いよいよ新蕎麦シーズン到来。きっと待ち兼ねた御仁も多いことだろう。
かく言う小生も、隣り町・常陸太田市金砂郷の赤土にある蕎麦屋でさっそく味わってきた。駐車場には県外ナンバーも多数あり、予想以上に混雑だ。新蕎麦が斯様な山奥まで人を呼び寄せ、魅了してやまないのであるから、「常陸秋そば」のチカラはすごい。
刈り取りを待つ常陸秋そば |
刈り取りしていないソバ畑もまだまだ多くある。茨城北部はこれからが本格的な新蕎麦シーズンになる。
蕎麦は一般的に耕作面積の割に実の収穫量は少ない。製粉は石臼を使い細心の注意を払いつつ時間をかけて丁寧に挽く必要がある。こうやって出来上がる蕎麦粉はごく僅かだ。
食するまでの工程は多岐にわたり、皆さんが思う以上に手間暇が掛かる蕎麦栽培だ。
「蕎麦は喉越しだ」とか「蕎麦は噛まずに飲み込むものだ」などと言って、よく味わう事なく胃袋に納めてしまうのは実にもったいない。
小生のおススメは、最初の一口目は蕎麦つゆに浸す前に一箸タグって口にして、最低でも50回は咀嚼すること。飲み込みたくなる気持ちをグッと堪えて何回も噛み続ける。するといかにも口中に穀物を食べているという実感が湧く。次第に蕎麦の甘さと鼻腔に抜ける蕎麦本来の香りが強まり、新蕎麦の醍醐味を堪能出来るのである。
この感覚を実感出来てやっと飲み込む。
至福のひとときである。せめて新蕎麦の時だけでもやってみて欲しい。新蕎麦の妙がわかるはずだ。それが栽培した農家や製粉業者、蕎麦の打ち手に対してのレスペクトだろうと思う。
蕎麦湯で割った蕎麦つゆを飲み干し、猪口底に残った蕎麦切れ端をワサビと共に割り箸で掬って口にする。これがマイルール。
(でも、あまり難しいことを言わず、好きなように食べる。周囲に対する最低限のマナーは守るのは必須だが、これが一番だ。決まったルール、作法など無い)
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