃うのでなかなか壮観だ。
訪れる方のため定期的に周囲を草刈りして環境整備と景観の維持に努めている。畦道にも葉とツボミが付いた芽がたくさん生えてくるためこれらを刈り取ることになる。
生け花においてはハスは夏を代表する素材だと聞いたことがある。切り取った側から萎れてくるハス。水揚げ処理するとしても生けるまて「時間勝負」の繊細な植物。
かようにいたずらに刈り取っているのがもったいないと何時も思う。お申し出あれば提供できるのだが。珍しい季節の生け花素材を使ってみたい方もおられるはすだ。足が早い素材であるが故の需給のミスマッチ。
などと思いながら次から次へと咲くハスを眺めている。