2023年3月22日水曜日

玉川里山 春うらら(1)

ソメイヨシノも開花。


我が家の標本木に5輪開花

一足早く開花した陽光桜は既に二分咲きになり、鮮やかなやや濃いピンクの花びらが青空に映えている。

黄色が眩しいレンギョウは日毎に開花が進み山肌を彩っている。

さあ、『玉川里山春うらら、始まる』。

2023年3月18日土曜日

nice things.

今日(3/18)は終日冷たい雨。
開き始めたサクラのツボミも小休止のようだ。
外での作業が出来ないので、薪ストーブを焚いて暖を取りながらビニールハウスに籠った。ビニールに雨粒の当たる音を聞きながらのんびりする時間は良い。

nice things.』という雑誌を最近知り買い求めたので、ページをめくった。


全国各地(主に田舎が多い)で活動する人達を紹介している雑誌だ。掲載されている方々は肩ひじ張らず、力むことなく自然体で生活されていて、皆さん魅力的な人達ばかりだ。他人からの評価などはともかくとして自らがココロの中にある大切なものを大事にして地域に溶け込み生活している。そのスタイルや価値観には共感する人は多いに違いない。

手にした65号は最新号ではないが、先日訪れたなんとも素敵なカフェレストランが紹介されているためバックナンバーを取り寄せした。

栃木県茂木にある『ドライブイン茂木』がそれだ。
なんとも不思議な空間だ。
食事・喫茶の『ひのくも』( 雨余花)、パン屋の『Serendip』、お菓子屋の『淡月』、小さな古本屋『ハトブックス』が入った建物。元は倉庫だった建物を改装したとのことだ。

ここ常陸大宮の田舎と全くと言っていいくらい同じ山畑の風景が広がり、ロケーション的には目新しい感じは無い。
なのだが、この『ひのくも』の設えや装飾が質素ながら隅々まで研ぎ澄まされた感性による配慮が行き届いていて、凛とした清々しさが感じられる。茶の湯で言う「侘び」や「寂び」に通じるものかもしれない。
食事のメニューも食材からこだわり、色彩感あるランチを提供している。器もさりげなくこだわっている。テーブル上の一輪挿しも店の雰囲気を引き立ている。
ここの素晴らしさがこの拙い文章力では十分に表現出来ないのでリンク先を参照して欲しい。

田舎は都会のように効率的だったりオシャレでは無い。『粗』だったり『野』だったりすることのほうが多い。ではあるがこの『nice things.』が教えている世界感は、田舎は決して『卑』な場所ではなく、人の生き方によりむしろ『雅』でさえある、と言うことだろう。
こんなふうに生きられるといいなと思う。

(なお、本日をもって薪ストーブは撤去し、ビニールハウスは育苗の場所となる。楽しかった薪ストーブ生活ともしばらくお別れである。ちょっと寂しい)


2023年3月13日月曜日

水郡線桜紀行


月刊誌「サライ」の最新4月号(←一部試し読み可能なリンクはこちら)は『花見列車の旅』と題した特集号だ。
全国各地のサクラを愛でられる6路線が紹介されていて、その中に我が『水郡線』がエントリーしている。
他の5路線は東北本線・京福電気鉄道・樽見鉄道・のと鉄道・嵯峨野観光鉄道。これらの多くは残念ながら行ったこと・乗ったこともない地方路線であるが、いずれもそれぞれ有名な観光地を有し、サクラの名所も多い(と推測)。いずれもフォトジェニックなサクラが紹介されている。

で、サライには水郡線のどこのサクラ、地域が紹介されているのだろうか。

実際のところ、水戸〜郡山間で季節を問わず見応え有る景色・水郡線の白眉は西金駅以北で福島南部にかけての部分であろう。特に矢祭山駅と磐城石川駅間の、狭隘な谷間を線路が走り久慈川がグッと迫っている一帯であることは皆が認めるところではないかしらん。
ことサクラに関しては、残念ながら茨城サイドには存在感あふれる単独樹や見事なサクラ並木は、線路の近くにはほとんど無い。強いてあげれば西金駅周辺のサクラ(ソメイヨシノ)くらいであろうか。
茨城北部から福島南部の里山には枝垂れ山桜の大木が多く存在していて、中には三春の滝桜に代表される全国区で名の通ったサクラもある。なんとなくだが福島県側は特に良く保存されていて数も多いように思う。茨城側はサクラに余り関心が無かったのか、あるいは愛でるほど生活に余裕がなかったのか、古木・大木は人家近くにはほとんど無く、あっても人里離れた山中の不便な場所にポツンとあるものが多いようだ。無論、昭和以降に公園として整備されたような場所はたくさんあるにしても、線路から眺めて素晴らしいまとまったサクラというところはほとんど無いように思う。

この沿線でサクラの見どころは、個人的には磐城石川駅近くのサクラがとても絵になる(下のポスターのように)素晴らしい景観ではないかと思う。
2015年4月の特別列車運行時のポスターにもなった

今回サライて紹介されたサクラがどんな場所かは、ぜひ冊子をご覧いただき確かめてほしい。
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こんなにも開花を待ち焦がれ、満開に浮かれ、散り際を惜しむという、日本人の心をざわつかせる花も無い。そしてひとを感動させる見事なサクラ並木や大木は一朝一夕に出現しえない。
玉川里山の地にサクラ苗木を植樹開始し出して12年になる。初年に植えたものは見事に枝を広げて堂々とした姿になった。そして満開時には訪れる人々の目を存分に楽しませてくれる存在となってくれた。

昨年一年間だけでも20本のサクラ苗木を追加植樹している。毎年増え続けこれで延べ本数は200本以上になるだろう(ではあるのだが、なにしろ一帯の敷地面積が広すぎるため、まだまだ疎らな感じがしてしまっているのが悔しい)。
確実に、年々賑やかな山になってきているのが嬉しい。
植えている側も、花を愛でる人たち側も楽しみがあるサクラの山だ。

幸いにこのサクラの山はJRの玉川村駅のすぐそば、というか駅が隣接している山だ。
いつの日かこの山一帯がメディアに取り上げられる日が来るかもしれない。

2023年3月12日日曜日

好奇心

東日本大震災から12年が経った。
(ここでは震災に関連する話題は割愛する)

まさにちょうどあの時期(2011/3)に「ニホンミツバチ」との出会いがあり、初めての巣箱を設置した。
以来飽く事なくハチを追いかけている。側から見るとその何かに取り憑かれたような姿は熱病にかかったように見えているはずだ。
上手く表現出来ないのだが、自身の好奇心にピタリと「はまった」のである。

われわれ世代は「正解」を出すことが目的の教育を受けてきた。教科書の記憶・暗記が何よりも重要だった。昨今の授業では答えを出すまでの思考プロセスも重視されて来ているようで望ましく思う。実社会ではいろいろ事が起こり、決して答えはひとつでは無いこと、あるいは答えなど無いこともしばしばある。大事なのは目の前の事象を観察して、より望ましい方向に試行するチカラだと思う。
小難しい表現を使えば、目の前の事象を帰納的に分析して、ある種の仮説を立てて、演繹的に実証したり応用する道を探る楽しさを知ると苦労も苦労と思わなくなるということだ。(・・いつもこんな事を念頭に置いている訳では無い。むしろ無心状態だ)
今年の菜の花の開花は早い
ミツバチたちも嬉しい

そう言う視点から見ると、モノ言わぬ「ニホンミツバチ」を飼育することは、自分で考えて試行し、答えを得ることの全てのステップが面白くてたまらない。まさに好奇心を満たすに足る趣味と言える。これが10年以上続けてきたパワーの源泉。
時に蜂たちに逃げられても、時に蜂に刺され顔面が腫れ上がっても、続けるモチベーションはこの好奇心である。

病んだような風態で、また野を歩き回る時期になった。既にココロは漫ろである。


2023年3月10日金曜日

春のメランコリー 花粉禍

花粉お見舞い申し上げます。
花粉の候、いかがお過ごしでしょうか。

人により症状の軽重はあるとしても、被害者の多さでは花粉症はすでに災害級ではあるまいか。まさに花粉禍であろう。
例年になく暖かいここ数日、春霞かと見まごうばかり空はうっすらと霞み、遠方の山々の稜線は白んで空との区別がよくわからなくなっている。
スギ林の間からは焚火の煙よろしく白くモヤモヤした花粉が激しく舞い上がっている。
山から煙が立ち上っているかのようだ
見ているだけで気持ち悪い

これだけ花粉が舞うのがもはや日常的になっている。
こうなると花粉症ではない人にとっても何かしらおかしな感じはするに違いない。
(幸いにも小生はいまだに花粉症の自覚は全く無くて、通常の日常生活を送れているので恵まれている。数少ない珍種・希少生物の部類に入るのかもしれない)

そんな小生だが、この花粉の多さにさすがに目に違和感を覚える。といってもかゆみは一切なくて、通常の砂埃に出くわしたのと同じ状態と言ったらいいだろうか。ああ埃っぽいな、で終わりである。目を細めて瞬きを何回かするだけでよく、涙もほとんど出てこない。
クルマのフロントガラスに積もりひっついた花粉を、濡らした布でゴシゴシふき取るときくらいしか、憂鬱感は感じない。
人との会話では、このようなことを話しすると嫌みになるので「お辛いですよね・大変ですよね」などと感情の共有に終始している。
こんなことを言っていても、いつかある日突然発症するかもしれぬ。
クワバラクワバラ・・・・・

酷い症状の方々は深刻であり、真剣に悩んでおられる。心より同情申し上げる。
はやく花粉禍の季節が過ぎますように。

2023年3月5日日曜日

巣箱清掃

サクラの開花予想日が今年はだいぶ早まっているようだ。彼岸過ぎには開花し月末には散り始めるかもしれない。

昭和39年の当地でのソメイヨシノの満開はたしか4月7日辺りであったはずだ。というのも、玉川小学校入学式あとに撮った校庭での集合記念写真には、満開のサクラの前に皆が並んでいる。(59年前)

着実にサクラ開花日は早まっているように思える。ということはだ、ニホンミツバチの分蜂時期も早まっているという事になる。4月に入るといつ分蜂群が来るか分からぬので、準備も早めに済ませておくに限る。

昨年に蜜を採った巣箱や逃去された巣箱を、都度すぐにキレイに清掃しないで、ほったらかしにしていたものが多数ある。いよいよ清掃作業をせねばならない時期となり、やっと重い腰を上げた。

BEFORE

AFTER

この作業はやり出すと早いのだが、後でまとめてなど考えていると結局このようなことになる。特に今年はチカラを抜いて自然体に徹しているから尚更だ。

あとひと月でまた今年のミツバチシーズンが始まる。さて、養蜂計画書に書いて出した10群は達成できるか。