2020年7月31日金曜日

夏草や 兵ども・・・

いまわが田舎の国道では、至るところで側道の除草作業が行われている。

ある場所では蔓が絡まる鬱蒼とした繁みを刈り取り、またある場所では交通量が多い場所で行き交う車へ配慮しながら刈り払い機を操作している。
当然のことながら刈り取った雑草は集めて他所へ運び処理している。
言葉にすればこれだけのことだが、どれだけ大変なことか。。

気候が良い時ばかりではない。
ここのところのように、雨の降る中での作業もある。晴れて炎天下での作業もある。さらに、草むらの中に何が捨てられているか分からないことによるストレスも大きいはずだ。
空きビンがあると破損し飛び散ることもあるので一番怖い。

肉体的にも精神的にも辛い作業であるはずだ。
請負仕事とはいえ、どれだけの人がそのご苦労を理解し、感謝しているだろうか。

延々と続く道路わきの草叢。気が遠くなるに違いない。
かの作業員たちは黙々と機械を操り夏草を切り倒してゆく。他の作業員は熊手でかき集め、プレス式塵芥収集車(ゴミ収集車)に投入してゆく。別の作業員が周囲を箒でキレイに掃除する。
いずれも実に手際が良く、滞ることが無い。プロのつわもの(兵)の見事な仕事技だ。

彼らの作業があるからこそ、今日も気分よく安全な道路を車が走れるし、歩行者は歩道を安心して歩ける。この瞬間にも、どこかで黙々と作業している彼らがいる。ただただ感謝、感謝。

   夏草や 兵どもに 刈り取られ

2020年7月27日月曜日

2020年度 初採蜜

今シーズン初めての採蜜をした。
今回の巣箱は、4月下旬に分蜂群の蜂球を強制捕獲したもの。
ラッキーなことに極めて元気な強群で、3か月で5段中央まで巣が伸びた。
巣箱一段が14センチだから、約50センチ強である。

蒸し暑く、時折り小雨が降る中、刺されないための完全防備姿での作業は汗だくである。
が、こうやって採蜜できる喜びは何ものにも替えがたい。


糖度計の値は82.1度。十分に濃い蜜だ。色もうっとりするくらいの琥珀色。
これから垂れ蜜を取り、150  メッシュ網で濾す作業に入る。
来週には瓶詰めが終り、店頭に並べてもらう予定だ。

余談だが、はちみつはいつも玉川郵便局からゆうパックを利用して皆様にお送りしている。今日の採蜜の帰り路、取り外したばかりの巣箱を局の皆さんにご覧いただいた。
滅多に見られるものではない蜜が詰まった巣と巣箱。
直接試食もしてもらった。
この地元でこのようなものが獲れることに、皆一様に驚く。
この鄙びた田舎も、捨てたものではないのである。

2020年7月25日土曜日

古代ハス看板設置

今年はなんとも寂しい古代ハスだが、ときおり写真撮影の方がお見えになる。
このような状態なので「古代ハス」の看板の設置をためらっていたのだが見学者のためにやはり設置することにした。
手前の池部分に密集して咲いていれば、と思いつつ今年は二カ所に看板を建て、草を刈り、簡易の柵を設置した。



少ないとは言え、田んぼの中のハスは元気で、これからも続々と花を付ける。
昨年問い合わせのあった、「生け花用ハス」の蕾や花、葉の販売を開始する予定だ。
①メールにて直接ご予約・当地ご来訪のうえで、現物を見ながらご希望のものを切り出す方式
②メールにてご希望の品をご注文いただき、当方で揃えて宅配(クール便)する方式

としたい。詳細は別途お知らせ予定。

2020年7月20日月曜日

向日葵

久しぶりの晴れ間が広がった。

満開のひまわりも輝いている。
何かと鬱陶しい昨今。
通勤、通学で玉川村駅を利用している人たちに、ささやかなエールを送っている。
クマバチたちは、花粉塗れになりながら生き生きと活動している。

黄色は、人に、昆虫に、元気を与えてくれる色。

2020年7月15日水曜日

今日の古代ハス

例年通り、先週から古代ハスが開花しだした。田んぼの中に広がった根から出た花が見事にピンクの花弁を広げている。


ではあるが、主たる蓮池(上の写真では右側の水たまり部分)には残念ながらまったく葉も花も無い。
まあ、数は少ないものの、こうやって花を愛でられるのであるから良しとしよう。
◆  ◆  ◆  ◆
自然を相手にしていて、なんでもかんでも思う通りに行かせるのは難しい。むしろ傲慢で不遜な考えだ。自然を都合よく利用して、それに合わせて生きてゆくしたたかさが無いと田舎暮らしは難しい。

2020年6月23日火曜日

亀さん

田の草取りをしている。


草がまだ小さく柔らかいため、水が溜まった田んぼのトロトロの泥土から簡単に引っ掻き取れる。稲がもう少し成長すると葉先が顔に触れてやりにくくなるため、今のうちにやるのがいちばんいい。
腰を屈めて手を泥の中に入れ、摘み上げる。
とてつもなく大変な作業ではあるが、没頭していると楽しくもある。キレイになって行く田んぼは気持ちいいものだ。煩悩にまみれた我がココロまで一緒にキレイになるような気がする。たまにはこのような時間もあっていい。

そんな稲の間に、亀が潜んでいるのを発見。
体長30センチほどのクサガメ。もう何年もこの谷津田は辺りに生息しているに違いない。

この谷津田は、農薬の空中散布はないし、山から染み出す天水だけの田んぼ。生活雑水が一切流れ込まない清浄な環境にある。この里山にともに生きる愛おしい仲間だ。

2020年6月20日土曜日

2020年 古代ハス池の怪

例年なら古代ハスがこれから咲き乱れる池に、怪奇な現象が起こっている。
新芽がほとんどと言っていいくらい出てきていないのである。
いままでこのようなことは一度もなく初めての経験だ。


同じ根から増えて行った田んぼの方の根からは昨年までと同じようにたくさんの葉が出ている。
池の中と田んぼと何の環境が違うのだろう。ハスの病気ならば(そんなものがあるのかどうか知らぬが)、全部がダメになっているはずだろう。池の中に何かよからぬ薬物でも放り込まれたのではあるまいか、などとも考えてしまう(このハス池と田んぼには空き缶やペットボトル、空き瓶、レジ袋に入ったゴミなどがしばしば捨てられている、という現実はある)。
それにしても奇奇怪怪である。

このままでは寂しい古代ハス池となるのは間違いない。