谷津田に向かう山の斜面に、自生しているアケビの木があり、毎年実を付ける。
今年もたくさんの実が付いた。それらはいま、ちょうど熟して皮が割れて、一番アケビらしい姿になっている。これなどは、まれに見る大ぶりの実だ。
外のフワフワ部分(果皮)も厚く、中のゼリー状のもの(胎座)もたっぷり入っている。
ゼリー状のドロドロはほんのりと甘い素朴な味わいだが、種がやたらと多く、とても全部食べ切れるものではない。
哀しいかな、他にたくさんの糖度の高い秋の果実があるため、注目度は低くて、わざわざ取って食べようともしてこなかった存在ではある。
この里山は、季節の果実(今だと、栗や柿や胡桃、アケビも)が溢れる場所。
米をはじめとする食料が自給できて、このような自然の恵が当たり前に、かつふんだんに身近に存在しているということは、いざというときでも十分に生活できるという安心を担保してくれる。
何気ないことだが、つまりはこれが田舎生活の豊かさではないかと思う。
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