2023年8月23日水曜日

オミナエシ(女郎花)とオトコエシ(男郎花)

女郎花の淡い可憐な黄色い花が見られる季節になった。


この花の姿に女性(=女郎)をあてがった昔の人の感性にうなづける現代人も多かろう。

万葉集にあるこの花を読み込んだ句。

吾郷尓 今咲花乃 娘部四 不堪情 尚戀二家里

(我が里に 今咲く花の をみなへし 堪(あ)へぬ心に なほ恋ひにけり)

→私の里に咲いている女郎花(おみなえし)のような可憐なあの娘のことを、耐えられないほど恋しく思っています。(美しくなったあの娘のことが恋しいのです。)

狂わんばかりの恋心。。千年も前の男子の歌だがなんてカワイイんだろう。。

一方、オミナエシほど名は知れ渡ってはいとは思うのだが、男郎花という花がある。この年齢になるまで存在を知らなかった。
オミナ=女にたいしてそのまま男=オトコであり、オトコエシという。オミナエシは黄色だがオトコエシは白。色違いで姿かたちはよく似ているが茎はずっと太い。

気づいていないだけで普通に山に咲いている草花であった。
これも「ハナノナ」と言うスマホをかざすだけで花の名前を(判定精度・確度と共に)調べてくれるAIソフトのおかげだ。このような局面でAIは威力を如何なく発揮する。ありがたいし、すごい。使わない手はない。このアプリのおかげで花の名をだいぶ勉強出来ている。

2023年8月20日日曜日

クリムソンクローバの種を撒いた

来年春の蜜源多様化のために「クリムソンクローバ」の種を撒いてみた。

土地はたくさんあるとはいえ、初めての試しみの植物であり野菜など耕作用土地には撒けぬので、今回は山のゆるやかな傾斜地に種まきしてみた。先日、下草を刈り取った場所で、水郡線の列車からも県道からもよく見える場所だ。

肥沃とはいえ山の傾斜地。雑草に負けて思うように生育しないかも知れないし、土地が合わず全く芽が出ないかも知れない。逆に土地があっていてよく生えて見ごたえがあるかもしれない。未知数だが、まったく花が咲かないということはないだろう。景観としても鮮やかな赤で目立ってよろしい。それよりも流蜜の多い蜜源として貴重な花だ。ミツバチも喜ぶ。

一面に咲くとこんな感じ→ 雪印種苗・クリムソンクローバ・くれない

あれこれと来春の満開の風景を想像し、飛び交うミツバチたちの姿をイメージしながらの下草刈りや種まきは(確かに酷暑の中で大変なのだが)楽しい。

2023年8月10日木曜日

公開採蜜会 2023/08/09

台風の影響で強い雨が降ったり止んだりで気を揉んだが、9日に予定通り採蜜会を開いた。

今回は大子町から男女お二人がお見えになった。巣箱を切り離し開ける時分にはちょうど雨が降り止む絶妙なタイミングとなった。

今回は参加した女性の方(右)がお手伝いをしてくれた

今回の巣箱は昨年5月捕獲で無事越冬してくれた強群。今年4月に分蜂しているものの勢いは衰えず既に巣箱6段を埋め尽くすほどに巣が伸びてきていた。

最上段の切り離した巣箱は対角線に綺麗に蜜の溜まった巣板が並ぶ典型的な巣の断面だ。

自宅に戻って蜜を垂らす作業を開始。蓋を切るとトロリとした蜜が流れ出てくる。


参加のお二人にはこの巣蜜を食べてもらった。初めての体験で「花の香りがすごい」と驚きの表情。やはり採ったばかりの蜜は特別なようだ。

たくさんの人にこの感激を味わってもらいたいと思っている。次回はどんな驚きの表情に出会えるだろう。

2023年8月8日火曜日

人工的なモノが無い風景

青々とした田んぼと竹林。なだらかな山々も見える。
この竹林の向こう側は久慈川が流れている。市内で至るところで眼にできる眺めだ。
これは国道118号線の辰口付近から東側の眺めだ。

電柱・送電線・人家・舗装道路など人工的な工作物が一切視界に入らない風景。いい眺めだ。案外このような場所というのはなかなか無いように思う。
最近めっきりテレビではお目にかからなくなったが、時代劇の野外ロケはこのような場所が不可欠で、ここなどは最適だろうななどといつも思いながら車を走らせている。

常陸大宮市は公表されていないだけでドラマロケのひそかな人気地かもしれぬ。以前に放映されたNHK大河ドラマ「真田丸」では爆破や大規模な炎があるシーンがあるため、メインの館のセットは那珂川を望む土砂採掘場が選ばれている。おそらくこの他にも多くの撮影がひっそりとおこなわれているのだろう。茨城県は「いばらきフィルムコミッション」として積極的に茨城県を売り込んでくれている。東京から日帰りできるロケーションというのがコスト面で優位に立つ点だろうし、高い山・低い山・河川・変化にとんだ海岸・広い湖・近現代の歴史的な建築物、などなど、バリエーションに富んだロケ地が揃っている。かなりのニーズに応えらるはずだ。

来年の大河ドラマ「光る君へ」は平安時代の京都、紫式部の話しだとか。
とすれば、京の都の竹林の道を貴族(=紫式部)が乗った牛車が進むシーンなどはこのあたりがロケ地として最適ではあるまいか 。もしかしたらこっそりエキストラ募集もされていて、すでに撮影がなされていたりするのかもしれぬ。
(そうあって欲しいという、強すぎる地元愛故の妄想です) 



 

2023年8月6日日曜日

栗の老木、突風に倒れる

おそらくだが当地域では今年は今日8/6の日曜日が多くのところで「墓なぎ」の日である。多くの墓所で一斉に清掃活動が行われているはずだ。お盆の前に墓地利用者(大抵は同一姓の親類)が一堂に会し共用部分を中心として清掃するのがしきたり(サラリーマンが増えた以降は日曜日というのが慣習のようだ)となっている。

その日を前に、先日のゲリラ豪雨と強い風が当地を襲った際に墓所近くの栗の大木が倒れた。内部が虫にかなり蝕まれており、倒れるのは時間の問題であったが、それにしても太い樹がいきなり折れたのだからすごい風の威力だったようだ。


こともあろうにこの栗の大木が墓所に通じる小径を完全に塞いでしまった。お盆前のしかも墓なぎ直前のタイミング。全くもって余計な仕事ではあるが至急片付けせねばならなくなった。久しぶりに出番となったチェーンソーを駆使しての切断作業と、運搬機による太い幹部分の運搬・撤去まで一時間ほどで終了。炎天下の作業ではあったが順調にはかどった。

運搬機は力持ちだ
このような生木の大木も軽々と軽快に運んでくれる
省力化に貢献している

このようにして、樹木の世代交代・置き換わりが進んでゆく。今回処分したこの栗の木からは随分と長い期間(40~50年だろう)にわたって大粒で味の良い良質の栗を収穫してきた。多大な恩恵にあずかってきたこの木に感謝しつつ、根元部分を切断。最期を見届けた。

ここには新たな品種の栗の苗木を植えることにしよう。