2023年3月18日土曜日

nice things.

今日(3/18)は終日冷たい雨。
開き始めたサクラのツボミも小休止のようだ。
外での作業が出来ないので、薪ストーブを焚いて暖を取りながらビニールハウスに籠った。ビニールに雨粒の当たる音を聞きながらのんびりする時間は良い。

nice things.』という雑誌を最近知り買い求めたので、ページをめくった。


全国各地(主に田舎が多い)で活動する人達を紹介している雑誌だ。掲載されている方々は肩ひじ張らず、力むことなく自然体で生活されていて、皆さん魅力的な人達ばかりだ。他人からの評価などはともかくとして自らがココロの中にある大切なものを大事にして地域に溶け込み生活している。そのスタイルや価値観には共感する人は多いに違いない。

手にした65号は最新号ではないが、先日訪れたなんとも素敵なカフェレストランが紹介されているためバックナンバーを取り寄せした。

栃木県茂木にある『ドライブイン茂木』がそれだ。
なんとも不思議な空間だ。
食事・喫茶の『ひのくも』( 雨余花)、パン屋の『Serendip』、お菓子屋の『淡月』、小さな古本屋『ハトブックス』が入った建物。元は倉庫だった建物を改装したとのことだ。

ここ常陸大宮の田舎と全くと言っていいくらい同じ山畑の風景が広がり、ロケーション的には目新しい感じは無い。
なのだが、この『ひのくも』の設えや装飾が質素ながら隅々まで研ぎ澄まされた感性による配慮が行き届いていて、凛とした清々しさが感じられる。茶の湯で言う「侘び」や「寂び」に通じるものかもしれない。
食事のメニューも食材からこだわり、色彩感あるランチを提供している。器もさりげなくこだわっている。テーブル上の一輪挿しも店の雰囲気を引き立ている。
ここの素晴らしさがこの拙い文章力では十分に表現出来ないのでリンク先を参照して欲しい。

田舎は都会のように効率的だったりオシャレでは無い。『粗』だったり『野』だったりすることのほうが多い。ではあるがこの『nice things.』が教えている世界感は、田舎は決して『卑』な場所ではなく、人の生き方によりむしろ『雅』でさえある、と言うことだろう。
こんなふうに生きられるといいなと思う。

(なお、本日をもって薪ストーブは撤去し、ビニールハウスは育苗の場所となる。楽しかった薪ストーブ生活ともしばらくお別れである。ちょっと寂しい)


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